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瑞浪市のAさんは就活でインターンシップ体験中です。ところがパンプスを履いて活動中に巻爪が痛くなってしまいました。これからも就活が続くので、足に合ったパンプスを求めて相談に来られました。

爪のトラブルと靴

爪は皮膚が変化したもので、歩行で地面を蹴りだす時の「テコ」の役目をしています。靴が原因で起こる代表的なトラブルは
・爪白癬(つめはくせん:爪水虫)・陥入爪(かんにゅうそう)・変色などが挙げられます。
・爪白癬:通気性の悪い靴を長時間長期にわたって履き続けると足全体はムレやすくなります。皮膚や爪の脇は蒸れることで柔らかくなります。そして靴の中は温度が上昇することで白癬菌も繁殖します。この菌が足全体や爪に付着して感染してしまいます。特に母趾に感染しやすく白または濁った黄色に変色します。厚みに加え変形して脆くなり、割れたり欠けやすくなる特徴があります。爪白癬は塗薬では治癒しません。最近はファッション感覚で暖かい季節にブーツなどを常用する女性にも増えているそうです。入浴時に小まめに足を洗う習慣をつけたいですね。
・陥入爪:合わない靴(つま先の窮屈な靴)を履くと側面から母趾が押されたり摩擦を受けることで母趾の爪の際(きわ)が肉にくい込むことがあります。これが長く続くと部分的に赤みを増し腫れて痛みを伴うようになります。進行すると化膿することがあり、痛くて歩けなくなると手術をしなければならないこともあるので気をつけたいですね。
さて、Aさんの「巻き爪」ですが、「歩行不足」が直接の原因といえます。最近は車などでの移動手段が増えて来ました。足指の爪は歩く時、地面を「蹴りだすテコ」の役目をしています。歩く機会が減ると爪への適度な刺激が伝わらないので、巻き爪になりやすいと言えます。
さらにパンプスはかかと部に「ヒール」が取り付けられています。3㎝・5㎝といったヒール靴の上に足を載せると「つま先立ち」の状態になります。また、ストッキングのような滑りやすい化繊系の靴下でパンプスを履くと「滑り台」に乗ったように足が前方向に突っ込んでいきます。靴には天井がありますから、巻き爪が靴のつまさきや天井に当り、痛みは増幅します。
「一度治療を受けて痛みが治まったんですが…」同じような条件のパンプスを履いて痛みがぶり返してしまったAさんでした。

トラブルを再発させないためのパンプス選び

パンプスは足を入れるスペース(履き口)が広いので「履きやすい」代わりに「脱げやすい」特徴があります。爪のトラブルを避けるためにストラップ(ベルト)やシューレース(ヒモタイプ)のデザインを選んで足が前滑りしない工夫が必要です。また、靴はつま先に向かうほど天井が低めに設定してあります。爪があたらない程度のゆとりをとった天井の高さも考慮に入れましょう。Aさんにはストラップタイプでかかとの負担が少ない3.5㎝ヒールのパンプスをお勧めしました。巻き爪か所に若干の調整をしましたが痛みもなく履き心地の点数も上がったようです。就活最前線に向かって頑張ってくださいネ!!


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