入院3日目【夕食は抜きです】
こんにちは、あるいはこんばんは。mikoです
子宮筋腫摘出術の翌朝を無事に迎えた入院3日目の朝。
昨年腎盂炎で入院した時は、朝6時頃になると強制的に運ばれてくる朝食が本当に嫌だったのですが、
今回は術後のため、食事はまだ運ばれてくることがないことだけが救いでした。
しかし穏やかに過ごせるわけもなく、朝から看護師2人がバタバタと訪れたと思いきや
早速、術後1日目の闘いが始まるのです。
(※この記事は、ぼちぼち長くなりそうです)
【術後処置】
①清拭(せいしき)
『今日は身体を拭く日になってるので!お着替えもさせてもらいますね〜!』
患者が術後の傷や体内に対してかなり神経質になっている心に寄り添ってくれるわけもなく。
慣れた手つきで、なるべく短時間で終わらせようと猛スピードで身体を動かしてくるので恐怖でした。
相手はプロです。傷や身体に物理的ダメージを与えなければ満点なのです。
いちいち1人ずつ患者さんに気を遣って丁寧に時間をかけていたら、1日の業務が終わりきれるはずもないのです。わかってます、わかってますけど
(こちとら一晩眠れず、傷が動かないように仰向けのまま寝返りせずにお腹の安静を死守したのに
あの人達ものすごい勢いで身体動かしたり傾けたりしていきやがった!!!鬼なのかクソゥゥゥ!!!!)
と、すでに心の余裕ゼロの患者としては思ってしまったわけです。すみません。
拭いていただき、ありがとうございました。
そして、清拭のついでのようなノリで
②尿道カテーテルが抜かれた
入院前に少し不安だったことのひとつ。尿道カテーテル。
痛いんじゃないかと心配でしたが、装着は基本的に手術室で麻酔がかかった後に行われるそうなので記憶も感覚もなく。
つけてる間も驚くほど違和感なく。膀胱に溜まった尿が勝手に排泄されていくので尿意もゼロ。こりゃすごい。
清拭に来た看護師に『おしっこの管も抜いちゃいますね〜、ちょっと気持ち悪いですよ〜』と言われ不安になりましたが
ぬるぬるっと抜けていきました。タンポンを抜く時のような、あの感じ。痛みはなく安心しました。
③採血
術後の採血に来た看護師さんが
『・・あれ?管(尿道カテーテル)、抜かれちゃったんですか??ありゃ笑
じゃあ、お手洗い行く時は呼んでくださいね。初めの2回分は出た量を診させてもらうので。』
そう。彼等、看護師たちによる病棟での処置には分刻みでスケジュールが事細かく組み込まれているわけでもないし
重要度が低い処置であれば尚更、リアルタイムでの共有もいちいちされない(というかしている暇はない)
それぞれの看護師がそれぞれの目的で頻繁に患者の元へ訪れるので、みんなが臨機応変に対応してなんとかなるのです(?)
でも、術後の患者としてはそんな冷静に考えられないため超不安になる!
『あれれ聞いてないぞ?知らなかったぞ?』みたいな、相手を不安にさせるような言動を心の中に留めておくのは接客マナーじゃろがい!!
あぁ、アレか?患者はお客様とは違うってやつか?おらぁぁぁ(※精神不安定)
嘘でもいいから『私、失敗しないので。』と演じてくれ!!!イライライライライラ
(・・あっ、アレは看護師じゃなくて医師かぁ。。。)
落ち着け、わたし。。
【トイレトレーニングスタート】
膀胱と腎臓を守れ!!!
