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思わぬ愛のプレゼント

2月に私の誕生日があった。

お母さんからの誕生日プレゼントは、ネックレスかバッグを買って貰おうと思っていた。

下見で高島屋にネックレスを見に行ったら、やっぱりネックレスがいいなって思って、その日はとりあえず下見だから、こんな感じで、これくらいの値段なのねってことを知って、後日別の宝石店に行くことになった。

お母さんからは、予算は5万までだよって言われてその宝石店に行った。
最初は手前に並んでいた数万円のネックレスを見ていたけど、正直、よくイオンに入ってる石のお店で見るようなネックレスにしか見えなくて、全然欲しいと思えるようなものがなかった。
でも、パッと左を見たら、輝きが段違いのジュエリーが並んでいて、一気に目を惹かれた。店員さんがおすすめだというブラウンダイヤモンドのネックレスを、「着けてみませんか?」と言われ、そのネックレスを着けて貰った。着けた後、店員さんが鏡を持ってきてくれて、自分の首に着けられたネックレスを見たら、その輝きに一瞬で心を奪われた。ときめいた。
ショーケースの外から見ているだけじゃ分からなかったけれど、色が少しずつ違うブラウンダイヤモンドが3つ付いているそのネックレスは、びっくりするくらいキラキラと輝いていて、とても気に入ってしまった。 

その後、他のネックレスも見せて貰って、どれも本当に綺麗で、本物のジュエリーってこんなに綺麗なんだって、新しい世界を知った気分だった。
でも、やっぱり最初に着けて貰ったブラウンダイヤモンドが頭から離れなくて、どうしてもそれがよかったけど、値段はお母さんに言われていた予算よりも1桁多い。どこかのタイミングで、「こんなの買えないよ」って言われるかなと思った。
それなら、お母さんが出してくれた金額の残りは私が払ってもいいかなと思うくらいには、ブラウンダイヤモンドのネックレスが欲しかった。
だけど、何も言われないまま購入する流れになった。(色々あって、その日は支払いせずに、後日の支払いになったのでまだ手元にはない)

その後車で帰っている時に、興奮のままにさっきまでの出来事を話した。その中で、あのネックレスは買えないよって言われると思った、ってことを話していたら「買ってあげようと思ったのは、お前が可愛いからだろ」(内容曖昧なのでニュアンス)と言われた。そんなこと言われると思っていなかったから、面食らったし、数秒置いてからちょっと照れくさかった。 
不意に貰ったお母さんの言葉から、私は愛されているんだなって分かったから、少し嬉しかった。お母さんは過保護だし、私は今までも大事にされてきているのは分かっていたけれど、それをちゃんと言葉として聞くことはあまり無かったから。そもそもそれを受け取ろうとしていなかった私もいるけれど。
それと、お母さんのその言葉で、虎さんから言われた「私は、親から素直じゃなくても、態度が悪くても愛されている」ということを体験できた気がした。普段、親に対して何かできているわけでもなく、むしろやって貰っていることばかりの自分に、こんなに高いネックレスを買ってくれたことは、「ダメな自分を否定せずに愛してくれている」からだろうし、「生きているだけで喜ばれている」そういう証拠なんじゃないかと感じた。それをこれからはちゃんと受け取っていきたいし、その分これからは恩返しをしていかなきゃいけないと思った。


この出来事を、この気付きをどこかに記録しておきたくなったけど、日記じゃなくて誰かに伝えてみたくてnoteにした。本当は報告したい人がいたけど、まぁ誰かが読んでくれたらいいなということで。


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