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仕事が「辛い」から「楽しい」に

27歳は「聴かれる体験を活用したソリューションを設計し、聴く役割を担う社外の方々と、一人ひとりの内面に向き合い、クライアントの課題に対して成果を出す。」そんなことを初めてやり遂げた歳でした。

27歳のサマリー

きつい場面もあったので、自身の「内面」に焦点を当て、どのような変遷があったのかを書きたいと思います。
というのも「働く楽しさがつながる世界」をビジョンに掲げている組織に所属しているにも関わらず、一時期、仕事は「辛い」と解釈する時期があったからです。
ここでは、仕事は「辛い」と解釈する時期の状態、なにが「辛い」を生み出したのかを書いた後、「楽しい」に解釈が変化した時の状態、なにが「楽しい」を生み出したのかを「転機」と合わせて言語化することで、「辛い」が生まれる状況が再来した時にも「楽しい」に転換できる状態を目指します。

(そうそう。言語化する中で、以下引用にある「状況が変わっていないはずなのに、エンゲージメントスコアが上がる」の一つの具体例になりそうだと思ったので、シェアします。)

おもしろいのは「仕事量は適切か」とか「使命や目標が明示されているか」などは、同じ部署内でやっているので、仕事量は変わっていないはずなんですね。「成果に対する承認があったか」に関しても、上司の方はそんなに変わっていないと思います。自分が自分の価値観にふれていき、自分のやっていることの意味を理解して、解像度が上がっていく。それによって、勝手にエンゲージメントスコアが上がっていくのが見られます。

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なにが仕事を「辛い」にさせたのか?

まずはじめに、仕事は「辛い」と解釈する時期の状態、なにが「辛い」を生み出したのかについてです。下の図はこれから書いていく内容のサマリーです。左に状態、右に構造(原因)を可視化しています。

仕事は「辛い」のサマリー

仕事は「辛い」と解釈していた時期では、成果物の評価に標準的なモノサシがあるように、プロセスにもモノサシがあると思い込み、自由度の少ない取り組みが苦手にも関わらず、思い込みに従った自滅行為をしていました。

愚かだったと今は思いますが、渦中にいる時は必死でした。なにがそうさせたのでしょうか。構造をまとめたのが以下になります。

仕事は「辛い」を生みだした構造

上の図をテキストで記載したのが「▼概要」になります。コンテクストが掴みづらいと思うので、「▼詳細」に具体性のある情報を載せています。

▼概要

  1. 外部環境における変化量が、自身のキャパシティを超える。

  2. キャパシティの中に留めようと、標準的(客観的)なモノサシにすがろうとする。

  3. 標準的(客観的)なモノサシから優劣バイアスが生まれ、他者との協働作業を避ける。

  4. 楽しみ方の一つであった「他者との協働作業」の機会が減少する。

  5. 上の機会の減少に伴い、仕事が「辛い」と感じるようになり、キャパシティが縮小する。

▼詳細

  • 昨年の頭に現職に転職し、新しい仕事環境や役割の理解。昨年の半ばにあった戦略変更、これから担う役割の挑戦の度合い(*1)から、外部環境における変化量が自身のキャパシティを超える。

  • キャパシティに収まらない不確かな状況を標準的(客観的)なモノサシにすがることで対処しようとした結果、正解のない問いに向き合っているにも関わらず、意見の優劣があたかもあると認識し、他者との協働作業を避けるようになる。

  • 自身のコトに向き合うにおける楽しみ方の一つ「他者との協働作業」の機会が減少、仕事が「辛い」(「つまらない」)と感じるようになり、キャパシティがさらに縮小する。

  • キャパシティの縮小により、外部環境における変化に適応できない頻度が増える。負のループにはまる。

ちなみに、キャパシティに収まらない不確かな状況を標準的(客観的)なモノサシにすがる行動は、『多様性の科学』に書かれていた「代償調整」を元に考えました。

ある心理学の実験では、人は不確かな状況や、自分でコントロールできない状況を嫌うという結果が出ている。不確かな状況に直面すると、我々はある種の支配的なリーダーを支持して、秩序を取り戻そうとする傾向がある。いわば自分の不安を他人の主導力で「埋め合わせ」するのだ。
これはときに「代償調整」と呼ばれる。

