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「脚の長さが違うんで、とても歩きにくいです。なんかイイ靴はないですか?」―愛知県のNさんがこんな悩みを抱えて相談に来られました。

「足(あし)」と「脚(あし)」

身体は股関節を中心に上肢(頭上方向)と下肢(つま先まで)に大別されます。下肢はさらに①股関節からくるぶしまでの部位と②くるぶしからつま先までの部位に分かれます。①の部位は「脚」②の部位は「足」の漢字をあてて分けています。成長期障がい・事故による骨折など股関節にトラブルを起こしていると左右の「脚」の長さに「ずれ」が出ることがあります。「脚長差」と呼ばれるこの状態で歩くとバランスをとるためにどちらかの脚や足または両方に負担がかかりやすくなります。
Nさんは病院の検査で2㎝ほどの脚長差があったそうです。室内で歩いたり立ち仕事がしやすいように足底装具(足裏に厚みを補充してバランスを整える特殊な中敷き)を作ってもらい使っておられます。部屋の中では重宝されているのですが、外出時に装着したままだと厚みが邪魔をして足が靴に入りません。色々靴を試されたそうですが芳しい効果がなかったようです。

靴屋ができる脚長差の足のための中敷調整

Nさんの足のような方に一般の靴屋ができる方法の一つとして中敷きを入れ替えたり作り替えて対応する方法があります。これには・中敷きを取り外せること・厚みのある中敷が搭載されていることなどが前提条件となります。
(もちろんお医者様ではないので脚の長さを調節しバランスを改善するのが目的です)
なお、検査結果で脚長差が2㎝以上の場合は①短い脚の靴底に高さを補う加工をする②特殊な靴を作ってもらい靴の中に加工をしてもらうーなどの方法が考えられます。これらは「治療」の範疇になりますので、病院と相談しながら作られることをお勧めします―

さて、Nさんには中敷きを調整作成した上で靴を履いて頂きました。中敷きの効果と安定歩行ができるように靴ひもでしっかり留めて歩いて頂きました。「あぁ、足底装具をつけている時と似たような感じの高さ具合ですね。
かかとがブカブカしないし、背筋も伸びてる感じで歩きやすいですよ」「歩くたびに肩が下に下がり気味だったけどあまり目立たんなぁ…」付き添われていたご主人もNさんの歩き方がスムーズになったのに気付かれたようでした。「このまま履いて帰ります」―Nさんの悩みが少しでも軽くなり、歩かれる後姿を拝見して私達も嬉しく思いました。

小さなお手伝いですが、足や靴で悩んでおられる方たちのお役にたてたら嬉しいです。どうぞコチラからご予約ください



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