戦略的負け組低所得のすすめ

勝ち組と負け組以外の生き方はある

私は時間的にも経済的にも余裕があるが、年収所得水準で言えば間違いなく低所得者だ。

「女性の貧困」問題として取り上げられる給与水準とほぼ変わらない。
中村淳彦さんの記事やドキュメンタリーに出てくる彼女たちとの相違点は以下に思える。
①家賃がない
②働き方が自由
③消費の仕方

①パートナー宅に居候中で家賃がないが、これは大きい。最低でも3万はするだろう。家賃代わりとして食費はほぼ私が負担してる。そして家賃分を食費に充てると食生活レベルはかなり高くなる。

②完全にジョブ型で、通勤もないしタイムカードもない。業務はあるがスケジューリングは自分で行うため、自分の予定を優先できる。夜の空いた時間に溜まった仕事をこなすことも出来る。通勤用の服や化粧もバッグも要らない。

③私は自分が価値があると思うものしか買わない。世の中の9割の人が持っていても自分が不要だと思えば絶対に買わない。それで馬鹿にされたり詰られたりしても買わない。そうした人達とは付き合うのを止めるか、相手が呆れるまでのらりくらりと交わす。皆と同じような消費を煽るテレビは見ない。私はテレビの価値観を心底軽蔑している。
でも価値があると思えば少し上乗せしてでも買う。特に好きな個人店に支払うことを勿体ないとは全く思わない。私なりに敬意を示したいし、長く営業して欲しいからだ。

低所得だが、固定費が少ないので、意外と小遣いが多い。
低所得だが、暇は多分にあるので、思考したり自作する時間がある。
低所得だが、不安が無いので、煽られて消費しない。

年収1000万は高所得ではないと気づいたのは10年前

2012年、アベノミクスが始まった頃私はすでに30歳を過ぎていたが、
初めて会社員らしき生活を数年経験した。

暇なときにデスクで年収別の社会保険や税金を計算して、年収1000万の手取りが少なすぎて驚愕した。手取り60万そこそこで高所得と言える生活が出来るわけがない。私自身が育った90年代00年代の高所得とは経済力が何ランクが落ちるとすぐに気づいた。
そして自分がこのまま会社員を続けた場合を想定してぞっとした。私が在籍していた会社は女性の給与水準が低い。私は派遣社員年収300万程度だったが、社員もそう変わりは無さそうだった。

年収1000万になることは無いし、万が一なったとしても手取り60万。税金も保険料も増額したらもっと手取りは減っている。第一年収1000万だったら会社に限界までこき使われるだろうな。。

抜本的に生き方を変える以外に希望はない。

その時そう思った。
しばらくして運良く会社を辞職することになり、会社員以外の生活を試すようになった。傍目にはふらふらしていても私にとっては生活実験だった。

勝ち組ビジネスに食い物にされないことが最も大事かも知れない

アラフォー独身女性子無し一人暮らし低所得。が今の私だ。
典型的な負け組のイメージで、多くの女性はそうなるのが恐くて仕方ないのだろう。

もうその時点で広告業界のカモにされている。

勝ち組負け組という言葉が何年も前から幅をきかせているが、
ただただあなたにモノやサービスを買わせたいだけ、金を遣わせたいだけだ。満足しているか幸せに生きているかなんてどうでもいい。

広告代理店も不動産屋も銀行も、自分のノルマが達成出来ればそれでいいのだから。

自分が仕事に携わっているときを考えて欲しい。本当に良いモノを買って欲しい、何十年先も価値のあるものを届けたい。そう思っていたらノルマなんか達成出来ない。とりあえず契約してもらうしかない。

私はテレビを意識的に見ないようにしている。日常的に見ていると感覚が麻痺して消費に影響を及ぼすからだ。「今は○○を買わないと人間としてだめ」みたいな価値観に侵食されないためだ。

何をするかより何をしないか

私は自分自身で生活をコントロールしている実感がある。幸せというか手応えはある。

しかし苦労して今の生活を勝ち取ったという感覚はない。
自分の心に従って道を進んできた結果いつのまにかたどり着いたという感じだ。何かをしたのではなく、しないことを増やした結果だ。

こんな感じで全然生きていけるじゃーん。と思う。
苦労や激務なんかしないで居心地よく生きることは可能なのだ。
それは誰でも出来ると思う。勝ち組になる必要はない。





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