マシュー・サイド,『多様性の科学』,ディスカヴァー・トゥエンティワン,2021,P.165

*1)役割の挑戦の度合い
これまでの事業推進の役割は、すでにあるプロダクト(SaaS)におけるLTVの向上、営業、市場開拓の役割を主に担当していました。機能改善に関する動きの経験はありましたが、いちからソリューションを設計することは未経験でした。

ここまでが、仕事は「辛い」と解釈する時期の状態、なにが「辛い」を生み出したのかについてです。環境変化への適応に支障が生まれる状況は、挑戦の歩みを止めない限りは起きそうですね。コンディションが悪い中で無意識の「代償調整」を察知するのも難しそうです。
上記のことから、仕事は「辛い」のきっかけは、再現性高く起きるものと捉えました。対策が打てるように、仕事は「楽しい」と解釈が変わった構造を深く理解する必要性を強く感じます。

なにが仕事を「楽しい」にさせたのか?

それでは、「楽しい」に解釈が変化した時の状態、なにが「楽しい」を生み出したのか「転機」と合わせて書いていきます。下の図はこれから書いていく内容のサマリーです。左に状態、右に構造(原因)を可視化しています。

仕事は「楽しい」のサマリー

仕事は「楽しい」に解釈が変わったのは、カスタマイズの幅はグラデーションがあれど、楽しみ方を含む「プロセス」はカスタマイズして良いものと認識が変わったことが起因しています。認識の変化が起きてから、楽しい感じる動詞を推進プロセスにどんどん入れ込み、座組みを組んでいました。

なにがこの変化を起こしたのでしょうか。構造をまとめたのものが以下になります。

仕事は「楽しい」を生み出した構造

上の図をテキストで記載したのが「▼概要」になります。コンテクストが掴みづらいと思うので、「▼詳細」に具体性のある情報を載せています。

▼概要

  1. 判断されずに話せる安心感と、自分ごとのよう意識を向けてくれる人に違和感を吐露する。

  2. 標準的(客観的)なモノサシがプロセスにも存在する、が思い込みであることに気づく。

  3. 優劣バイアスが減少し、楽しみ方の一つ「他者との協働作業」の機会を意識的に増やす。

  4. 仕事が「楽しい」と感じるようになり、キャパシティが拡大する。

  5. 外部環境における変化量が、自身のキャパシティの範囲に収まる。

▼詳細

  • 社内の「斜めの関係性」や社外人材の1on1サービス「YeLL」で違和感を吐露する。

  • 話ていく中で、違和感の根本が思い込み「プロセスにも標準的(客観的)なモノサシがある」から発生していることに気づく。

  • 思い込みを意識的に排除する中で、優劣バイアスがなくなっていき、自身のコトに向き合うにおける楽しみ方の一つ「他者との協働作業」の機会が増加する。

  • 仕事が「楽しい」と感じはじめ、キャパシティがさらに拡張する。

  • キャパシティの拡張により、外部環境における変化に適応できるようになる。負のループから抜け出す。

ここまでが、「楽しい」に解釈が変化した時の状態、なにが「楽しい」を生み出したのかを「転機」と合わせて言語化したものになります。

判断されずに話せる安心感があり、自分のことのように自分の関心ごとに意識を向けてくれる人に話すことで、事前の察知がむずかしい、無意識の「代償調整」に気づけたのだと分かりました。

言語化を経ての所感

環境変化の大きさがキャパシティを超える状況は、挑戦を続ける限りは再現性高く起きるもの。「判断されずに話せる安心感があり、自分のことのように自分の関心ごとに意識を向けてくれる人」の重要性に意識を向け、時にメンテナンスを行い、歩みを止めずに登っていきたいと思いました。

この気づきは、ざっくばらんにお話ができる人たちや「YeLL」のおかげです。
あらためて、運の良さを認識したと共に、この機会が運ゲーに左右されない仕組み作りへの熱が、より一層強まりました。
28歳も限界を崩しながら、楽しんでいきます。

おわり

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