修理雑記 -Burny RSG-75-63 別注?-
もっぱらフェンダーのギターばかりいじってきました。
そのせいかギブソンのギター、とりわけSGというギターはどこに自分の正解を置くか悩んでいました。
レスポールやフライングVは質量があるせいか、ネックさえ真っ直ぐであればある程度バランスよく鳴ってくれる印象です。
じゃあ前回のムスタングの如く、弦の張力をかせごうか。
違うんですよね。
テールピースを下げてみたり、ペグのポスト側の巻き数を増やしてみたりする。確かにフェンダーっぽい弾き心地にはなるのですが、サスティーンが本当になくなる感覚。なんか弾きづらいです。
観察したり人からの話やら実験を経て、整いました。
逆です。張力ゆるめます。
おそらく主となる材の比重が軽い
ABR-1はテールピース下げすぎると歪んでいく
テールピースのエッジに干渉している
これらの理由からテールピースを上げ目に設定しています。
目安としてはテールピースから出ている弦が、穴の外周に明らかに当たらない程度です。
絶対的に弦の張りは弱くなります。よってフェンダー系のギターとは弾き方を変える必要があります。
力をかけないピッキングが必要ですが、軽い力で驚くほどのサスティーンがあります。
また生音も、中低域がダンゴになっているもちっとした感じがなくなり、高域までバランス良く鳴る感覚となります。
ブリッジミュートをガシガシ使われる方や、ボリュームとトーンを全開のままソロを太くしたい、という方にはオススメできません。
ですが、バーストの煌びやかな感覚や、アンガス・ヤングのようなメタリックな音色を目指す方には一度試していただきたい調整です。
しかしこのバーニー、塗装も薄く、材も良さそうで良い素性の楽器でした。
国産らしくバランスが良すぎ、個性が薄いなという点を察したので、ピックアップがバーストバッカーに変えられていました。
意外にもそれはギブソンチックな音色でした。
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