最近「DX（デジタルトランスフォーメーション）」が声高に叫ばれています。また、2025年の崖という問題もあります。

「2025年の崖」とは、複雑化・老朽化・ブラックボックス化した既存システムが残存した場合に想定される国際競争への遅れや我が国の経済の停滞などを指します。

そこで、DXをどのように進めていけばいいのか具体的に説明していきます。

DX（デジタルトランスフォーメーション）とはどうゆうことか？

DX（デジタルトランスフォーメーション）の進め方の説明の前に一度基本に立ち返ってDXどうゆうことかを考えてみたいと思います。

「DX推進ガイドライン（Ver. 1.0）」（2018年経済産業省公表）では、DXについて以下のように定義しています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」
参照：デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドラインVer. 1.0（2018,経済産業省）

要するに、「業務をデジタル化しただけではだめですよ。顧客や社会のニーズを察知して、製品やサービス、ビジネスモデルを変革すると同時に業務や組織、プロセス、企業文化・風土などを変革することが大切ですよ。」ということです。

それでは、DXをどのように進めていけばいいのか具体的に解説していきます。

１．DXコンセプトの決定

DXを成功させるためには明確な「コンセプト」が必要です。DXコンセプト＝DXの基本的な考え方を決定します。

２．DXビジョンとゴールの決定

DXビジョン［いつまでにどうするか］とゴール［顧客体験価値（CX）＝］を決定します。

３．ビジネスモデル等の具体化

ビジネスモデル、組織、業務プロセスおよびワークタイルなどの変革の方向性を決定し、具体化します。

STEP1：目指す姿（To-Be）を明確にする

STEP2：現状の姿（As-Is）を分析

STEP3：自社の強み（ユニーク性）を探す

STEP4：目指す姿（To-Be）と現状の姿（As-Is）の差分を埋める戦略を立てる

４．活用技術、実現シナリオの作成

活用技術を選定し、具体的にどの技術をどのように適用していくのか実現シナリオを作成します。

代表的な活用技術は以下の通り

１）RPAによる作業の自動化

２）工場内や事業所内のIoT化

３）業務を自律的に処理するAIの導入

４）社内業務の生産性向上を目的としたペーパーレス化

５）ブロックチェーンの活用

５．活用技術の適用

実現シナリオで選定した活用技術を適用します。

DX（デジタルトランスフォーメーション）の実際の進め方について説明しました。これをきっかけにDX戦略を策定し、１社でも多くの企業が競争優位性を確立されればと考えています。