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フィンランド母子研究留学 滞在許可証の取得

留学が決まった。不安である。単独でも大変そうな留学準備を、仕事をしながら、娘を育てながらできるだろうか。

フィンランド母子留学の準備について、インターネット上に体験談があまりなかったため、ここに記してみたい。

  1. フィンランド滞在許可証 
    フィンランドにはマイナンバー制度がある。フィンランドへ3ヶ月以上滞在する場合、滞在許可証を得てそれに付与される個人番号を得る必要があることを知る。この個人番号がなければ賃貸物件に応募することができない。

  2. Enter Finland で申請 
    合理的なフィンランドらしく、滞在許可証の申請はほとんどウェブ上で行うことができた。研究者のための申請様式があったので、指示に従って必要な書類をEnter Finlandにアップロードしていく。研究者の申請にとって最も重要な書類は受け入れ研究室のHosting Agreement であった。必要な書類はその都度アップロードすれば良く、進行具合がわかりやすいサイトであった。

  3. 戸籍謄本の翻訳、アポスティーユ 
    ここでアポスティーユの存在を初めて知った。戸籍謄本を翻訳し、原本と翻訳版に認証を受ける必要があった。地方からでは自分でアポスティーユを受けることは困難と判断し、東京の行政書士事務所に委託した。

  4. 奨学金の英文証明書取得 
    私は奨学金を受けての留学であるため、その英文証明書が必要だった。財団に発行を依頼する。

  5. 娘とフィンランド大使館へ 
    必要と思われる書類を全てアップロードしたのち、申請を完了した。娘の分の申請も私のアカウントから可能であった。その後本人確認のため、フィンランド大使館を訪問する予約を取った。パスポート、写真、アップロードした全ての書類を持参した。娘を抱っこし、ベビーカーを押して大使館に入館する。娘は場所見知りをし、号泣していた。本人確認、書類の確認、指紋採取と進んだ。ここで、娘の渡航許可の書類の夫のサインに第三者の認証が必要と告げられる。

  6. 娘の渡航許可のため、夫と公証役場へ
    夫もフィンランド大使館に同行し、その場で娘の渡航許可にサインすれば、この過程は  不要だったと思われる。夫は仕事の都合で同行できなかったため、地元の公証役場でサイン認証を受けた。さらにこの書類にもアポスティーユが必要である。地元公証役場では、アポスティーユの付与された認証文書が作成できるワンストップサービスが始まっており、非常に助かった。この文書をフィンランド大使館に送付して滞在許可証の申請は終了した。

    数週間後には私と娘の滞在許可証がレターパックで送られてきた。

    感想
    アポスティーユ、大使館で申請、公証役場でのサイン認証など普段の生活では行わないことが多く、困惑した。小さい娘を連れて地方から東京のフィンランド大使館を訪問するのは、渡航準備のハイライトであった。Enter Finlandのサイトは合理的でわかりやすく、結果的にはとてもスムーズに滞在許可証を得ることができた。また、博士号をありがたみを知った。博士号と受け入れ研究室のAgreementがあれば、研究者として問題なく滞在許可証を申請することができた。フィンランド大使館の職員の方はとても暖かく娘と接してくださり、母親が1人でフィンランドで研究を行うことも、当たり前のように受け入れられた気がして勇気づけられた。

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