見出し画像

独身女で派遣社員だったけど、都内にマンション買った話

こんにちは。わたしは東京23区内に住むアラサー独身非正規雇用(執筆当時)貯金なしの女です。このたび都内にマンションを購入致しました。その顛末とか勉強になったなあと思うこととか備忘も兼ねて色々書いていこうと思います。
※当記事は2023年3月に執筆しております。内容はすべて当時の情勢に基づいたものですのでご承知おきください🙇‍♀️


借りるんじゃなく、買う!になった理由

もともとの住まいは駅近のそこそこいい賃貸マンション。家賃は結構高いなぁと常々思っていた。
年明けぐらいからペットを飼いたい気持ちが猛烈に強まっていたのと、ちょうどその年に契約更新があるのでそれならペット可の物件に引っ越そうかなと思った。
ペット可のほか、外せない条件が【オートロック】【独立洗面台】の2つ。これは今までの一人暮らしの経験から絶対必要と思ったもの。ただ、どちらも家賃が高くなる要素よね。検索かけてみると案の定、元々住んでるところの家賃のプラス1万に収まれば相当良心的みたいな結果になってしまった。しんどい。。

物件探しのサイトって色々あるけども、サイトのトップまで遡ると賃貸を探す機能のすぐ隣に購入機能のメニューがあることも多い。
中古マンション購入ってどうなんだろう、とほんの興味本位で覗いてみた。そしたら、なんか、

楽しかったし夢があった!!!!

物件のページでローンのシミュレーションを見れるようになっていて、月々の支払額が分かる。
今の家賃より安くなるなんてこともありそうだった。夢がひろがりんぐ、、!
わたし結構環境変えたがらないタイプなので気に入れば引っ越したくなるとかあんまりないし、
貯金全然なかったけど、頭金なくても大丈夫!とか書いてあったし非正規雇用でもローン組めないことないよってググッたら出てきたので、軽率に踏み入ってしまった。



物件探し奮闘記

まず最初に探し始めた時の条件は以下の通り。

  • 〜2500万円(貧乏なため)

  • ペット可(絶対!)

  • 好きな路線2路線ぐらいの沿線(今住んでるとこ好きすぎてなるべく離れたくない)

  • 駅徒歩5分以内(駅遠いと引きこもりになるため)

  • オートロック(ついていないと精神が不安定になるため)

築年数と床面積はべらぼうに古くべらぼうに狭くなければいいやと考えていた。

2ヶ月ぐらいの物件探しを経て、終盤の検索条件はこのように変わった。

  • 〜3200万円(金持ちになった訳では無い)

  • ペット可(これは曲げない)

  • 現在の勤務先へのアクセス、新宿へのアクセスがよければ沿線こだわらない

  • 駅徒歩10分までなら許す

  • 築年数40年以内

  • 床面積35㎡以上

  • オートロック(ただし、ほかのセキュリティちゃんとしてて総戸数多めの物件の真ん中あたりの部屋なら無くても許す)


賃貸の物件探しでもあるあるだと思うけど、変わり果てた姿になりましたね。
何があってこんなに変わったかというと、まずペット可の物件って結構少ない。だから立地については妥協せざるを得なかった。

そして築年数と床面積がこんなにクリアになってるのはなんでかと言うと、ローンが通りやすい物件選びをせざるを得なくなってきたから。これは別途後述しますが、古すぎる・狭すぎる等で建物の価値が低いとローンが全然通らないんよ(わたしの場合)。
そんなわけで築年数と床面積をこのぐらいにした以上、予算もここまで上げないと全然引っかかる物件がなかった。

ちなみに使ってた物件サイトはSUUMOとathome!
athomeでは検索条件でオートロックを指定できるけどSUUMOはできない、でもやっぱりSUUMOは物件数多くてatだと出てこないやつもある。。取りこぼしたくない、、と思ったわたしが編み出した技を紹介します。
まず、オートロックか否かのボーダーって基本【築40年弱】ぐらいなんです。(2023年現在)
なのでSUUMOでは築35年で検索かけて、物件紹介のページを目を皿のようにして見る。親切な業者さんだとちゃんとオートロックって書いてくれてる。書いてなかったら掲載写真のうちエントランスの写真をめっちゃ見る。ここでオートロック設備のようなものが確認出来ればOK。エントランス写真がなければGoogle先生で、物件名 オートロック とかでググるとこまでやれば、あぁ、ないのね。。って諦めがつく!

