「サウナのあるところ」を観て思い出した話

フィンランドには町のいたるところにサウナがある。
冷えた体をじわじわと温めていくと、男たちはポツリポツリと自分の人生を語りだす。

幼い時の悲しい記憶、娘を亡くした話、妻を亡くした時の話、新しい恋人の話、事故の現場に立ち会った話。

電話ボックスのようなサウナや、山小屋のようなサウナ、都会のようなサウナ、サンタが集まるサウナ。
男たちのつぶやきのように、人生は少しずつ進んで行くのだろうか。

映画を観て、ロウリュとは熱した石に水をかけてさらに温度を上げることだとも知る。

荻窪に長年住んでいたことがあり、近所になごみの湯という健康ランドがあり、(今もあるはず)そこにサウナの名物であったロウリュウと呼ばれていたのはこれのことかとようやく腑に落ちる。漢字で中国の健康法だとばかり思っていたのだ。

フィンランドのロウリュみたく、石に水を放ち、水蒸気がブワッと立ち上ったところで係の人がバスタオルをぶんぶんかき回してくれるのだ。
あの体感は忘れがたい。回ってくるたびに熱気を浴び体が恐ろしいほどあったまるのだ。サウナから出ると驚くほどスッキリする。

少し話はそれるが、一度そこに田舎から出てきた母と出掛けたときに、あんたとそっくりな人がいて話しかけた!と興奮気味に言われことを思い出した。
そういえば、荻窪で昔、全く知らない人に◯◯さんと何度か声をかけられたこと、親友と旦那からの中央線での報告、同僚や友人たちもそっくりで話しかけそうになったという人だ!
親や高校時代の親友も間違える程で、裸でも服装も似ていて私じゃないって何なん…
年齢も体格も同じで当時は住んでいるところも同じ、、、まさにドッペルゲンガー。。と私はニアミスしたということになり、あのときお互い鉢合わせしたらどうなっていたんだろう。。
世界には同じ顔の人が三人はいるというが、、こんなピンポイントでいるものだろうか。。

久しぶりになごみの湯に行って見ようかな。。
おっかなびっくりではあるけれども、会ったことのない私にそっくりはその人は今どうしているのだろう。

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