よく物にぶつかるという特性

おはようございます。
今日は雲一つないとても良いお天気です。
目の前には、これから仕事に行くのであろう押し船が、青い海を切り裂いていますよ。

よくぶつかる

さて私はよく太ももやすねに青あざを作っております。
それがなぜ出来ているのか覚えていないことがほとんどです。
家族には「なんでだよw」としょっちゅうネタにされますが、たぶんどこか家具の角などに当たっていて、その場は痛いとは感じているのですがすぐ忘れてしまうのでしょう。

グレーゾーンの方はそういったことはないですか?
当たったことを忘れてしまうこともどうかと思いますが、よく物にぶつかるということが多くないですか?

家具や壁、ドアといった物だけでなく、道を歩いていて前から歩いてくる人を避けようとしてぶつかるとか。

私自身はよくぶつけることは自覚していますが、普通の人より多いとは思っていませんでしたし、言われるまで気が付きませんでした。

家の中でぶつかる

私は覚えていないので夫からの報告になりますが、私はよくダイニングテーブルの角、ドアの角、椅子の角というようにあらゆる角にぶつかる確率が10回に1回あるそうです。多っ!

夫は何故なのかと私の様子を観察したようで、普通角を避けるときは角に対して反対の足(右側に角があれば左の足)を、角より外側に大きく出して体全体で避けるそうです。しかし私の場合は違うようで、角を避けようとすると、角側の足(右側に角があれば右側の足)を前からクロスするような形で外側に出し、体をひねるようにするりと角を避けているそうです。この避け方を「するり方式」と呼ぶことにします。

細かく難しく書いていますが、要は普通の人は角は大きく避けて通るのですが、私は何故か角のギリギリを交わすように通るらしいのです。

街中でぶつかる

外に出ると、今度は人や電柱にぶつかります。
私の住んでいるところの駅は結構な乗降数があり、駅前の交差点などはたくさんの人で入り乱れながら渡っていきます。

そんな中を人ごみを縫うように渡るのですが、ここでも私はよく人にぶつかっているようなのです。

駅前の横断歩道はスクランブルではないので、自分側の人と前から来る人が真っすぐ直線状に歩いてくるのであれば、人と人とがぶつかることはそんなに発生しないですよね。

しかし夫の観察によると、私は横断歩道の幅の家に近い側の端で信号を待ち、渡る際には横断歩道の向かい側の反対端を目指して突っ込んでいくそうなのです。

こういう感じ

なので、当たり前ですが人の波を泳ぐように避けながら歩いているのですが、10%の確率で人と当たっているようです。この時ももちろん家の中と同じように、人にぶつかりそうになると、体をひねって避けています。「するり方式」ですね。

ぶつかる仕組みはどうなっている?

家の中の動きでわかる特性

赤が自分、青い星のところに行きたい

よくぶつける例で検証してみます。
画像の赤い星は自分で、青い星のところに行こうとするとします。
普通の人の軌跡はこうです。

しかし私は違うようで、

F1レーサー並みの攻め

どうやらこのような軌跡になっているようです。

他にも部屋のデスク前の椅子からドアに向かおうとすると、

攻めてる。

一事が万事、このように一直線で動こうとしているようなのです。そしてかわし方はもちろん「するり方式」です。

この「するり方式」は、ドアにぶつかるときに顕著にわかるようです。
私がドアから入ろうとする場合、ドアを大きく開けずに少しだけ開け、その隙間に「するり方式」で肩から入っていくのです。しかし、少ししか開けてないので肩が当たったり腕が当たったりしてしまっているそうなんです。

