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kudan houseへ行ってきた話。

つい先日の2月21日に、九段下にある「kudan house」へ行ってきました。
ここ実は、普段は一般非公開の登録有形文化財になっている、旧山口萬吉邸。
この日は、この場所で開催される「CURATION FAIR」のプレスビューにお誘いいただき、中に入ることができたんです。呼んでいただき、本当に感謝。

その時の様子は、投稿にあげているのでそちらもぜひ、チェックしてくださいね!


当日は、あいにくの雨。うっわあ、傘嫌いなんだよな・・・とか思いながら、外出したわけなんです。雨が嫌いなんではなく、「傘をさすこと」が好きじゃないんです私。両手は開けていたい派。

そんな感じで九段下の駅から少し歩いて、とぼとぼと「kudan house」つまり「旧山口萬吉邸」へ。丁度、靖国神社が目の前。
建物の前まで来て、すっと、空気が変わった気がした。雨嫌だとか言ってた自分を反省。雨でもこんなに美しく映える場所なのかと、むしろ雨で良かったんじゃないかとまで感じました。


kudan houseの門構え

門が前には、「CURATION FIAR」と書かれた暖簾がかかっていて、それがとても良い。この建築は、スパニッシュ様式という建築様式でできていて、スペイン人がアメリカに伝えた形と、アメリカの原住民たちの建築様式が混ざったもの。そんな、簡単に言えば西洋風なデザインの門構えに、のれん。
こういう組み合わせって、本当にいいなあと、思う。何枚も写真とっちゃった。のれんのデザインが「CURATION FAIR」っていう、アルファベットなのも、推しポイント。で、セリフ体のフォントで印字されているのも、めっちゃいい。

こんなことやっていると、中に入れない。けど、入る前にもう少し。

さらに驚いたことは、この旧山口萬吉邸の設計者は、内藤多仲(ないとう たちゅう)さん。東京タワーの設計者なんです。色々繋がって、楽しい。
だから、というわけではないだろうが、この建築の耐久性が素晴らしい。その後の震災も乗り越えて、今にその姿を残している。本当にすごい。

ようやくのれんをくぐって、中へ。
今回の「CURATION FAIR」について、紹介してもらった。
このイベントは、

展覧会で観て、フェアで買う、新しいアート選び。

「CURATION⇄FAIR」は、気鋭のキュレーターによる展覧会で作品の社会的意義を読み解き、厳選されたギャラリーが出展するアートフェアで作品をコレクションすることを楽しむアートイベントです。

本企画は、「展覧会で観て、アートフェアで買う」というコンセプトのもと、「どんな作品を選んだら良いか」というお客様の声に寄り添い、日本独自の美や芸術の在り方を知り、作品の価値を理解し、安心して購入できる場を提供するとともに、アートを通じたネットワーキングや関係構築の機会を創出いたします。

CURATION FAIR 公式HPより引用

とある。
正直、自分で美術品を購入した経験がない私にとっては、一体どういうものなんだろう。というのが、最初の感想だった。なんでアートフェアをこのKudan houseでやるんだろうとか、普通だったら、もっと、アートが映えるそれ専用の空間でやるのが一般的なのでは?とか、そういう感想がよぎった。

のだけど、話を聞いているとこれは、アートと繋がる「新しい手段」なんじゃないかと解釈した。建築そのものを芸術と捉え、そこにあった作品を、自然に展示、というか、置いてある。それはまるで、元々そこにあったかのように。
まあ、私が、「おおーこの窓!」とか思いながら必死にしゃがんで、窓枠の動画とったりしてたからそう思うんじゃないか、とか、そういうことじゃないとは思うけど。

この「CURATION FAIR」のキュレーターは、遠藤水城さん。
プレスビューの前に、遠藤さんが話していたのは、雨が丁度いい。せっかくのオープンだから晴れが良かった、なんて思わないし、雨であることが、このアートフェアのあり方を表すのに丁度いい。雨が美しく映えて、それがいい。みたいなことをおっしゃっていて(解釈が違ったらすいません。)
確かに、今日は雨で良かったなあ、なんて思った。(冒頭の、雨嫌だ発言、撤回します。)

館内は、3階まであり、基本は洋室だが、2階には和室もある。この、和洋の両方が見られるのは、日本ならではだよね。
洋館に正直があるのも、本当によい。


1階のポーチ

1階のクラシックな家具が置かれた洋室と、ポーチの繋がりは特に見て欲しい。ポーチへの入り口は、どの面もアーチになっていて、ガラス窓がはまっている。床はタイル。
今回は雨だったので、テラスへの窓は閉まっていて、アーチ上のガラス窓から覗くテラスも雰囲気がいっぱいで最高だった。

2階へ上がる方法は2つ。どちらも階段なんだけど、1つは、入り口横のホールから伸びる螺旋階段。もう。螺旋階段ってどうしてこうも、綺麗なんだろうね?手すりの、植物文様のアートも、色合いも本当にいい。別に何回も行き来する必要はないのに、この螺旋階段を何回上り下りしたことか。(邪魔してたらすいません。)

ホールから続く螺旋階段

この階段の踊り場に、一つ絵がかかっていたのに最初、気づかなかったのだけど、これも、このCURATION FAIRの展示。自然すぎて、言われて気づいた。こういう発見ができることも、このイベントの面白いところなのかもしれない。小さい部屋、大きい部屋、それぞれの部屋の中に、そっと、展示がある。
別に、気づかなくてもいいけど。みたいな感じで、それがいい。

3階のテラスで珈琲を

このイベントの期間中、カフェも用意されるんだって。それは大事なポイント。この日は雨で、3階のテラスでいただいたんだけど、晴れていれば、1階のお庭で楽しめるんだって。それも絶対にいい。
建築を見て、アートを楽しんで、珈琲をいただく。
そんな最高すぎることって、ありますかね。
3月の初旬まで会期があるから、もう一回行くのも、あり。

旧山口萬吉邸は、そもそも一般非公開で、こういうイベントでないとはいれない。絶対この機会に入ってみることをおすすめします!

イベント情報は、記載しておくのでチェックしてみてね。


📍kudan house
■設計
内藤多仲氏、木子七郎氏、今井兼次氏

■竣工
1927年
(2018年、登録有形文化財登録)

■住所
東京都千代田区九段北1-15-9

■アクセス
東京メトロ「九段下駅」1番出口から徒歩5分

🎨CURATION⇄FAIR(EXHIBITION)
「美しさ、あいまいさ、時と場合に依る」
■会期
EXHIBITION
2024年2月22日(木) - 3月3日(日)
※ART FAIR
2024年3月9日(土)- 3月11日(月)

■開場時間
平日 :10:00 - 21:30
土日祝:10:00 - 21:00
※3月3日(日)は10:00 - 18:00
(最終入場は各日終了30分前30分前)

■チケット
一般:2,500円
学生:1,500円
障がいのある方:1,250円
千代田区在住・在勤の方:2,000

※ART FAIR「Art Kudan」
2024年3月9日(土)- 3月11日(月)
情報は HPでチェック!





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