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履き心地のいいパンプス

多治見市のIさんは外反母趾を抱えておられます。お出かけ用にパンプスがご希望なのですが、自分で選ばれるといつも母趾のつけ根が痛くて困っておられます。見かねたお母さんが一緒に相談に来られました。

細い足とパンプスの相性

Iさんは普段安全靴を履いてお仕事をされています。「安全靴も足に合っていないんですかねぇ。かかと周りがユルユルして歩きにくいしつま先はつかえるような感じがするし」―足を拝見すると細くて皮膚も薄めです。全般的に靴の中で足が留まりにくいようです。外反母趾の部分だけで見ると突出して幅が広目に見えます。サイズを上げていくと幅の問題は解決しても靴自体は大き目でゆるい靴を履くことになります。かかと周りや甲周りの留まりが悪い靴を履くと足が前滑りしやすくなります。指先が靴のカベや天井につかえると指全体が上方に折れ曲がったり爪も皮下出血を起こして黒くなったり変形したりすることがあるので気をつけたいですね。特にパンプスはかかと部にヒールを取り付けてあるので足を載せる台座部に傾斜がついています。そこへストッキングのようにつるつるした素材の靴下を履いて歩くと足はドンドン前へ滑って行ってしまいます。Iさんのように細い足の方にとってこれは「苦行」ですよね。

外反母趾の方がプライベートでも安心してパンプスを履くには

細い肉付きの薄い足の方はパンプスを履くと履きやすい代わりにスポンと脱げやすくなります。歩きにくいだけでなく外反母趾のある方はさらに母趾を傷めてしまいます。そこで、
・甲周りで足を留める道具のついたタイプを選んでみましょう。ベルトが一本付いているだけで履き心地が向上します。ギリー(編み上げヒモ)タイプも足全体を包んでくれるのでお勧めです。
・ヒールの高さは4,5センチが妥当です。それ以上高くなると母趾への負担が大きくなります。ヒールの接地面も大きめにされると安定した着地ができます。

パンプスとスニーカーの履き心地の違いを認識した上で上手に履き分けましょう

こんなポイントでご提案した靴を履いてみると「ア、すごく楽、痛くないし、気持ちイイですね」と思わず笑みがこぼれました。付き添われたお母さんも安心された様子で「よそゆきにとっといたらアカンよ。普段からちょこちょこ履かんと」とアドバイス。プライベートではスニーカーしか履いたことがないというIさんのパンプスデビューになるわけですね。ただ、スニーカーとパンプスでは靴の構造や素材がまったく違うので、一緒の履き心地にはなりません。ご自分の足でどの程度の時間や距離なら安心して歩けるかこれから経験して身に着けて下さいネ。

外反母趾が痛くてパンプスが履けない、お仕事に差し支える…そんな方はこちらからご予約ください


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