昨年に腎盂炎で入院してからというものの、自分の人生にとって水分不足と尿意の我慢は御法度となっていたため
術後の状態でお手洗いへ定期的に行かなければならないというミッションは、とても頭をつかう作業でした。
ベッドから起き上がるまでにかかる時間。
ベッドから立ち上がるまでの時間。
立ち上がってからトイレまで歩かなければいけない距離と歩行速度を予測。
健常者であれば3〜5時間に1度の頻度で排尿しているのが平均的。
食事の時間帯はお手洗いへ行きにくくなることを考慮したり、痛み止めの点滴を受けるタイミングを考えると
必然的にトイレに行っておかなければいけない時間帯がみえてきます。
人生初の手術により免疫力が最低値まで落ちていて、感染症のリスクも高まっている状況で
膀胱炎になって腎盂炎が再発したら一巻の終わりなのです。
妊娠・出産願望があまり強くない私にとって、子宮よりもよっぽど大事大事な腎臓さんを守るべく
術後のトイレトレーニングがスタートしました。
早速ナースコールを押し、「お手洗いに行きます」と一言。
術後に行く初めてのトイレは、そもそも立ちあがることすら不安でした。そして案の定、
思ったより動けない
自分のベッドから十数メートルしか離れていないお手洗いまで歩くのに1分以上かかる。
お腹の傷よりもデコルテのあたりにだんだん激痛が走り、息が苦しくなる。
どうやら、手術の時に身体の中に入れたガスが身体の中から上の方に上がってくると肩の痛みを訴える人もいるんだとか。
排尿は問題なかったのですが、急に富士登山でもしているかのような疲労感と謎の激痛により
過呼吸になりました。あまりにも痛いので看護師さんに訴えると、少し面倒くさそうに
『・・深呼吸しましょう。はい、鼻からゆっくり吸ってー、口からゆっくり吐いてー。』
妊婦さんが、“ひ、ひ、ふー!”と呼吸に意識を向けるのは、痛みに集中しないようにするためだそうです。知らなかった・・・・踏ん張るためだけかと思ってた・・・・
ただでさえ肺活量が乏しく、深呼吸が苦手な私にとっては至難の業で。かなり時間がかかりましたが、少し落ち着きました。
それにしてもトイレに1回行くだけでこんなに辛いなんて。。
行きたくない飲みたくない
術後、食事はまだとれませんでしたが水分はお昼頃から許可が出ました。
点滴からある程度の水分はとれているので、トイレに行きたくなるのが怖くて飲むべきか悩んでいたら
『胃腸の回復のためにも、なるべく飲んだほうがいいですよ』と後押しされたので
おそるおそる飲んでみたら
まもなく胃の入口あたりからその周辺が激痛に!!!
お腹の傷なんてどうでもよくなるぐらい苦しい。
ちょうどそのタイミングで、主治医の先生が手術結果の説明をするために来てくれました。
明らかに筋腫と認められたものが6つも見つかったので、予定よりも数が多くて時間がかかってしまったことや
サイズも事前の検査より大きかったので、腹腔鏡手術に留めたとはいえ傷も予定していたより大きくなってしまったことを話してくれました。
(しかし今の私にとってはそんなことはどうでもいい!!この痛みをなんとかしてくれぇぇぇぇ!!!!)
唸りながら先生に胃の痛みを伝えたら、
『うーん、なんでだろう〜??絶食時間がちょっと長すぎたかなぁ〜?胃が小さくなると胃酸が上がりやすくなって、痛みを訴える人は稀にいるんだよねぇ〜、胃薬を検討してみるから待っててねぇ〜』
ほどなくして点滴から胃薬が投与されて落ち着いたはいいのですが、私は怖くて口から水分が摂れなくなったのです。。
【おあずけされた夕食】
『ガス、出てないですよね?』
寝ている間、空っぽの腸はこれでもかというぐらいゴロゴロと音を立てて動いていました。
子宮やお腹の傷に響くたびに痛みを感じるのが辛かったのですが、なによりも
オナラが出そうで出てこないのがなんだか気持ち悪いし、身体にも良くないらしい。
看護師さん達から何回も何回も何回も
『ガスは出ましたか?』と聞かれ、出ていないと答えると表情を曇らせていました。
え、オナラってそんなに大事なん??お腹はゴロゴロ鳴ってるからそのうち出るよ??と不思議に思っていたら
ついに真相が明らかに。
『ガスが出るまでは、食事摂れないんですよ』
「・・・・・え?ま?????」
大事なことってちゃんと言わないと伝わらないんだって知ってる?
術後は食欲がないとはいえ、手術前日から欠食をしているためさすがにお粥の一口でも口に入れたいところ。
本来ならこの日の夕食から配膳される予定でしたが、ガスが出るまで食事は見送りと言われてしまいました。
すでに丸3日間の断食。さらに失われていく体力。
『自然にはガス出てこないから、トイレ行った時とかにちょっと頑張って踏ん張ってみて♪』
そう言われましても、踏ん張るためには腹筋が必要でして。
手術の傷が気になってお腹に力を入れたくないし、もとから衰えている筋力がさらに減少しているから、そもそも踏ん張れない。
オワタ_(:3 」∠)_
明けない夜がないように、出ないオナラもないと信じよう
お見舞いに来てくれた母に、ガスが出ないことを伝えると
『他の患者さんと相部屋だから・・///恥ずかしくてなかなか出せないよね///個室に変えたらいいんじゃない?』って
wwwwwちがうちがう、そうじゃないんよwww
そんな恥などこの期に及んでとっくに捨ててるのよwww
ちなみにそんな母は10年以上前に子宮全摘の手術を受けているのですが、
『もう全然(当時の痛みとか)覚えてなーい、あなたもどうせ忘れちゃうわよ、すぐ。』と
全く参考にならず。人の苦んだ経験はやはり他者の役に立ててこそ報われると考えるので
私も記憶が薄れてしまう前に、できるだけ早く記しておきます。
というわけで23時頃、1発目のガスが出たのでした。
人生で最も自分のオナラに感動した瞬間でした
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