聞き飽きたラブソングを 僕に歌わせないで。
羊文学『 くだらない 』の 歌詞の一節。
レーベルに、恋愛ソングを作るよう言われて…
それが癪に触り 出来た言葉だそう。
言葉を綴ったり、絵を描いたり、音楽を作ったり…
いわゆる 表現者や創作者は、自分だけの世界観があり、それ故の孤独や葛藤、自己を模索する気持ちが強いと思っている。
訳知顔で語るのは烏滸がましいが、例に漏れず私も そう。
これまでも、「 解って欲しい 」と「 どうせ 解らないだろう 」を、まるで平均台の それのように、両手を広げてバランスを取りながら歩いてきた。
加えて、私なりの拘りまである。
「 解って欲しい 」と歌いながら、メタファーを好み、' 余白 ' を大事にしているから 非常に厄介だ。
( 以下の記事、参照 )
言葉とは、生き物である。
そして、脆い。
だが、凄い力をも 持ち合わせている。
生物のように鮮度があり、かと思えば、いつまで経っても 腐らない。
思い返せば、『 言ってよかったこと 』より、『 言わなければよかったこと 』の比重が 多いように思う。
誤解されたり、言葉尻を掴まれたり、思うように意図が伝わらなかったり、言葉や気持ちを飲み込んで…
幾度となく悔しい思いをしてきた。
だが、こうして言葉を綴るのは 自由だ。
誰でもない 私の
私だけの
私にしか作れない世界が、ここにはある。
私が言葉を紡ぐ度、木が 枝を四方八方に伸ばすように 世界は大きく広がり…
出来た種子を 鳥が掻い摘んで運び、あなたの心にも芽吹きをしてくれたら…
だから、聞き飽きたラブソングを
僕に歌わせないで。
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