しごできな担当さんと巡り会うことが最も大事

2ヶ月の物件探しでお会いした不動産屋さんは4社。
わたしはその中から偶然良い担当者に巡り会うことができたんだけど、実際もっとたくさん会って良いとこを選ぶことを強くおすすめする。
会社の規模とかにもつられがちだけど、結局は以下3点がめちゃくちゃ大事。そしてこれらは会ってみるまで分からない。まじでガチャ。
・スピード感、段取りの良さ
・知識、経験の豊富さ
・誠実さとか人間性

まず、超超超大事なのは

スピード感!

自分が良いと思った物件は100%ほかにも狙ってる人がいると思わなきゃいけない。
物件購入の流れとして、見学→申し込み→ローン事前審査→事前審査通ったら契約 と進んでいくんだけど、契約するまでは他の人に取られる可能性がある。可能性があるというか、基本ボケーッとしてたら取られると思った方がいいぐらい。良いなこの物件!と思ったら他人も同じことを思ってるから。早い者勝ちで進められることが多いので、見学から事前審査までをいかにスムーズに進められるかの勝負になってくる。そしてローンの事前審査は自分でやるんではなくて、基本不動産屋さんにおまかせする。ちなみに不動産屋さんって基本火水休みで銀行は土日休み。1週間のうちに動けない日が4日もあるんだ。。一日一日がめっちゃ貴重、段取りマジ大事。

というわけで、担当者に

知識とか経験、段取りの良さ

がないとその事前審査レースに負ける!
お人柄がとても良い担当さんが2人いたんだけど、一方は会社はおっきくないけどローンの知識がすごいあってこの道一筋20年!みたいな感じだった。もう一方はみんな名前聞いたことある有名企業でたぶんわたしより歳下でローンは会社の基幹システムで一斉事前審査みたいなのに頼ってた。
結果、前者の担当さんにお願いすることにしたのだけど、わたしが探してきた見学希望物件10件ぐらいのうち8件をローンが通らないって言って事前に却下してくれた時は本当にこの人に頼んで良かったと思った。あれもし歳下お兄ちゃんの方に頼んでたら10件全部見学行ってローン事前審査出して、ってしてそうで無駄にする時間計り知れなくてぞっとした。知識経験はスピードに帰結する。

そして最後、意外と大事な

誠実さと人間性。

物件探しは心折れるし疑心暗鬼になることもある。
なんで疑心暗鬼になんてなるんだ?というと、売買の場合不動産屋さんって「両手仲介」と「片手仲介」ってのがあって、やりようによっては売り手分・買い手分両方の仲介手数料を頂くことができるんですよ。なんかその関係で情報操作されたりとか妨害されたりとかそういうこともままあるから(実際わたしもめっちゃ気に入った物件の売主側業者に怪しい動きをされたことがあった!「囲い込み」といって、宅建業法違反だよ)、お客さんのことを想って行動してくれる誠実な人が安心できますよね、っていう話。
ローンのこととかもあるから収入の話とかも不動産屋さんにすることになるんだけど、年収と雇用形態言った途端露骨に舐め腐った態度とる奴もいた。その時は結構失礼なことされてムカついたけど、目先の損得しか気にしてない人に担当いただくことがなくて本当に良かった。


ローンがマジで通らなくて社会を憎んだ

結論から言うと!非正規雇用でもローンを通してマンション買うなら【結構な頭金が絶対に必要】です!!!!
最近は頭金なくてもローン組めるんだよん★(♬.*゚みたいな言説が巷に溢れているけどそんなの上場企業勤続そこそこの正社員というローンイージーモードマンたちだけの話だからマジで気をつけろ!!!!!
逆に言うとローンイージーモードマンたちは今のうちにさっさと家買った方がいいぜ!!!!

