Mika Fujii

40歳でターニングポイントを迎える。ふるさと愛知から人口1,000人未満の離島へ移住。…

Mika Fujii

40歳でターニングポイントを迎える。ふるさと愛知から人口1,000人未満の離島へ移住。田舎生活や目に見えないモノを大切にする文化に触れる事を期待して。仕事は全く畑違いの大工の手元。しかし、本人が今最も大切にしているライフワークはヤギとの共同生活。この離島生活体験のシェアが目的。

最近の記事

離島移住前の回顧 5

 小料理屋で会ったおじちゃん、後の私の上司 棟梁は、何かと世話を焼いてくれました。 お昼ご飯は食べてるか 夕方はバーベキューするからおいで 船釣りに行くからおいで かき氷ご馳走するよ などなど、、 その中でも、私に刺激や気づきを与えてくれたイベントが2つ。 1つは、平和の塔。 私が訪れた離島は、第二次世界大戦時にアメリカ軍が初上陸し、それに伴い島民の集団自決が起こってしまった悲惨な歴史があります。自決だけでなく、戦時中に命を落とした方の名前が刻まれた石碑があります。 お

    • 離島移住前の回顧 4

       韓国人の女性と友達になりました。宿泊しているゲストハウスの2段ベッドで上下。  そんな彼女 ソミン(仮名)さんと、島の昔ながらのカウンター小料理屋に行きました。彼女のオススメのお店との事で。ソミンはこのお店のヘビーリピーターで女将はもちろん、顔馴染みの客さんもいる様子。私はカウンターの端っこで本を読んでました。どんなに周りが一つになって盛り上がってても、お構い無しで自分の興味に没頭する瞬間があるのは昔から。女将のご主人が執筆された雄犬が海を泳いで毎日雌犬に会いに行ったとい

      • 思うことアレコレ『先ずは自分の幸せに責任を持つであり、それで完結だ』

         私の幸せライフの大役を担ってくれているヤギ2頭ミー子とヤー子。担ってくれているは私側の表現で、今の状況をミー子とヤー子がどう捉えているかは、どこまでいっても2頭の世界。  しんどくなってきた。ミー子とヤー子にとっての幸せとは、と哲学するのが。しかも別にヤギ2頭から『ちゃんと考えてよねっ』て頼まれたわけでもない。完全な独り相撲。   私が勝手にしんどくなってるこの感じは、おそらくヤギの幸せ感をアップさせるものではない。  今、本当に本当に幸せで、ミー子、ヤー子と一緒に生

        • 思うことアレコレ『ミー子とヤー子にしてあげられる事』

           自分が幸せかどうかは、きっと当人の感じ方の世界で、どこまでいっても他者が介入できない。嬉しそうにしていると、きっと幸せなんだろうと憶測はできても当人が本当のところどう感じているかは分からない。特に人間みたいに思考と感情が複雑に絡まり合ってる生き物は。はたまた当人の心は喜んでいても魂が腑に落ちているとも限らない。  だけれど、動物、私が今関わり観察できるヤギ2頭ミー子とヤー子は、人間よりはシンプルで分かりやすい気がする。この2頭に思考が存在しないとは言い切れない。けれど私が

        離島移住前の回顧 5

          離島移住前の回顧 3

           私がバカンス旅行で訪れた場所は、幾つもの離島が近くに点在する諸島です。という事も、実は後から知りました。これから旅で向かおうとしている目的地の地図を眺める事もなく、何となく聞いた事ある島をまずは目指して行ってみる、近視眼的な出発でした。  ダイビング研修を終えた頃、前日までの予約で700円支払えば離島間を往復できる船の交通手段がある事を知りました。その近隣離島の名前の響きが、何となく私は心地悪い感じがしていて、沖縄中の数々の離島の内の1つのその島が、どこかにある事を知って

          離島移住前の回顧 3

          離島移住前の回顧 2

          ※ヤギでてきません  1人旅は学生時代に結構させてもらえました。 スーツケースやボストンバッグ持って、電車乗って、1時間半前に空港入り。余裕持って、ゆったりとした時間、広々とした空間、何となくワクワクしている空気が満ちています。その時空間が好きでした。  最寄駅から空港に向かう電車の中で、 『久々だなぁ、ボーッと車窓の風景を眺められるの。』  いつも何かを考えてた気がします。未来の計画、過去の出来事のリプレイ。この計画は正しいか、私がした仕事は正しかったか?過去や未来を

          離島移住前の回顧 2

          離島移住前の回顧 1

          ※ヤギ出てきません  離島暮らしが2年程経ち、離島を旅立つ事をしばしば考えるようになりました。   住めば都といいいますね。どこでもそうだと思いますが、都な感じ、スラムな感じ両方あるのではないでしょうか?どこにスポットライトを当てて過ごすかだよ〜なんて言い聞かせていられない程に、頻繁に旅立ちが頭をよぎります。   耐える、我慢する。美徳のように語られるこれらの感覚、昔は自分にそれなりに同化し馴染んでたと思います。けれど、断捨離をし、自分の感覚に正直になろうと努める程に、

          離島移住前の回顧 1

          許すのは、自分自身

           アルミが産まれて1ヶ月半。ヤー子のお乳を飲みつつも、いっちょ前に木の葉を食べ、オシッコもウンコもするようになりました。ウンコも子やぎサイズ。小豆の粒みたい。でも、ウンコである事に変わりないです。  アルミだけはリードをしていませんでした。ある程度自由行動をとっても、ほどほどの距離で必ず母のヤー子のところに帰ってきます。ヤー子はわが家に来た頃に比べると、だいぶ気持ちが安定してきたのか、外へスタスタ行ってしまう事が。それ自体は喜ばしいのだけれど、よその生垣を食べるのはギリギリ

