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<時遊人、余暇・趣味の愉しみ>5

5 クラシック音楽の愉しみ

 「狡兎三窟(こうとさんくつ)」(賢い兎(うさぎ)は三つ穴を持つ。『戦国策』)という名言があります。人生の知恵として、仕事、家庭、趣味の三窟を掘っておくことが大切です。従って、生涯にわたる趣味を持つ重要性を感じています。
 法螺は吹けず、楽器を弾くこともできません。しかし、大学時代からクラシック音楽鑑賞を趣味にしています。音楽は心に栄養を与える心のレストランであり、音楽を聴くことでストレスが取れ、至福の時を過ごすことができます。音楽は癒しの芸術で、伝承文化の恩恵に感謝し生きている喜びを感じます。クラシック音楽との出会いは、中学生の頃、短波放送を聞いていて魅了されました。大学生の時には、東京文化会館で生の演奏を聴き、ステレオを購入し、LP盤も買いました。現在、CDが百枚ほど、DVDも増えています。上京の折にはコンサートホールに足を運び、年間数回、生の演奏を聴いています。東京にはサントリーホールなどすばらしいコンサートホールがあります。休憩時のワインやビールも楽しみのひとつです。ビールと音楽は生がよい。新年のニューイヤーコンサートも楽しみです。Eテレのクラシック音楽館等も楽しい。退職後念願がかない音楽の都ウィーンやザルツブルクにも旅行しました。市内散策や楽友協会でのコンサートを楽しみました。クラシック音楽は再生伝承文化であることを再確認しました。音楽は汲めども尽きぬ泉です。
 アメリカ、テキサス州フォートワースで行われた「第⒔回 ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール」(2009)で日本人として初の優勝を果たした盲目のピアニスト・作曲家の辻井伸行(1988~)に、東日本大震災の被災者に思いを込めた「それでも、生きてゆく」という作品がある。音色が心を落ち着かせる名曲。ATSUSHI作の歌詞もある。「夢がなくても 希望がなくても 生きがいがなくても いつかみつかる…」大震災の年2011年11月、辻井が音楽の殿堂であるニューヨークのカーネギーホールでデビューリサイタルを行った。大震災から十年、コロナ禍の中、これからも何があっても諦めないで生きていこうと思う。
 音楽療法というものがあり、歌唱や演奏を行う能動的音楽療法と、音楽を聴く受動的音楽療法の二つに分かれます。旧約聖書サムエル記にサウル(ユダヤ国王)のうつ病が、竪琴のうまい少年ダビデが病床で演奏して直ったという逸話があります。鎮静、緊張緩和、うつ病の改善など心身の健康の回復・向上に役立ち、認知症(安らぎと幸福感)、自閉症児のコミュニケーション改善に有効という補完療法であります。牛や酒や花など動植物全般に癒し効果があるともいわれている。モーツアルトの曲がよいとされています。

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                         (つづく)

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