こもれびの森で見る夜空
3月16日(土)
朝、ぱちりと目が覚める。
玄関の戸を開けて、朝のぜんぶに「おはよう!」と、あいさつをする。
ぽかぽかして、青空が澄んでいて、クローバー畑がキラキラ輝いている。うっとり。
カカオとブータンにご飯をあげる。
ウーちゃんとルーちゃんにエサをあげる。
お手紙を書く。
注文分の絵本を梱包する。
てくてく歩いてポストに出しに行く。Tさんのお庭の新しい苗たちが ぴかぴか笑っている。可愛い。
今日は、こもれびの森に行く予定。
昨日買った、まるまるした さつまいもを 2本オーブンに入れる。久しぶりの焼き芋だ。わくわくする。
たくさん電話がかかってくる。5回、6回、7回、8回。9回、10回。
修一郎のお弁当を作っておく。
午後、ごはんさんの車で しゅっぱーつ!
たくさんの人に会った。
展示会に来てくれたYさんもみえた。摘んできたばかりの つくしと ふきのとう、きれいに剥いて丁寧にパックに並べられた柑橘類、クッキーをくれた。お花や料理もお好きなようで、暮らしを楽しんでいる男性だなぁと思った。
コーヒーを淹れたり、お茶をいれたり、お話を聞いたり、話したり。
いろいろな話が交錯する。緊張する場面もあり、ゆるむ場面もあり。
何事も、焦らず急がず、いまできることに こつこつ取りくむのが いちばんだ。と、改めて思った。
みんな外に出る。最後に私が出ると、
「みるさ〜ん!」と、ごはんさんの声。
声のする方に行ってみると、雨水が溜まった大きな桶の中でオタマジャクシがウヨウヨ泳いでいた。ちっちゃくて黒くて、ぷるぷる泳いでいる。
可愛い!すごく可愛い。キウイの種みたいだ。手を入れてすくってみる。手のひらの中で ぴちぴち泳いでいる。可愛くて きゅんきゅんする。
夕方、塩むすびを ふたつ食べる。あたたかくておいしかった。
こもれびの森を出る頃にはもう暗くなっていた。星がすごくきれいだった。こもれびの森から見る星空は格別なのだ。
寒い寒い冬のあの夜に眺めた星空は本当に美しかった。
夜空が黒い水晶のように澄んでいて、その中にダイヤモンドが散りばめられて輝いているようだった。あの夜を思いだした。あのときは、みんなの涙が空に上って星になったように想えた。そして、あの美しさは私たちを見守ってくれていると感じた。
オタマジャクシの写真を撮り忘れたことに気がついた。明日撮影しよう。
お買い物をする。
疲れているはずの ごはんさんが、面白いことばかりするのでゲラゲラ笑う。笑うと疲れが吹き飛ぶ。
笑いながら帰路に着く。
カカオが迎えに出てきた。抱っこする。
ブータンも帰ってきた。カカオとブータンにおやつをあげる。
郵便を出すのを忘れていたので、暗い中、ポストまで てくてく歩いてゆく。小さな星が ぽつりぽつりと瞬いていた。星を見ながら、みんなが軽やかに過ごせるといいな。と思った。
家に戻り、夜のぜんぶに「おやすみ。」を言う。
今日もいい一日だった。
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