          許すのは、自分自身

          愛おしいからこそ

           小さいってだけでとにかく可愛いと感じる。 ヤギの子どもも例に漏れず、めちゃくちゃ愛おしい。 とにかく、跳ぶ。そこ、跳ぶ要らんやん、ってとこでも跳ぶ。普通に駆け足の途中で跳ぶ。トランポリンみたいに跳んで空中でひねりを入れてみたり、ヤギの子どもはとにかくアクロバティック。 島の大先輩によれば、 「子やぎは自分の頭の上を飛び越えていきよったよ、2メートルは跳ぶさーねー。」 という体験談。  1週間経つかたたないかぐらいで、木の葉も食べ出します。もちろん母ヤギのお乳も飲みな

          愛おしいからこそ

          番人と番ヤギ

           ヤー子の出産前日の夕方から、ミー子はけたたましく鳴いてました。発情の鳴き方にも増して、喉を潰すんじゃ無いかという程に、ほぼ夜通し鳴き、ヤー子の出産時、出産産後もずっとずっと鳴き続けました。 普段は、 「ウェー、ムウェー」 という感じが、 今回は、 「ヴェェェェェーーーーォ!、ムヴェェェェェーーーーーォ!」 という感じです。 周りに知らしめると言いますか、少し威嚇っぽいといいますか。 出産前夜から当日、1日半ミー子は鳴き続けました。そして翌日は爆睡してました。まるで役

          番人と番ヤギ

          誕生、新しい家族

           私はミー子にもヤー子にも出産を希望してませんでした。子やぎが生まれたらもちろん可愛がりながら共に生きていきます。けれど意図的に交配をして頭数を増やす気はありません。餌もウンコも倍。飼育スペースの確保も必要です。 それ以上の理由は、出産に伴う母ヤギのリスクです。 ヤギの出産に関する話は色々聞きます。足が長いヤギは子どもを踏んで死なせてしまうとか、母ヤギの胎盤が上手く落ちなかった場合母ヤギは助からないから、可愛そうだけど捌く準備を(肉にして食べる)しておいた方が良いとか。

          誕生、新しい家族

          妊娠してたのは、、

           当初ミー子はお腹に子どもがいるだろうと言われてました。ミー子がやってきた4月1日直近の発情時に、雄と交配させたと里親の困った時の我那覇さんが言ってみえました。ヤギは交配させるとかなりの高確率で着床して出産を迎えるのだとか。妊娠期間も150日程でほぼ予定通り出産を迎えるそうです。  が、ミー子お腹は大きくなってる気がするのに、オッパイも何となく張ってきてるのに、予定日は過ぎつつあります。 「想像妊娠なんじゃない?」 とか島の大先輩方は半分冗談、半分本気みたいなノリで言って

          妊娠してたのは、、

          2頭の微妙な力関係

           台風シーズンも終わり、離島の気候はだいぶ心地よくなる10月下旬。ミー子がやってきて半年、ヤー子がやってきて2ヶ月経ちました。  ミー子は産まれた時から我那覇さんが育てて来たので、1歳半と年齢が分かります。けれどヤー子はイマイチ分からない、、、  ミー子はヤー子が『どいて』と合図を出すと、ほぼ譲ります。その様子を見た島の大先輩は、「ツノ(ヤー子)は、マギー(大きいミー子)よりも先輩なはずよ〜。」とおっしゃいます。ヤギ社会でもやはり根強い年功序列?  2ヶ月かけて、ヤー子

          2頭の微妙な力関係

          腰が重いわけ

           腰が重いのは、仕事が肉体労働だから。疲労蓄積。ではなくて、いや、それもあるかも知れません。が、別に理由は2つ。  ひとつ目。性格。もうやるしかないないだろ!というところまで追い込まれないとやらない。すべきモードになってやっと着手する。コレをよくよく見つめていくと、やりたい事をやる罪悪感がそうさせているのではないかと感じ始めました。誰から見ても正当な理由が無いとやれない、自分がただやりたいという理由でピンときた事をパッとやってはいけないという知らない間にできた自分の中の制限

          腰が重いわけ

          重い腰をあげるしかない

           棟梁の思いつき小屋、広さは半畳程。ヤギ2頭が過ごすにはピタッと身を寄せ合う事になります。  ヤー子はまだまだ警戒体制を敷いてます。私をはじめ人間はもちろん、ヤギのミー子ですら受け入れきってる感じではないです。ミー子がヤー子の背中に蹄でチョンチョンとちょっかいを出すと、すかさず頭突き寸前の威嚇。ミー子がヤー子に鼻を突き合わせて『ねぇねぇ』って感じでもやはり威嚇。  ヤー子はミー子のポジションが気になるみたいです。ミー子が机の上で座ってると、そこをどけって感じでミー子を追い

          重い腰をあげるしかない

          どうりで嫌なわけだ

           もともとミー子に作った小屋はヤー子が占拠しています。1日のほとんどをヤー子は小屋で過ごしてます。ひっそり何かから身を守りジッと様子を伺っている様子です。    ヤー子に完全に乗っ取られた小屋。ミー子はいっこうに構いません。たまに小屋の辺りに行っても居心地悪いのか直ぐに出てきます。  ヤー子はこんなにも小屋にいるのに、ミー子にとってはどうして居心地が悪いのでしょう。キチンと向き合ってみよう思いました。  元豚小屋のコンクリートの壁。何だか湿ってます。ヒルがくっついてたりし

          どうりで嫌なわけだ