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フリーライター・中村さんとの朝活で生まれた、ふたつの決意

中村さんの開催されている朝活、いわゆる“スタバ朝活”に参加してきた。

中村さんはフリーランスのライターのほか、ライターコンサルやモデルとしても活動されている方で、私も何度かコンサルでお世話になった。

コンサルは電話で行うため、直接お会いするのは初めてだったのですこし緊張していた。しかし始まってみれば時間を忘れるほど話し込んでしまった。「雑談」という名目で色々な会話をして、特に印象的だったことが2つあったので書いておきたい。

たった一人を気にして残りの99人を無視するな

私はインタビュー記事以外にエッセイを書くのも好きなのだけれど、いつも引っかかってしまうことがあった。

それが「ネガティブな話題のときに、そのきっかけとなった人やできごとをどれくらいの粒度で書くか」ということだった。早い話、「愚痴を書いてその人にバレたらどうしよう」と気にして結局記事がお蔵入りになってしまう、という悩みだ。

そんなことを中村さんに話すと「たった一人のことを気にして発信をやめるのはもったいないよ」とアドバイスをくださった。

まずその人が記事を読む可能性は低いし、そのできごとを覚えていないかもしれない。
たとえ思い当たる節があって「自分のことかもな」と思っても、書いてあることが事実なのであれば問題ない、ということだった。


たしかに私もその人のことを悪く書きたい訳ではなく、あるエピソードから派生した余談として入れたいだけのこともあるし、結局は「こういう経験があって今はこのような考え方をしている」という結論にたどり着くことも多い。


それに、もしかしたら私が感じた負の感情も誰かの共感を呼ぶかもしれないし、それを読んで救われる人がいるかもしれない。

“読むかどうかもわからない一人”のことを気にして、本来届けられるはずの人に届かなくなってしまうのはもったいない。“その人”を含めた読者が100人いるなら、残りの99人に届ける機会を失ってしまう。

実際、自分に起きたネガティブなことや胸の内の葛藤・不安をリアルに綴ったエッセイを読んで救われたことが私自身何度もある。

問題がなんら解決されなくても「あ、ここに同じような考えを持っている人間がいる~!!!」とわかるだけで、生きる希望になるのだ。
(代表的なものがオードリー若林さんやさくらももこさんのエッセイだ)

自分にとっての良かったこともそうでないことも、必要としてくれる誰か一人に届くと信じて積極的に発信していこうと決めた。

読み手の信頼を裏切らないために、まっとうな記事を書き続ける

そして、これが今日の朝活でもっとも深く刺さった言葉だった。

この朝活に寄付制度を取り入れてみたんですよ、という話の流れで、中村さんは仕事として(=お金をもらって)記事を書くことの葛藤を話してくれた。会話に集中していたあまり詳細を思い出せないのがとても惜しいけれど、大切なことだと思ったので書いておく。

大前提として、記事を書くうえで自分に正直でいたいし嘘はつきたくない。だけどお金をもらって記事を書くということは、どうしてもその人や商品の良い面のみにフォーカスしなければならない。
自分の気持ちを無視して書き続けると内容の薄い記事になってしまうし、読者はそれを見抜いて冷めてしまう。

自分の感じたことを正直に書くことは一見簡単なようで、利害関係が絡んでくると一気に複雑になる。

しかし、だからこそ中村さんは「読み手の信頼を裏切らないために、ライターとして誠実に記事に向き合い、書き続ける」ことが大事だと言った。

自分の胸の内を正直に書くことを繰り返していくことで“自分らしさ”が確立されるし、そんな自分の考え方を面白がってくれる人が現れ、一人、また一人とファンが増えていく。

それを積み重ねていくと、記事のタイトルと関係なく「この人の記事だから読んでみよう」と思ってもらえるようになる。

(実際に、朝活に参加してくれた方を紹介するツイート(長文!!)はお金にならないけれど、だからこそ自分らしく自由に書けるので続けているという)

中村さんの文章は読みやすさだけでなくなにか独特な魅力があると思っていたけれど、「根底にあるまっすぐさ」と「にじみ出る人間味」が読む人を魅了するのだ思った。

自分にも読み手にも嘘をつかない、ライターとしてまっとうな記事を書くこと。
それをこつこつ積み重ねていくこと。

その場では「刺さりますねぇ」なんて安易に言ってしまったが、そんな簡単な言葉で片づけるのがもったいないくらい、本質的なことを教えてもらった気がした。

目的によっては、均質で当たり障りのない文章ももちろん必要だ。
だけど、数は少なくても深く共感してくれる人に届けられるような文章をこれからも書いていこうと決めた。
(そのためにはまず大勢の人に読んでもらう必要があるので、まだまだ道のりは長い)


ちなみにお金関連でいうと、中村さんに以前コンサルをしてもらったとき「ライターは言葉を扱う専門職なんだから、文字単価1円以下とか最低賃金レベルで働いていい仕事なんかじゃないんですよ」と力強くおっしゃっていたのが印象的で、今でも私は単価交渉をするときにその言葉を思い出しては励まされている。


たくさんのパワーと気づきをもらった朝活だった。中村さんありがとうございました!

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