見出し画像

「ファレルらしさ」に溢れたLouis Vuitton men's ss24 デビューコレクション


※このnoteは専門的なファッションや音楽の評論ではなく、いちファレルファンの素人が書いた感想です。


本当にLouis Vuitton men's ss24が素晴らしかった。

ここまで自分の琴線に触れるような作品は他にない!と思うほどによかった。

とにかく私はファッションの専門的な知識はないし、以下は感覚的な話しかしていないので専門家は見ないでください。何も知らないです!

中学生から大好きなファレルがついにLVへ

私の原点!と言えるほどファレルが大好き。Daft punkに始まり、ポップスを歌うファレルも大好きだった。とにかくいろんな音楽を作り出すファレルの自由な表現が本当に大好き。そして何をしても成功させる時代を読むセンス、時代を作り出すセンスに憧れている。CHANELをはじめとして、エレガントさを保ちつつも自分のものにしてしまうファッション感覚も大好き。

もうとにかく神様のような存在。

カジュアルなスタイルにパールネックレスを合わせるファレル

そんな神様、ファレルがとうとうメインでLouis Vuitton(以下、LV)のディレクションをするということで、本当に楽しみだった。

惜しまれながら亡くなった天才、ヴァージルアブローの次を担う超重要な役割。LVは変わらずストリートを推している。

あのヴァージルの革新的なストリート文脈(最初見た時の衝撃はすごかった)をどう繋いでいくか、というのが不安な要素だったけど、ストリート+「ファレルらしさ」で、全く新しいものを作り出した。

「ファレルらしさ」とは?


では、ファレルらしさとは何か?

丸いサングラスが印象的なルック

この特徴的な丸い形のサングラスは昔からファレルのアイコンとなっているサングラスで過去のクリエイションであるCHANEL×Pharrellでも登場した形。ファレルは何年も丸いサングラスをつけてる。


また今回のメインである再構築されピクセル化したダミエはカモフラージュカラー。
カモフラージュはファレルがよく着ていたデザイン。カラフルすぎず、カラー的にはシックでまとめていて繊細さが際立つ。
既存の概念を壊して新しい提案をしながらも、LVの世界観に忠実。LVの世界観×自分らしさ×ストリートのバランス感覚がえぐい。

定番ダミエをピクセル化したルック
カモフラを好むファレル


ファレルと言ったら、ストリートの中に混在する品の良いエレガンス。パールネックレスを取り入れたり、ツイードジャケットにジーンズを合わせたりする。

CHANELのツイードジャケットにジーンズを合わせるファレル


このルック(下)はジャケット、スカート、ローファーでまとめることでエレガント過ぎてしまうところを、ファレルらしいストリート文脈に落とし込んでる。

これぞファレルにしかできないクリエイション。ファレルの代名詞であるパールのネックレスも。このルックが最もファレルらしかった。

ファレルらしいエレガントなルック
これもファレルらしさ溢れるルック


LVという歴史的なブランドやヴァージルの功績という土台がある上で、ここまで自分らしさを出せるのがすごい。LVとファレルの過去と未来が美しく繋がっている。

私が中学のときに喉から手が出るほど欲しかったファレルの丸いサングラスや、憧れだった迷彩や、品の良いジャケット。ファレルがファッションにおいて大切にしてきたであろうストリート×エレガンスというアンバランスな文脈が如実に現れたコレクションだった。

ファッションが好き!新しいものが好き!と感じていた中学生の頃に戻ったかのような衝撃を改めて受けることができた。

演出芸術としてのLVss24

パリコレメンズ第一陣をきったファレルの新生LV


総合的な演出も楽しかった。

ポンヌフを貸し切った最高なロケーション。
長いランウェイはヴァージルの2019年のコレクションを彷彿とさせるが、虹色だったバックはシックなアースカラーに。ヴァージルの文脈を受け継いでいるのがわかる。

音楽はオーケストラの生演奏、ラップ、ゴスペル生歌唱とパワフルで楽しい。

ルック一つ一つは繊細で、いい意味で印象に残らないが、ショー自体が一つの大きな作品として成り立っている。

ほんとにクリエイティブの天才!人を楽しませる天才!

謙虚な表現者

ファレルがコレクション発表前から話していたのは、自分はセントマーチンズ(服飾学校)で学んだことのない素人であるということ。それでもやってみるということ。元々、本人ははnigoを推薦していたということ。

それを前提として、こんなにも素晴らしいものを1から作り出し、終わった後も2分以上、丁寧に両手を合わせて、膝をついて感謝を表し、クリエイティブチームをランウェイにあげ、すべての人に敬意を表す。

クリエイティブチームに敬意を表すファレル

ファレルのその謙虚さもあってか、ランウェイを歩くモデルは楽しそうで自由。クリエイティブチームも日の目を浴びて嬉しいだろう。客たちもゴスペルにノリノリになって踊る。

ファッション業界(海外FW関連)に片足のつま先を踏み入れたことがあるが、やはりどの国も準備期間はピリついてて、モデルがこんな格好できるような状態では決してない(下画像)。そんななかでこんな笑顔でポーズできるってことは、デザイナーの懐の広さに起因してるんだと思う。ファレルは、モデルやクリエイティブチームに自由にやれ!って言える器の大きさを持っているんだろうと想像。実際はどうかは知らないけど。

楽しそうなモデル

ファレルが作るクリエイションは、繊細で謙虚で自由だから面白い。

私がファレルを好きな理由は自由だったからだということを思い出した。様々な音楽、ファッション。クリエイションに一貫した信念を持つ。彼の自由さが新しいメンズファッションの時代を築く。今後のLV×ファレルも楽しみ。

服に詳しいわけではないが、ファレルが大好きだから、彼から生み出された彼の人生が現れた美しい作品を見れて嬉しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?