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私センスないからさ…って言ってない?

タイトルにうんうんって思っちゃった人、はい、それは言い訳です。

2019年は始まったばかりです、残りの357日で取り返しましょう。

それでは「センスは知識からはじまる」をご紹介します。
著者はグッドデザインカンパニー代表の水野 学さん、「くまモン」とかをデザインした人です。
https://www.g-mark.org/activity/2018/results.html

目次はこんな感じ。
Part1:センスとは何かを定義する
Part2:「センスのよさ」が、スキルとして求められている時代
Part3:「センス」とは「知識」からはじまる
Part4:「センス」で、仕事を最適化する
Part5:「センス」を磨き、仕事力を向上させる

センスとは、数値化できない事象を最適化することである
 「お前センスないなぁ」と言ったり、言われたりしたことありませんか?
例えば、サイズがあっていない服を着ているとき、注射やオペがへたくそだったときとか。では、「いやいや自分そういうのセンスないんで」って言ったり、言われたりしたことは?例えば、飲み会の幹事役が決まったとき、未経験の仕事を頼まれたときとか。
 センスがいいというのは、「ここだぁぁっ!!」という絶対的センスポイントを知っている状態ではなく、いいものと悪いものをきちんと知っていて、その間の丁度よいところに絶妙に着地させられることとこの本では述べられています。
 私が普段製薬企業での仕事で関わっている腫瘍内科医でもセンスのいい先生がやはりいます。抗がん剤の使用はガイドラインで一次治療はこれかこれ、二次治療はこれかこれなどと大まかな道筋が示されていますが、厳密にどの治療法を選択するか、休薬や減量をどう判断するかは医師の裁量になっている部分が大きい中で、明らかに治療を長く継続させられる先生がいて、この先生はセンスがいいんだろうなと感じるのです。

 この本にはまた、「客観情報の集積がその人のセンスを決定する」、「センスとは知識にもとづく予測である」とも書かれていて、たくさんのいい事例と悪い事例を知ることでセンスのよさが身につくのだと感じました。ここで思ったのが、反面教師。ポンコツの上司を見て、あぁはならないようにしようと嫌な箇所を真似ないように気を付けることはありますよね。これでセンスはよくなるでしょうか?私はこれだけではセンスはよくならないと思います。悪い事例を知って回避するのと同じように、いい事例にもたくさん出会って真似しなければセンスはよくならないと思います。だから読書は貴重だし、自分の普段活動している枠を飛び越えていろんな人に会うのは大切だし、人のいい面を観察する習慣を持つことがすごく大切なんだと思いました。

効率よく知識を増やす三つのコツ
 流行を真似すれば、センスがいいのかというと違います。センスには賞味期限があり、あんなに流行ったアムラーファッションも、ベッカムヘアーも、慎吾ママも今では希少です。アウトプットした自分の発言や服装や企画が、イイネ!と思われるには、常に自分のセンスを磨き続けないといけません。つまりセンス=知識を増やし続けないといけません。そこで知識の増やし方、三つのコツが紹介されていました。
① 王道から解いていく
② 今、流行しているものを知る
③ 「共通項」や「一定のルール」がないかを考えてみる

 売れるビジネス書を例に考えると、①王道は歴史や戦争での戦法や7つの習慣とかが思いつき、②最近の流行だとNewspicks系の本、田端さんのブランド人、前田さんのメモ魔(まだ読んでないw)などが思いつきました。③共通項を考えると、成功者が題材である、その成功者が大事にしている思考や行動が言語化されている(内容も結構同じようなことが書かれてあったりする)、著者の具体的な事例が含まれている、とかでしょうかね。

王道のリハビリ手法、最近流行のリハビリ手法、共通項は…
王道のパンケーキ、最近流行のパンケーキ、共通項は…
王道のデートスポット、最近流行のデートスポット、共通項は…

 そこで見つけた共通項を踏まえつつ、知識にもとづく予測からストーリーやテーマにあった工夫を追加することで、ありがちなものがセンスのいいものにアップデートされるのかもしれませんね。是非身近なもので想像してみてください。いろんな視点でいろんな共通項が見えると思います。

「センス」を磨き、仕事力を向上させる
 ここまでの話から、センス=知識であり、先天的ではなく後天的であることが少しは理解できたかと思います。センスは今持っているものにちゃんと気づくか、持ってないものを増やすことで向上させることが出来ます。前者は対内的、後者は対外的に注意を払って、丁寧に観察することが必要だと思います。前者の場合だとストレングスファインダーとかを活用されている方もいますよね。そうやって客観的な知識を蓄えつつ、好き嫌いでものを見ることを減らすことで、センスのよい判断が出来るようになるそうです。
「誰が、どんなときに、どんな場所で使うのか」、対象物を具体的に思い浮かべることは、センスを最適化するためにもっとも必要な三原則であると覚えておきましょう、だそうです。センスを磨く方法として、知識を集めることと客観的であることの二点が挙げられていて、オンラインサロンのように普段会わない職業の人たちと会うことも有効だと述べられていました。私たちセンス向上してるみたいですよ!

「感受性+好奇心=知的好奇心」
読書も出会いもどんどん挑戦して、たくさん感じて、
どんどんセンスのいい大人になりましょう!!