太正ヒソヒソ裏話7

 2020年12月19日に美少女文庫から発売の『吸血鬼妹の殲滅刃』の裏話その7です。

 弥士郎・閑音と吸血鬼の最終決戦の地、岩屋島。

 紀伊半島の沖合に浮かぶこの島は実在はしませんが、モデルがあります。

 江戸川乱歩の傑作『孤島の鬼』の舞台となっている島の名前もまた岩屋島です。
『孤島の鬼』は(主に)大正14年の話で、時期的にはややずれます。

 倒錯した感情の描写や、徐々に明らかになっていく、長きにわたる因果など、読み応えのある長編です。

 ちなみに江戸川乱歩は創作に行き詰まると旅に出るという放浪癖があったらしいですが、この『孤島の鬼』執筆の際も、三重県の漁村に長期逗留してこの作品のアイディアを練ったそうです。

 工業化が進み、どんどん発展していく都市部と対照的に、古い生活が残っている地方の風景が、恐ろしくも悲しい「鬼」の物語を生み出したのかもしれません。

 裏話はこれにて終了!

 お読みいただいた皆様ありがとうございました。

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『吸血鬼妹の殲滅刃』

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