未鳴
Twitterにつぶやいた詞のまとめです。
記憶が霞む 思考が滑る 微睡む意識 歌う声
音楽を消費するように この人生も 惰性で生きている 水彩画が滲むように あの夏が霞んでいく
変わらないものなんて ないけれど 君はどうか そのままでいて
光の速さで死へと 秒を読む僕らは 今 何気ない空を 見てる 嗚呼 空も見てる
もしもこの世界が 君を殺したのなら 僕はこの世界ごと 君を弔うかな
緩やかに死を待つ 美しい日々だ
夏が恋しい 冬が恋しい 夏がやっぱり 恋しくて
何でもないと 笑えるような そんな日々なら それでよかった それがよかった なぁ
「すべての痛みを知ってる人なんていないんだよ。」 彼女はそう言って笑った。 だからこそ僕らは、きっと誰かに優しく出来るんだろうね。僕の知らない痛みを知る誰かに。 それでも僕はあなたの痛みだけは知っていたかったな。それはさ、僕の痛みでもあるから。
寒さに震える。 もはや慣れてしまったかじかむ痛み。 風が冷たいな。手を擦りながら信号を待つ。摩擦熱なんかじゃこの寒さはどうにもならないようだ。僅かな熱が虚しくとけてむしろ寒さを助長する。 ただ春だけが待ち遠しい。 それなのにどうして、どうしてこんなにも。 嗚呼、凍える月が綺麗だ。
空を飛べたら良いのに。そう願わなかった人がいるんだろうか。地を這う僕らは、今日もなぜだか空を見上げる。届かぬ何かを慕うように。ただ空を。あの空を。嗚呼、今もただ一陣の風が遥かな虚空を駆け抜けた。もしも、そうもしも。僕らを包む風も空の一部だというのなら。今、僕らは空で暮らしている。
今日もどうでもいい言葉を綴っては悦に浸っている。果たして書き捨ててるのとどこが違うんだろうか。何かある度に見上げる空に、結局答えなんてありはしないのに。 明日も日が昇るなんて誰が決めたんだ。冬の後に春が来るなんてわかりはしないだろ。それはそう、共通認識。常識という名の信仰の類だ。
「よく分かんないんだけど」 そう前置きして君は話し始めた。案の定、あまり中身があるとは思えない話だったけど、あんまり瞳が輝いているから遮る事もできずに。僕は適当に相槌を打ちつつ、君の若干大きな身振りを見ながら思う。こんな日々に名前をつけるとしたら、それを幸せと呼ぶのかもしれない。
強さってなんだろうか。守りたいものすら守れなかった僕はあの日のまんま、弱いままなんだろうか。 心が凍ってしまったみたいに涙が出てこなくて、泣けないまま僕は空を仰いだ。守るって一体何からだろうね。 涙の代わりに歌でも歌おうか。ギターが僕の代わりに泣いてくれているから。今なら、歌える
なんだかよく聞く経験、その程度な体験談。それなのに、あなたの人生変わったの。結局人間の本質って大して変わんないものなのね。自虐気味にそうひとりごちた。そう、こんなものよくある話なのに。いつの間にか流れていた涙を乱暴に拭い、もう一度目を閉じる。願わくは次こそは安らかな眠りを、と。
あなたの幸せを 願うたび 苦しくなるのは 何故でしょうか。 そこに私がいないから? それとも 散りゆく夢の痛み?