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未来を広げた高校進学の選択

#あの選択をしたから 今の私がある。
一番そう思う回数が多いのは、高校進学の選択だ。

わずか15歳の時にした選択。だが、これは私の23年の人生の中で最も恐れと覚悟と責任を感じ、それと同時に最も可能性を広げた選択だったように思う。

▪︎私の選択

私は中3の冬、受験の最後の最後で第一志望校を変えるという選択をした。

それまでの第一志望校は、都立高校のトップ校の1つ。中1の頃からずっとその高校への入学、高校生活に憧れていた。

最後に第一志望にしたのは、私立高校のICU高校。もとは都立入試前の私立入試でチャレンジ受験をしていた。

まさか合格はできないと思っていたので、ほかにも複数滑り止めを受けていた。
しかし、ICU高校合格者の掲示板に、自分の受験番号があった。

その日から私は考えに考え、結局、都立入試は受験せずにICU高校に入学することを選択した。

▪︎選択の理由

最初、「やっぱり都立ではなく、このまま合格したICU高校に入学したい」と両親に告げた時、父には「都立高校の入試が怖くなったのではないか」と尋ねられた。

しかし、選択の理由はそうではなかった。

「きっとICU高校の方が、未知が多い。新鮮でワクワクする。そんな高校生活を送れる。」

私は、説明会や学校祭、在校生の先輩たち、先生たち、入試会場の雰囲気、ほかの受験生、そして入試問題からも、そう確信した。それが一番大きな理由だと思う。

ICU高校は、戦後に設立された国際基督教大学(ICU)の高校。帰国子女が全校生徒の約2/3を占め、私のような非帰国子女の一般生はマイノリティ。そんなICU高校の雰囲気は、ほかの高校とはやはり違って、なんとなく特別感を感じた。

しかし、その感覚が確信に変わったのは、実は入試だった。

私が受験したほかの入試では、多くの受験生は制服を着ていくし、1人で受験していた。休み時間も教室に残って最後の最後まで勉強する。監督の先生達もスーツをビシッと着ている。模試で解いたような問題にどれだけ正解できるかが合否を分ける。
それが、私の入試のイメージだったし、実際そうだった。

しかし、ICU高校の入試はまるで違った。

制服を着ず、適当な私服で来る受験生が全体の半分程度。友だちと受験しているような人もいたし、休み時間は皆しっかり食堂でランチをとる。監督の先生達も、なんだか変な格好だったり、癖が強かったり。笑

そして、入試問題も、独自の問題だった。

※ICU高校は独自の入試問題を特徴としている。こんな本まで出ている: https://amzn.asia/d/9x0VnrP

その入試問題が、めちゃくちゃ勉強して模試も受けた受験生活の中で、一番面白かったのだ!

そのため帰り道は「受かったら良いな」とは思ったけど、「楽しい問題で幸せだったな」という気持ちでいっぱいだった。

だからこそ、合格したと知った時に、「ああ、私は楽しかったあの問題に、そしてあの高校・空間に受け入れられたんだ」と感じた。

あんな面白い問題をつくる学校の授業はもっと面白いはずで、そこに集まる学生も面白いはず。
ほぼ直感にも近い感覚が、私の背中を押した。

▪︎選択後

両親とも話し合いを重ねて、私は晴れてICU高校に進学することに。しかし、入学は期待と同時に、恐れや不安も感じた。

最後の最後に志望校を変えたからこそ、この学校で最高の高校生活を送らないといけないという気持ちや、もし「進学しなければよかった」と思ったらどうしようという不安もあった。実際に入学直後は、辛いことも多かった。けれど、「自分で決めた決断をやりきりたい、後悔したくない」という気持ちが、いつも私を支えてくれた。

結果として、最高の高校生活を送ることができ、大学を卒業した今でも、今までで一番良かった選択は高校進路選択の時だったと思うほど、この選択には満足している。

その後、いろいろな事情も重なり、このnoteもアメリカから書いているが、ICU高校に行くという選択をしなければ、この未来もなかったはずだ。

選択には恐れや不安もつきもの。しかし、覚悟をもって選択し、責任感と共にそれを正解にしていけば、必ず未来は広がる。私はこの経験からそう考えるようになった。

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