身体を動かす筋肉である骨格筋は、自分の意思で動かせる随意筋です。
そして骨格筋に対して『収縮せよ』という指令を出すのが大脳の運動野です。
運動の際は脳は様々な場所が働いていますが、最も基本的な中枢は大脳の中心溝前方の中心前回にある1次運動野
1次運動野は、右脳が左半身の運動を、左脳が右半身の運動を担当しています。

大脳の場所によって担当する体の部位が違います。
例えば、手や顔、足など繊細な動きを必要とする部位は脳の担当範囲が広くなっています。
これは1次運動野の後方にある1次体性感覚野とよく似ています。

複雑な動作の指令や運動の調整をする中枢

どんな運動を行うかをプログラムするには、皮膚感覚や深部感覚、視覚や聴覚などの特殊感覚の情報や、運動のイメージや心理状態など様々な情報が必要です。
そのため1次運動野は、各種感覚器やその情報を処理する大脳の感覚野、人としての意思を司る前頭連合野など、様々な部位と連携して働いています。
1次運動野の前方にある補足運動野と運動前野などには、左右の手、手と足の協調運動などの複雑な動作や、運動のイメージなどに関係しています。
また、小脳や大脳基底核、脳幹や脊髄は、より適切な運動の選択や調節、運動の学習・習得、歩行など自動的に行われる運動に関わっています。

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