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プチ農業

去年、苗で売っていたローズマリー、ペパーミント、紫蘇を庭に植えていた。そのうちペパーミントと紫蘇は、スクスクと育っていったが、近くのアリさんがせっせと巣に持ち帰ってしまい、枯れてしまった。(アリさん、シソ科の葉っぱが好きなのかも?)

玄関近くに植え替えたローズマリーは、どんどん育って木みたいになってきた。雨が降ると少しだけローズマリーの精油のいい香りがする。そして、旦那と一緒に行ったパスタ屋さんで注文した、ポテトとベーコンをハーブ塩コショウで炒めたものに、ローズマリーが添えてあるものを、葉野菜が嫌いだった旦那が美味しい美味しいとパクパク食べていたなぁと思い出す。

香りで過去の出来事を思い出すのは、香りの成分が鼻から脳にダイレクトに電気信号でいくからなんだよね。

仲良しのママの実家の畑のコンポストからかぼちゃが成った話を聞いてからというもの、割となんでもかんでも庭に植えたら芽が出てくるような気がして、大豆もやしや、かぼちゃの種や、ブロッコリーの種や、小松菜の根っこの部分を庭の土に埋めた。

でも、埋めた場所からは全然芽が出てこないし、根っこの部分から下だけ埋めたものは枯れてしおれてしまっていた。

なんでー?

ちょうどその頃、ある作家さんが「シュナの旅」(著:宮崎駿)をおすすめしていて、読んでみた。言葉で表現するのが私には難しいので是非機会があれば読んでみて欲しいのだが、私が受け取ったメッセージは

生きた種と死んだ種

テアの根性

だった。「ツラい」とか「苦しい」とか「我慢」はすっかりもう手放してしまったけれど、「諦めない」ことはまだ持っている。

あきらめない。種が芽を出し、実になるまで少女のテアはあきらめなかった。

私も今の自分に出来る事、分かっている事として、あきらめないで試行錯誤して実がなるまで待とうと思った。

そうして私が行動してみた事と言えば、無農薬野菜を買ってきて、種が付いているものは何でも庭に埋めてみることだった。2週間ぐらい経って、まだ芽が出ない。

出ない出ないと思ったから合計3回もかぼちゃの種を埋めた。すると1週間後次々と時間差で芽が出てきた。土を買って、プランターに入れて、おまけで付いてきた大根の種も植えたら芽が出てきた。植えた側から父が掘り起こしてしまうので(子供かよ)今まで再生栽培に成功した事がなかったから、トトロに会ったサツキとメイみたいに娘と2人で喜んだ。

すごくすごく嬉しかった。

農業は根性だなと思ったが、愛情でもあるなと思った話。

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