なお、冒頭にわたしの属性を「アラサー独身非正規雇用貯金なしの女」と述べましたが、住宅ローン観点からみると圧倒的弱者なんよ。
まず誰がどう見てもお分かりと思うが非正規雇用であること。
さっきから非正規非正規って言ってるけど非正規にも色々あるね、わたしは派遣社員です。
ローン事前審査を出す銀行を選ぶ時、雇用形態について各銀行がどういう見解なのかを不動産屋さんがある程度握ってくれていた(マジ助かった)のでそれを見て通りそうなとこに出したんだけど、以下のような感じで全然選択肢がなかったの。
・A銀行 契約社員なら良いけど派遣はダメ
・B銀行 正社員のみ(おっきい銀行はほとんどこれ。恨んだ。)
・C銀行 派遣でもいいけど同一派遣元で3年以上勤続じゃないとダメ
・D銀行 派遣でもいいけど同一派遣元で1年以上勤続かつ年収200万以上じゃないとダメ

上記を見て分かるとおり、契約社員は派遣社員より幾分か有利って感じ。勤務先が上場企業だとなお良しと言う感じ。派遣社員も派遣元、派遣先ともに上場企業だと有利(ちなみにわたしはともに非上場。どっちか上場だったら通せたと言われたケースもあった)。フリーランスの場合はよくわかんないけど、最近は働き方も多様化してるしフリーランスに優しい銀行も今後は増えそう。でも基本厳しいんだろうな。アルバイトはまず通らない印象。

しかも厄介なのが、銀行たち、こういう判断基準をめちゃくちゃコロコロ変える。。
前の月に事前審査出した時は派遣でも良いって言ってたのに、月が変わったら急に派遣ダメになったところが実際にあった(誰にでもバンバン貸しすぎて反省して厳しくしたらしい。ふざけんな)。

次なるウィークポイントは「独身女」であること。
そもそも単身者だと、「賃貸懸念」というのがあって住宅ローンが通りづらい。なぜなら住宅ローンっていうものが、「お家がないと生きてけないよね!でもお家買うの大変だよね!だから低金利でお金貸したげる!その代わりこのお家を担保にさせてね!払えなかったら追い出すよ!困るでしょ!だからちゃんと払ってね!」という前提の元に成り立ってるものだから。お金を借りて、買った人がそのお家に住まず、すぐに賃貸として貸して収益を得よう!イヒヒ!とかされると低い金利で貸した意味が無い。家庭持ちより単身者の方がそれをやりやすいだろう、ということで警戒される。
そして理由はちゃんと聞いてないけど、日本の銀行って単身女性にはさらに厳しいらしい。まあなんとなく理由は想像できるけどね。やんなっちゃうよね。

こんなにウィークポイントを抱えていたわたしですが、住宅ローンって申込者の属性だけ見るわけじゃなく、基本的には【①申し込み者の社会的信用とか収入】と【②物件の担保としての価値】の2軸評価で審査するんです!!!
お金が無いから古くても狭くても住めればいいや、安いとこにしよ、っていう考えだと②がアウトなのでローンがまず通らないの。。
ローンで苦戦して得た教訓として、
・築40年ぐらい経っちゃってると厳しい
・登記上30㎡はないと厳しい(物件サイトには登記上の面積じゃなくて「壁芯」の面積しか書いてない。ローンは登記上の面積を見られる。壁芯から登記上の面積は0.5~0.8%ぐらい減ると思った方がいい)
・なんか相場よりやけに安いぞ、って物件はこんな理由でローンが通りにくい物件だったりする↓
(土地が切り売りされてる、投資用のマンションだった、売主が反社と繋がりある、などなど)
そんなわけで予算は上げざるを得なかった。。

とはいえ派遣社員のお給料なんてたかが知れてる。
個人の見解ですが、おそらく一般的な派遣社員の方だと相当良くても2000万円ぐらいまでしかローンでは借りれないものと推察します。
ではここで、頭金なしで2000万で物件購入すると考えたとしましょう。まず物件価格の他に「諸費用」というのが必ずかかるんですよ。これは物件価格の10%ぐらい必要と言われてる。2000万におさめようとすると、物件価格は1810万円ぐらいですかね。
1810万円の物件ってどんなのでしょう?
ためしに今調べてみると1番築浅の物件が築31年でした!立地はかなり良いもののなんと18㎡ワンルーム!
ヤバい物件とまでは言えないけど多分投資用だろうなという印象。相当社会的信用ないとローン通らなさそうだし購入してまで住むような物件じゃあない。ローンだけでお家を買おうとするとそんな物件ばかりになる、そしてそういう物件は選ばれし人間しかローン通らない、つまりはこの考えはそもそも破綻してる。
なので最初に言ったとおり、やはり絶対に頭金が要るんや。。
でもそんな大金普通に暮らしてて降って湧いてくるわけがない。
わたしはどうしたのかというと、めちゃくちゃ運良く頭金をたくさん用意できたのですが、絶対に誰の参考にもならない自信があるのでそこは割愛させていただく。

