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123 天文台通りの下町翁 雑記帳~ペルー映画 「マタインディオス、聖なる村」(2018年・作)~

ペルーのシネ・レヒオナル(地域映画)と呼ばれる首都リマなどではなく、地方の町村を舞台にした映画作品。司祭役のプロ役者1名を除いて、監督2名のうちの一人の故郷、リマから南西に離れた山村のワンガスカル村に暮らす親族など村人たちが登場しているのだそうだ。 

スペイン、ポルトガルによる先住民の植民地化の歴史や、それ以前の社会、文化に関心を持ち続けてきた小生でも理解が容易でない。さすがは寓話、暗喩、神話、宗教の混在、混沌世界が魅力であるラテン・アメリカ!と感じさせるモノクロがベースの一筋縄ではいかない力作。

終盤、鍵穴から覗く先に見える子供たちの動きに個人的には一種の光というか、喝采を叫びたくなるのは個人的な思いで、何度もスルメを噛むように見た方が良い作品だろう。

これまた800円のプログラム購入が必須な作品。ラテン・アメリカの歴史、現代から私たちが汲み取るべき生きるヒントが散りばめられてることも感ずるはずだ。


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