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「絵本」の一番の読者は親だと思う

最近、親戚の子どもに絵本を贈る機会があり、ふと思ったことがある。

それは、「さまざまなメッセージを込めて書かれた絵本の内容は、本当にその子どもに伝わっているのだろうか?」ということだ。

「あいさつって楽しい」「すなおにごめんねと言おう」「おともだちにやさしく」…と、どれも伝えたいことばかりで悩む。

本屋には数百を優に超えるタイトルが並んでいて、ストーリーに沿って丁寧に理解を促すものから、大人でも少し考えさせられるものまで――。

「児童書」というカテゴリーだけでも、年間4000点を超えるタイトルが出版されているみたいだ。(参考:http://www.garbagenews.net/archives/1885419.html)


絵本の読書環境には「大人」がいる

本屋で1時間以上悩みながら、冒頭の疑問をモヤモヤ考えていると、絵本が読まれるシーンに思い至った。

子どもが絵本を読む/読んでもらうシーンには、必ずと言っていいほど「大人」がセットになっている。

お母さんやお父さんはもちろん、おばあちゃんやおじいちゃん、幼稚園や保育園の先生と、そこには読み聞かせる人がいることが多い。

そうすると実は、何度も声に出して読み聞かせる大人こそ絵本のメッセージが伝わる対象なのかもしれない。

そこまで考えて最終的に選んだ絵本は、えがしら みちこさんの『きょうもうれしい』だった。

ざっくりまとめると、主人公の男の子が起きてから寝るまでに、日常の小さな”うれしい”出来事を見つけていくというもの。イラストのやわらかい雰囲気と、「ささいなことからもうれしさは感じられる」というメッセージが決め手になった。

それはもちろん、親戚の子どもに伝わってほしいメッセージであり、読み聞かせてあげる親戚にも伝わってほしいメッセージである。

日常の中で感じたことを気ままに書いています。