はじめてWeb媒体に載ったエッセイを見せたら「あなたと知り合って嬉しい」と言われた
今日は、エッセイがお金になった記念日。
エッセイサイト『かがみよかがみ』で、私のエッセイがトップページに載った。
きっと新着順に載ってるだけだけど、こんな経験そう多くすることじゃない。素直に嬉しかった。
そしてもっと嬉しかったのは、直前まで地元のカフェで一緒にお茶していた、オーケストラの団長からの感想だった。
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今日は、11月の演奏会に向けて、各地元の小中学校に渡すチラシを振り分ける日。朝から団員が6名ほど集まって作業していた。
私が所属するオーケストラでは週1で合奏があるが、団員同士で話せる時間は意外と少ない。だから、こういう「イベントごと」に参加してはじめてたくさんお話ができるのだ。
特によく話にあがるのが、過去のクセ強団員。自分に合わない人は指揮者すら干そうとする団員、下手なくせにプライドだけは高い団員、何かといちゃもんをつけて喧嘩ばかりする団員。私がこのオケに入る前、いろいろな人がいたらしい。
場所は近所のカフェに移り、団長とコンサートマスターと話が続く。
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今のオケはいい人ばかりだ。
私の母より年上の人が大半だけれど、いわゆる「老害」が存在しない。安心した反面、誰ひとりいないことに驚いた。
そのことを正直に伝えると、「いなくなったね、そういう人は」と団長は言った。自然と淘汰されたらしい。
そういう人は自らオケを去ったケースもあるだろうけど、きっと今いる団員のみなさんが頑張ってそれに耐えて、対応し切ったんだろう。私が今こうやって能天気に演奏を楽しめているのは、ここにいる団員たちのおかげだった。感謝してもしきれない。
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今なんの仕事してるの?と団長に訊かれた。
「フリーライターになりたいけど、それだけだと生活が厳しいので、元上司の伝手で老人ホームの厨房でパートの仕事をしてます」
私はまたしても、自分が好きじゃない応え方をしてしまったけれど。
「ライターとか憧れるよねえ」「自分で手に職つけるって、今後大事だと思うよ」と、自分よりふた回り以上上の人たちに言ってもらえた。とても温かい。
それに便乗して、私のエッセイが掲載されることを伝えると、「え、どれ?!」「掲載されたら絶対教えて!」とすぐ食いついてくれた。早速読みたがって検索する2人を「まだ載ってませんよ(笑)」と慌てて止める。
そんな話をして解散した直後、噂を聞きつけたかのように『かがみよかがみ』公式LINEから記事投稿のお知らせがきた。約束通り記事を送る。
すぐ既読がついて返ってきた団長からのメッセージには、こう書いてあった。
宝物のようなことばをもらってしまった。
自分のエッセイはもちろん、自分の生き様丸ごと肯定されているような、幸せなことばをかけてもらった。
今のオーケストラにはお世話になりっぱなしだから。演奏者以外でも早く貢献できるようになりたい。
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