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民俗学講座「宗教って2種類あんねん…では民間信仰とは?」【お試しメンバーシップ】

こんみこ
ようこそ民俗学研究室へ、主任研究員の天道巳弧です

 今回はメンバーシップ体験会ということで、先日配信した第一回民俗学講座の内容を全体公開で書き起こします。
 第二回以降はyoutubeのメンバー限定で配信しておりますので、もし「良いな!興味がわいた!」と思ったらメンバーさんになっていただけると嬉しいです♪ 配信でお会いできるのを楽しみにしております!月490円でご視聴頂けます、ランチより安い!
 こちらの講座は毎月第二・四日曜日の20時から配信しております。適宜コメントを拾いながら進めていきますので皆でわちゃわちゃ話しましょう!

▼第一回アーカイブはこちら


2種類に分けられる宗教

▼まずこちらのサムネを見てください

分類するとこうなる


 左側にキリスト教・イスラム教・仏教・ユダヤ教と並んでまして、右側に古代神道と民間信仰が来ていますね。こちらはある法則に従って宗教を分類してみたんですけど何の法則か分かりますか?



 皆さんいろいろな意見をいただいたんですけど、答えを言うと左側には『教祖』と『教え』があるんですね。

 まず左側の宗教は成立に関わる『教祖』がおり、教祖の考えを記録した教え、つまり『教義』があります。そして信仰を実践する個人個人が共通の信仰をもとに作る共同体『教団』。その教団に所属する個人が行う型の決まった行動、『儀礼』が存在します。
 これらを併せ持つ宗教を『成立宗教』『創唱宗教』と呼びます。

 では右側の古代神道と民間信仰はと言うと。まず教祖、こちらは自然派生した宗教なので居ません。教祖も居ないので教義もありません。
また個人が信者として所属するというより「時期が来たらこれをやる」くらいの認識なので、教団も儀礼も機能してませんね

 そのような宗教を自主的な宗教、『自然宗教』と呼びます。
 この民俗学講座では主に『民間信仰』を考えていきます。

民間信仰とは

 誰かが提唱した『教え』ではなく、自然発生した『信仰』。また成立宗教が宗教活動を行った結果、吸収あるいは排除されて社会に伝承されて目に見えない宗教となり『俗信化』を辿ったもの。

 宗教学者の堀一郎氏の分析をまとめると「前宗教的で整理されていない分野、そして呪術宗教的領域にあるもの」であり「自然宗教から続いているもの」のこと。

 宗教民俗学者の池上広正氏の意見をまとめると「外から入ってきた創唱宗教や他民族の信仰を受け入れ・変化し・融合する場であり、新しい宗教が発生する母体でもある。つまり創唱宗教という『表層的宗教』に対して、民間信仰は『基層的信仰』と言える」だそうだ。

結論

 以上を踏まえると民間信仰は『日本民俗の原始信仰が残ったもの』であり『外来宗教を受け入れるベースとなったもの』と定義できる。

 つまり神道や仏教と関わらない行者・祈祷・口寄せなどや、『講』と呼ばれる信仰行事及びそれを担う集団や、かつて村々を渡り歩いた芸能民など、様々な系統・形態のものを民間信仰と呼ぶ。

 なので皆さんの家に伝わる独自の信仰がある場合、それも民間信仰、民俗になりますね。

 ということでメンバーシップ体験会はここまで!続きはメンバー限定となりますので、興味がある方はメンバーさんになって見てね♪
 第二回講座では民間信仰の種類を見ていきます。▼興味がわいた方はこちらからどうぞ

 ではここまでお送りしたのは民俗学研究室の天道巳弧でした。ぜひ遊びに来てね!

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