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父のケガから感じた事

9年前に母型の祖母が亡くなった。
このことは母に後悔の念を残してしまい、また私も「あー、あの時に」という気持ちでいる。
過去は変えることができないけど、同じ誤ちは二度としたくない。

9年前の冬。
昼前に日本にいる母から連絡があり、祖母が転んで足をぶつけたとのこと。
私は口には出せなかったが、祖母を病院に連れて行って欲しいなあと思っていた。

その夜のメールで、やっぱり念のために病院でちゃんと診てもらった方がいいのではという気持ちを伝えた。母も気にかかっていた様子で、明日連れて行ってくるよ、とメールの返信が来た。
そのメールの後、母はやっぱり気になって祖母に電話をしたが、電話には出なかった。
次の朝、母は父と一人暮らしの祖母の家に向かった。
祖母は座った状態で息をひきとっていたらしい。

死因は心臓発作だったらしい。

もしも、祖母の転倒がなければ。
もしも、母がその日に祖母を病院に連れて行っていれば。
もしも、電話に出ない祖母のところに夜、向かっていれば。
もしも、私が朝の段階で「病院に行かないと!」と言えていれば。

いろんな、もしもが出てきた。

私も、母も、過去の「もしも」を考えたところで、現在が変わることがないのはわかっていたが、考えることで今の状態から目を逸らしていたのかもしれない。

そして、今年。
父がゴールデンウィーク中にトラクターの事故で胸と足がトラクターの下敷きになるという事故に遭ってしまった。

父と母は今二人暮らし。ここ1週間バタバタしていた。
父の従兄弟が亡くなり、お通夜とお葬式。
田植えを終わらせてしまう必要があった。
ゴールデンウィーク中で病院が閉まっていた。

父とは毎日、朝と夜にラインをしている。
その日、父からはケガをしてしまったけど、明日は田植え頑張るとのライン。
すぐに、母に連絡をし、ケガの状態を確認するも、やっぱり不安で。
70歳になる父は、まだまだ元気だが、若くはない。
病院に行ってほしいなあ、と思いつつ、母も父も忙しくしているのはわかっていたし、それ以上のプレッシャーをかけたくなかった。
でも、今回はしつこく母に、父を見ておくようにお願いをした。

そして、今日二人は病院へ。
足の甲の骨にヒビが見つかったのと、膝に内出血。
脚全体が腫れているよう。

病院から戻った父と母にFaceTimeで話をした。
安心した。
元気に笑っている父と、その隣に疲れた様子の母。
こういう時に、日本にいない自分をはがゆく感じる。

どんどん老いる両親、でもまだまだ仲良しで支え合っている夫婦。
9月の帰国では、しっかりできることをしたいなあ、と改めて感じた。
息子の大好きなじじとばば。
私の大好きな父と母。
遠くにいるけど、とっても近い大事な家族。

後悔はしたくない。
しない後悔よりも、しても意味がなかったね、と笑っていたいから。


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