三日鼻人

和歌や詩、俳句を作っています。たまに漢詩も。 中の人は、”からすとうさぎ”でもあります。

三日鼻人

和歌や詩、俳句を作っています。たまに漢詩も。 中の人は、”からすとうさぎ”でもあります。

最近の記事

うたかたの うき月の夜に

うたかたの うき月の夜に つどひ来ば たのしまばや ひとならずとも 水泡のように浮かぶ月の夜に、心を痛めてしまったよ。みんなが集い来たならば楽しみたいじゃないか、たとえ私が人でないとしても。

      • 師走の句

        紅き葉の 凍風に舞ふ 師走かな

        • 『他人との関わり』

          得られたのは、インスタントな多幸感。 手にしたのは、シアワセになる手段。 残ったのは、私欲にまみれたタマシイ。 みんなが仲良くしてるのは 安易に多幸感を得るためでしょ?

        うたかたの うき月の夜に

          七作目 『他人と私』

          だれも私を愛さない。 愛されてるのは私のチカラ。 だれも私に興味を持たない。 興味があるのは私がもたらす利益だけ。 けれども私が消えようとすれば、みんな私を気にかけるだろう。 私が消えることによる不利益を恐れるためだ。

          七作目 『他人と私』

          六作目 『きず』

          くせがため 依り代もさえ 失せにけり きずときずとが むすばれるかや 癖のため、自分の唯一の依り代すらも失ってしまった。(精神的な)傷と(身体的な)傷とが、つなげられているのだなあ。

          六作目 『きず』

          五作目 『涙』

          君が涙 水を飛ばさば 残るらむ されど我がもの 何かあるべき 君の涙から水分を飛ばせば、きっと何かが残るだろう。 しかし私の涙には何があろうか、いや、何もない。

          五作目 『涙』

          六作目 望み

          わたしは可憐な花を望む。 誰もが欲しがる美しい花。 しかしわたしは目が見えない。 自分と花の距離がわからない。 初めはゆっくり進んでいたが、いつまでたってもたどり着かない。 ついに私は、はやく進みはじめた。 リアルな感触が全身を貫いた。 わたしは花を踏み潰していた。

          六作目 望み

          五作目 消えた耳

          こうなる理由を教えましょう。 あなたに聞く耳、あるのなら。 わたしの望みを教えましょう。 あなたに聞く気があるのなら。 ですけどそれは、無駄でしょう。 あなたは既に、かかしですから。

          五作目 消えた耳

          四作目 知恵の代償

          あなたの苦しみの原因は何? 義務に追われ権利に追い付けずもどかしいの? 理想が高すぎて自分の力不足が悔しいの? 怪我病気のせいで体が痛むの? わたしの苦しみの原因は何? それを探りたいんでしょ? だけどもわたしに眼も手もない。 どうしてわたしに眼も手もないの? それを知ってはいけない気がする。 なぜなら知れば、きっと足をも、もぎ取られる。

          四作目 知恵の代償

          三作目 蛙とかえる

          無邪気なかえるは傷ついた。 側の蛙に 手を伸ばすけど、 その手はすぐに 振り払われた。 他者不信となったかえるは、 独りで自分と闘った。 自己維持のための振る舞いなのに、 蛙はそれを否定した。 疲れたかえるは、心を閉ざす。 かえるの寿命は あと何年?

          三作目 蛙とかえる

          二作目 わたし

          誰もわたしの質問にこたえない。 わたしの求める答えは存在しないから。 誰もわたしの意を解さない。 誰もわたしに興味がないから。 わたしが手を伸ばしても 誰とてそれを掴まない。 「掴む余裕がないんだよ。」

          二作目 わたし

          一作目 あなたとわたし

          あなたは新たに詩を作る モデルが自分の経験ならば それにはきっと 味がある あなたは新たに詩を作る モデルが自分の 理想だったら そこにはきっと 夢がある わたしも新たに詩を作る 過去も理想も ないものだから そこには一体 何がある?

          一作目 あなたとわたし

          俳句 一作目

          寄る波雲 白きをしらず 波戸岬

          俳句 一作目

          和歌 一作目を加工

          声かすむ 空眺むれば さしこめる 光を見らば 有明の月

          和歌 一作目を加工

          和歌 四作目

          ヘマタイト かく言わるらし やく払い そを果たさなむ 身代わりの石

          和歌 四作目