外でもそうなのか

そう仮定いたしますと、先に説明した横断歩道も説明が行くと思うのです。

攻めてる、ね。

あれは家から歩いてきたところから一番近い横断歩道のエリアに留まり、目指す改札を見据えてそこまで一直線に行こうとしているのです。

このようなことを私は意図してやっているようではなく、夫の分析を聞いてなるほど確かにそうかもと明らかになったというわけでございます。

考えてみれば、道を曲がるときは必ず「イン・イン・イン」で曲がります。意味わかりますかね。左に曲がるときには手前の方から道の左側により、クリッピングポイントを越え、そのまま曲がった道の左側に抜けるという事です。
そんなことを角ギリギリでやっているので、よく角にある電柱にぶつかるというのもうなずけます。

発達障害の何による影響なのか

発達障害による直進性

どうやら発達障害の方に多く見られる特性の一つに、直進性というものがあるようです。ちょっと直進性という言葉が正しいのかわかりませんが、発達障害の方は目的のもの(場所)に向かって真っすぐ向かっていくという特徴だそうです。これはちゃんとエビデンスがあるようです。

自分のことを振り返って考えてみますと、確かに私は次どこに向かうのかを確認しているような気がいたします。
駅に行こうとして階段を上がったら、次は改札口と目標を定め、改札口を抜けたら次は何番線のホームというように、無意識だと思いますが目で目的の方向を視認している感覚があります。そしてそこに向かって真っすぐ(とは自分は思っていないのですが)最短距離で移動しようとしています。
この最短距離で歩くというのは、自分でも意識していることを自覚する場面が多々あります。自分の日常は全然効率的ではないのに、なぜか道を歩くときは最短ルートで行こうとするんですよね。不思議です。

障害物にぶつかるのはどんな特性によるもの?

直進性がありそうだという事は私も理解しましたが、だからと言って角にぶつかってしまうのは何故なのかという疑問も残っています。
私がいくらコーナーを攻めて歩いていても、テーブルの角や電柱ぐらい避けるでしょうと思いませんか?
しかし10%の確率でぶつかっているのも事実のようで。

自分のことなので、その時の私の意識の遷移や行動などを発達障害の特性も鑑みてシミュレーションしてみたところ、幾つかの原因が考えらると思います。

1.協調運動障害による回避不足?
よく特性で出てくる協調運動障害。自分でイメージしている運動(行動)が出来ないというものですが、これは少しあるのかなと思います。
私は結構手先は器用なほうですし、運動も出来ないというほどでもなくそこそこ楽しむことができるほうでした。ですので協調運動障害がひどいという事はなさそうですが、自分が思っているより障害物を避けれていない可能性はあるのではないかと思っています。

2.空間認識が苦手?
これも私はそんなに苦労したことがなく、逆に空間認識能力が悪くないがゆえに、目的地までの最短距離をはじき出したり、駅の中で目的のホームまでの照準を合わせられるのではないかと感じています。ですのでこれは理由としては薄いかもしれません。

3.過集中あるいは注意散漫?
過集中が起こっている場合、周りが見えなくなりますのでぶつかることは容易に想像できますが、テーブルの反対側に行くだけに過集中しているとは思えず。歩いているときも目的地しか見えていない、考えていないというようなことは私の場合には無いと断言できます。
逆に注意散漫のほうが、ありえそうな気がします。私はマルチタスクに物事を処理できない特性が顕著なので、人ごみを斜めに横断するのは結構難しい行動となっているはずです。
テーブルの角も、あることはわかっていても他に注意が行ってしまって周りが見えず、気づいたらぶつかっていたという場合も全然考えられることですね。

4.私のこだわりポイントだから?
発達障害の方は自分なりのこだわりが強くあると聞きます。私の場合、それが効率的、合理的な経路選択という、謎な部分において発揮されているのかもしれません。何故その点にこだわるのかはわかりませんし、そのこだわりを捨てるのも難しいでしょう。とにかく何故か最短経路を行くという事が私の中ではいたって普通のことで、意識もしないぐらい無意識に行っているのは事実のようです。

他にもあるかもしれませんが、私の場合はこれは私のこだわりポイントであり、注意散漫orシングルタスクなためにぶつかっているか、思ったよりも避け切れていないという協調運動障害の可能性が考えられるという結論になりました。