普通どうするもんかなって考えると、そこはまあ、親御さんにお願いする、とかですかね。
というか若めの人は親御さんからお金借りるケースが全然めっちゃあるからそんな情けなさそうにしないで堂々としてればいいって不動産屋さん言ってた。
ちなみに令和5年末までは、親御さんから家買うためのお金貰うときの贈与税、条件によって〇円まで免除にするよーという神制度があったのです!
物件とか収入とか条件はあるんですが、わたしの購入物件はちょうど条件を満たしており500万円まで非課税になりました!きゃっほう
(2024.1追記:この制度は2024年度税制改正大網にて令和8年12月31日まで延長するという改定案が出ているようです!ぜひ延長してほしいねえ。)
「直系尊属 住宅取得 贈与 非課税」とかで検索してもらうと国税庁かなんかのサイトが引っかかると思うのでお心当たりあればお調べ下さい!
2022年?までは家買う費用の助成金制度があったみたいなんだけど(なんと申請するだけで国から50万もらえる)わたしの時はもう終わってた。。↑の非課税制度も終わる?し、どんどん厳しくなるね。
ちなみに贈与は年間110万から贈与税がかかるぞ!いや、これ、贈与じゃなくて借金ですし。。って言いたい場合も借用書書いて利子を定めておかないと勝手に利子を3%って定められちゃって(by民法)、利子分は贈与したとみなされて、それが年間110万超えればハイ贈与税納めてねー!って言われちゃうので気をつけろ!!!!親族間でも借用書絶対必要!!!
税務署にバレるとか運悪いやつだけじゃないん?ってわたしも思った。でもね。不動産購入ってね、登記を必ずするから税務署はそこから調べて辿り着くんだって。金額も大きいから頑張って調べるし、お、なんだこいつ金無いくせにこんな家買っとるやん!調べたろ!ってなったら口座の中身とかも全部調べられちゃうので変なことしたらだいたいバレるらしいです。


やっぱり家を買うなら早めが良いと改めて思った理由

これまで書いた内容と被るところもありますが、色々調べて動いて、痛感したのがこれ。
理由を述べていく。

・親が健在(であるケースが早ければ早いほど多い)


前述の通り、親御さんから支援を受けるなら!
先程ご紹介した住宅取得金にかかる贈与の非課税のほかにも、生活のための仕送りは非課税だったり、税制上はご健在の両親祖父母はかなり心強い。。

・歳を重ねるごとに色々ある


住宅ローンって、団信っていう保険に絶対入らなきゃいけないので健康じゃないと組めない。持病があっても入れる保険もあるけどその分ローンの金利が上がったりする。元気なうちに手を打つのがおすすめ。あと、歳を重ねると何かと物いりになってくるよね。車のローンとか、ほかのローン組んじゃったりすると審査に影響がある。

・余生が長い


返済期間長くローン組めるので審査に通りやすくなるし月々の負担が少ない。

・意外と「一生に1度の買い物」ではない


出口戦略ちゃんと考えて物件選べば住み替えもそこまで大変じゃないので、ここに一生住まなきゃ、、!までの覚悟は正直必要ないと思った。
ローン一生払うんでしょ!?!?とかも周りに言われたけど、ローンには終わりがあるけど家賃には終わりがないからな。。それに家賃はそう簡単に金額変えれたりしないけど、ローンは状況に合わせて借り換えとかもできるし納得してる。


おわりに

というわけで誰のなんの参考になるかもわからない内容ですが自己満足で書き綴ってみました!
税制、不動産を取り巻く情勢、銀行の方針など変わってしまうこともたくさんあるけど、病気にならないうちに家買っとけ!とか普遍的な内容もあるのでひとつのモデルケースとしてふむふむっとして頂けると幸いです。

ちなみに、買ったお部屋にはその後好きな色の壁紙を貼り、かわいいかわいい猫ちゃんをお迎えし現在とても幸せに暮らしております。
物件購入までの日々結構大変でしたが、頑張って良かったなと思います!
これからおうち買う皆様にもご多幸あれ〜〜🏠👼

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?