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毎週同じ友人と会っているのに会話が尽きない謎について

わたしには定期的に会う友人が何人かいる。

1ヶ月に一度とか、3ヶ月に一度とか、それぞれのペースはバラバラだけど、なかでも圧倒的な頻度で会っている友人がひとりいる。週に一度のペースだ。

会社や学校なら別に珍しいことでもないけれど、わたしはフリーランスで毎日特定の場所にいるわけではない。つまり、これは結構すごいことである。わざわざ日時を設定して、わざわざ会っているのだから。

その労力を以てしてもその人に会いたいのである。一緒にいたいのである。

しかも、会ったらめちゃくちゃ喋る。

先日は無言で2時間サウナで時間を過ごしたのち、5時間ぐらいカフェでぶっ通しでおしゃべりをしていた。これはわたしたちのスタンダードなのだが、他の人に話すと「よくそんなに喋ることがあるね???」と驚かれる。

たしかに、同一人物と毎週会っているわけなので、話すことも尽きそうなものである。

実際、ド理系の知り合いから「親しくなればなるほど得られる情報は減る=会話が減るらしいよ」というウンチクを聞いた。

親しくなるほど情報量が減る、それは長い付き合いのなかで「コイツ今からこれを言うな」という予測感度が高まり、情報への期待値(エントロピー)が減るからである。

夫婦の会話が少なくなったり、親しい友人ほど沈黙が楽しめるようになるのはこのためである。

この理論でいくと、私たちの会話は減っていくはずなのだが、出会ったときと比べてみても、そんなに減っているようには思えない。

それは多分、わたしたちが目まぐるしいスピードで変化しているからである。

今勉強していること。一生懸命取り組んでいること。先週仕事でチャレンジしてみたこと。

同じような日常を繰り返さないために、前に進むために何かしらもがいているのである。立ち止まっていない、というのが正しいのかな。

彼女から聞く話はいつも新鮮で、「退屈だなぁ」「またこの話かぁ」と思ったことはあまりない。

昨年の夏、別の友人と2人でヨーロッパを2ヶ月巡っていたが、その際も毎日のように違うトピックで話していた。

日に日に自分の感情や考え方が変わっていくのを感じていて、おそらく旅に出る前と帰ってきたあとでの自分はまるで別人のようになっていたと思う。

今勉強しているコーチングでも、「今何を感じている?」という問いを頻繁に投げかける。たった1時間のセッションのなかで、何度も何度も。そんな1時間のなかで大きな変化なんて起きないやろ、と思うかもしれないけど、実際にはめちゃくちゃ変わるのである。

日に日に、どころではない。人は刻一刻と変化する。

上記のゆるコンピューターラジオの冒頭では「同じ人とばかり飲んでいると飽きる」というコメントがあったが、わたしがあまり飽きていないのは、自分自身が変化していたり、まわりに変化している人が多いからなのだと思う。

会うたびにアップデートしかない。同じ話ばかりしている、なんてこともない。だから、つまらなくないし、飽きることもない。

そういう自分であり続けたいなと思うし、そういう人に会い続けたいな、と思う。

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