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ルーちゃんのお引越しとバーベキュー

10月28日(土)
朝起きてカカオにご飯をあげる。
修一郎に柿をむいて薄く切りお皿に乗せて出す。
青いお皿に柿のオレンジ色がきれい。

ウーちゃんとルーちゃんにエサをあげて水槽のお掃除をする。

今日はルーちゃんを大きな水槽にお引越しさせる。
大きな水槽に汲み置きしておいた水を入れる。土管や苔アーチや水草を入れる。そして、小さな水槽に入っている水を入れる。

最大の山場は、ルーちゃんを そっとすくって、大きな水槽に入れる瞬間だ。

ウーちゃんをそうしたとき、両手ですくって移した。かなり慎重にしなければ、つるっと滑ってしまう。私は かなり、おっちょこちょいの方だ。ごはんさんがくれた柔らかい網を使うことにする。そーっと、そーっと。

成功!

ルーちゃんは大きな水槽の中で ぽつんと静かに固まっている。どれくらい固まっているかな。

今度、水草をたくさん買ってあげよう。と思う。

以前、ごはんさんがくれた大きめの流木を入れてみる。
ぷかぷか浮かんでいる。
ごはんさんのところの水槽に入っていたときは
しっかり沈んでいたんだけれど…。

朝のうちに修一郎の夕食を作っておく。
里芋と舞茸とふっくらあげの煮物がメインなので、朝のうちに作っておくと味がよくしみる。

オーブンで焼き芋を作る。

柿を食べてから寝ていた修一郎が起きてきた。
昼食を用意する。ベイクドポテト。

今日はお芋ばっかりだな。

午後、電話が鳴った。まりこりんからだ。
昨日、「今年の絵本の印刷完成が遅れます」というお知らせ葉書の校正をしてもらっていた。

「みるさん、遅れる理由書いてないですね。」と、まりこりん。

「うん、なんか言い訳っぽいかなぁと思って。」と、私。

「でも、理由がないと、病気でもしたんじゃないかって、読んだ人が心配しませんか?」と、まりこりん。

その通りだ。
まりこりんはいつも的確なことを言う。

「うん、確かにそうだね。理由を書いて ”ご心配なく” と書き足すことにするよ。」と、私。

ちがう目で見てもらうのは重要だ。
ちょっとおしゃべり。

葉書の修正をする。
宛名ラベルを刷り出す。
東北で絵本を配ってくださっている方々に連絡する。

夕方になったので、お散歩に行く。
外に出ると きもちがいい。

鼻歌をうたいながら霊園の坂道を上る。管理人のAさんに会った。

「会うときって、続けて会うね!」と言って笑った。

Aさんは、おんがっぴーのナンバーがついたスクーターで見回りをする。私は てくてく坂道を歩く。途中で何度か出会う。そのたびに手を振りあう。

家に帰りついて庭仕事をする。
りんごの木の様子を見る。りんごの可愛い実を よしよしとなでる。
不思議なことに、りんごの木のまわりだけクローバーが こんもりふさふさだ。

水を撒く。水を撒くのって本当に楽しい。植物もうれしそう。

枯れたドクダミを抜いていると、ごはんさんが帰ってきた。手を振る。

りんごの様子を見てくれる。
クローバーの こんもりふさふさのことを話す。

「りんご植えるとき、新しい土入れたでしょ、それでだと思いますよ。」と、ごはんさん。

そうだ。あのとき、ごはんさんにもらった土を入れた。なるほど納得。

おしゃべりしているうちに、バーベキューをしよう!ということになった。ウキウキする。

修一郎に話す。

「私は家の中で煮物が食べたいから、みる、ごはんさんとバーベキューしておいで。」ということだ。

材料を買いにスーパーマーケットへ しゅっぱーつ!

カゴにいろいろな食材を入れてゆく。もちろん、ものすごく大きな椎茸も入れる。椎茸の隣に松茸があった。香りだけ嗅ぐ。

帰ってから楽しいバーベキューの準備をする。
ごはんさんはコンロを用意して炭をおこしたり、テーブルや椅子を用意する。私は家に帰って野菜を切ったり、あれこれ。

今日の私の夕食は焼き芋の予定だったのだが、バーベキューになって きぶんが盛り上がる。

夕方6時ごろ。空はもう暗い。その澄みきった空に、まるくて大きな月が顔を出していた。近くに木星の輝き。

炭の燃える様子が美しい。うっとり。そして、暖かい。両手をかざしてみる。

「この暖かさ、すごくきもちがいいですよね。」

「うん、離れられないくらい心地いい。」

と話しながら食材を網に乗せてゆく。私の分はアルミのお皿にオリーブオイルを入れて乗せてゆく。

「こんなにきれいな月を観ながらバーベキューできるなんて幸せだね。」などと言いながら、もぐもぐ食べる。

「これ、すごくおいしい。ヒンナだな〜。」と、ごはんさんが言った。

「ヒンナだなって何?」と、私。

「ヒンナっていうのは、アイヌ語で食べ物に感謝するっていうような意味ですよ。ごちそうさまとか、そんな感じ。」と、ごはんさん。

「へぇ〜。」と言って、私も「ヒンナだな〜。」と言ってみた。楽しいきもちになった。

食べながら何度も夜空を見あげる。そのたびに

「月がきれいだね。」と言う。

月も星も雲も空間もきれい。

「月は太陽の光を反射して光ってて、あの雲はその月の光を反射して白っぽく見えてる。それ考えると、すごいな〜って思いますよね。」と、ごはんさんが言った。

「そうなんだ〜、夜の雲が月の光を反射して白っぽく見えてるって知らなかった。その関係性が壮大ですごいね。」と言いながら、ロマンがあるなぁと思った。

そのあと、恒星と惑星について話してくれてとても面白かった。

食べ終わるころ、火も小さくなってきた。ごはんさんが網を外して炭をまとめる。

白っぽくなった炭とまだ黒い炭が混ざって、その隙間から赤い火が見えているのがなんとも言えず美しかった。手をかざすとまだじゅうぶんに暖かくて、その優しい暖かさにとろけそうだった。

「この暖かさ、やっぱりすごくきもちいいですね。」

「うん、この火から離れられなくなるね。」

と、何度も言いながら、ふたりともしばらく両手をかざしていた。そして、

「またしよう!」と言って、片付けた。

家に戻り、修一郎に話すと「よかったね。」と言ってくれた。

夜、昼間に仕上げた葉書のデータを印刷会社さんに入稿する。

noteを書いているとカカオが膝に乗ってきて、ぎゅうっと抱きついてくる。
頭や背中を撫でてあげる。ゴロゴロ言いすぎて、けほっ とむせている。

いつものように庭に出る。
月の位置が変わっている。ものすごく強い光。圧倒されるくらい。むくむくした雲が流れてゆく。生き物みたい。毎日毎夜、空を見るのが楽しい。

今日もいい一日だった。

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