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心地よい心臓の音がする


月明かり、雲間から優しくあふれてる
ふわふわとした微睡は、温かい時をすすめて
シルクに包まれたような、柔らかい寝息がそこに

触れられなくても、そばにいなくても

あなたの前だと素直になれる
あなたの夢であなたに触れたいと
許されないのに、望んでしまうよ
どこか儚くて切ないのはどうして

近くて遠いその音が
私をまた眠気に誘う

夢で会えたら良い、なんて嘘
このサラサラとした感情さえも
押し寄せる黒い波にのまれていく
黒くて汚いそのカタチを
変化しながら造っていく


それが私の本性ならば、何もできない私でいい


丸く穏やかで静かな夜は、私の心を溶かしてゆく

この音をずっと聴いていたくて
いつまでも
いつまでも

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