分かったところでどうなるものでもないのですが、今まで気が付かなかった自分の特性を理解すれば、それが強みになる可能性だってあるかもしれないですよねー。

何故「するり方式」で避けるのか

さて、まだ理解できていないのは「するり方式」についてです。この方式は発達障害の人特有なものなのか探してみましたが、なかなか同じような行動を記した文章が見つかりませんでした。

私の考えから言えば、これだけ効率重視で歩いているのであれば、避け方も最小のエネルギーで避けられることを考えていても不思議ではありません。ただし、これは無意識下での行動なので、結局のところよくわかりません。

あと考えられるのは、障害物とぶつかる側の体(右半分とか左半分とか)を確実に先に避けるような態勢を取れば、必ずぶつからないという謎確信を持っている可能性もあります。これも無意識下の行動に理由をつけるとすればという後付けの説明ですが。

どう回避するのか

ではどう回避するのかと対応策を考えますが、自分を改善するのは出来ないことですので、物理的あるいは他者からの協力による軽減を模索するのが良いと思います。他力本願ですが、これは仕方ありません。

家の中の対策

1.家具を壁際に寄せる。あるいは丸い家具に変更する。
テーブルやベッドなど角があるものは出来れば部屋の壁に寄せ、できるだけ角が生活範囲に出ないようにすると、当たり前ですがぶつかる頻度は少なくなります。我が家も昔からベッドは部屋の奥に寄せられていました。夫の研究のおかげですね。
そしてこの度、ダイニングテーブルを丸いテーブルに変えたところ、こちらも当たり前ですがぶつからなくなりました。
お金がかかる解決方法ですが、かなりの改善が見込めますのでおススメです。

2.ドアの角や壁(角が出ている壁)にはクッションを貼る
よく赤ちゃん用に角をクッションでカバーするものが売られていますよね。あれでカバーしておけば、けがを防げるのではないかと思います。もうぶつかることは避けられないと観念して、ぶつかったときの被害を少なくする方向で行きたいと思います。

外での対策

1.誰かと一緒に外出している場合
一緒に外出している人に頼んで、まっすぐ歩くように誘導してもらいましょう。大体誰かと一緒なら最短距離だとしてもわざわざそんなぶつかりそうなところを選んで歩く人は少ないので(たぶん)一緒に歩くだけで、ぶつからないような気がします。

2.一人で外出している場合
最短距離を行かないように気を付けるようにします。多少時間がかかっても、大きく回ることを心がけられるといいな(弱気)。とは言ってもずっと気にし続けられるわけはないので、一人の時はぶつかることを前提に、大きなけがにならないよう、車道と階段は気を付けようと思います。

こんな人が家族にいる場合の家族の方へ

大きなけがにつながらなければ、温かい目で見てやってください。家具にぶつかったり人にぶつかったりぐらいの事であれば大きなけがにはなりませんし、本人は気にしていないことが多いので、ご家族の方も気に病むことはありません。一緒に外出する際にはなるべく気にしてもらえるとありがたいですが、並んで歩くだけでも最短距離にはなり辛くなる効果がありますので、そこまで気にしすぎなくても大丈夫なのではないかとも思います。
でももし可能であれば本人の行動を観察してみて、研究してあげて下さい。家具を移動したり、交換したり、クッションを貼ったりしてもらえれば、もちろん大きなけがを回避することができますので。

あとがき

この様な日常を送っておりますが、家族からはとても上手に避けているとお褒めの言葉を頂いています。あんな人ごみの横断歩道を、するりするりととても上手に避けているとね。私もそれは結構得意だと思っていました。
私としては、常に効率・合理性を求めているが故の結果だと思っていますし、効率的な行動をすることは良いことだとポジティブに受け止めています。この効率的な思考、合理性を何かに活かせないかなぁ。

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