国立西洋美術館で開催中のル・コルビュジエ展に赴いた。
国立西洋美術館はいつ行っても素敵な建物だ。この建物自体が芸術で、痺れる。
建築だけではなく、絵画やインテリア・都市計画などについても堪能できる催しだった。模型と照らし合わせて拝見するとさらにいい。
そして建物というものはこんなにも人を魅了するのだなと実感した。

ピュリスム（純粋主義）の作品は「こういう描き方をしてもいいんだな」と思わせてくれた作品で、幼少期や学生時代の美術などで絵を描くとどうしてもこれはこの色、ここの奥行が・・・など見たままをその通りに書かなきゃいけないと思い込んでいた。つまらない時間だった。
ピカソに出合った時、何にもとらわれない自由な世界に魅了された。
流石国立西洋美術館だなと思ったことがもう一つ。展示の配置がゆったりしていて心地よかった事と、飾る壁紙の色がさらに飾られた絵を際立たせていた。モダンで柔らかい色合いの絵がさらに際立つ。
館内すべてが芸術でいるだけで幸せになる時間だった。

折角上野に赴いたのでもう一つ是非行きたかった黒田記念館へ。
黒田清輝の『智・感・情』を拝見したく訪れた。
こちらの記念館は無料だ。これを知らないでスルーしてる方には本当にもったいない。一度は教科書などで見たことがある『湖畔』などが展示されている。
『智・感・情』は圧倒的だった。廊下を振り向くとあの絵が正面に見える。
心が粟立つ。吸い込まれるように展示室に入ると、三人の裸婦が出迎えてくれる。
当時は裸婦に対する低俗な見解と理解されないなどあったが、今この作品を拝見できることが本当に有難い。
ガラスなどを隔てないで鑑賞できることも素晴らしい。
三人の裸婦の表情もいいが、私は何よりひざ下から足の先に震えるほど感動した。
是非まだ見たことがない人にお勧めしたい記念館だ。

#コルビュジエ #国立西洋美術館 #黒田清輝 #智感情