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いちまい、のありがたみ

いちまいごはんのはじまり

先日、ここでよばれやのまかないをはじめます、というお知らせをしたのが25日の月曜日。

実はその前日に場所をお借りできるかの打診をしていて、すぐその週の木曜日にお試しでまかないランチをやってみることになりました。

ものすごいスピードで展開していく、いちまいごはんの取り組み。

関西近郊で「始まったら必ず行くからね」って言ってくださった方。「遠くて行けないけど代わりにいちまいカンカンに入れてね」ってサポートをくださった方。わたしのことを知らなかったのに、noteやTwitterのシェアで知って応援してくださった方。驚くほどたくさんのサポートやシェアをしていただけて。

おかげさまで2月の会場のレンタルにかかる費用は、全て皆さんからのお気持ちでまかなえることになりました!本当にありがとうございます!!

ということで、遠くでも、近くでも、あちこちで応援してくださる皆さんに、お試しランチの様子をお届けさせてください。

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きょうのいちまいごはん

記念すべき、はじめてのいちまいごはんのメニューは、土鍋ごはんと、お出汁とお味噌を自分で選んでお椀で合わせるカスタム味噌汁。

ごはんは、わたしの大好きな友人たちが佐渡島の棚田で育ててくれた玄米と、これまた大切な友人のご実家でとれた神戸市西区の白米、の2種。

どちらも土鍋で炊いて、そのまんま布に包んで保温しておいたもの。

そして、おかずはわたしの大好きな神戸出身の料理家さん、今井真実さんのレシピから、甘辛こってり肉じゃが。

前日の夜中に仕込んで、ことことことこと。

さて、いい感じになったかな?

当日は会場に石油ストーブがあったので、その上であたためてお出ししました。

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肉じゃがを豚肉で作るのが一般的な関東出身の子に「関西では肉じゃがと言ったら牛肉でないとあかんねんでー!」なんて話しつつ。

あ、この日の肉じゃがは豚ひき肉でつくったので、豚じゃがでした。

セルフでついでもらっていたら、みるみる底が見えてきてしまったお鍋をあわてて回収して。

あとで来てくれた方たち、おかずが少なくってごめんなさい。

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そして、この日のメインは、お出汁も具材も味噌も自分で選ぶ、カスタム味噌汁。 

いただきものの日高昆布をひと晩、水につけておいただけの昆布だしと、高知は竹内商店さんの厚削りかつおぶしで取ったかつおだし。

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うちでは昆布とかつおの合わせ出汁を使っていますが、あえて別々のお鍋に分けて、味見しながらお椀で合わせてもらうようにしました。

具材もお味噌も自分で選んで。

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お味噌はどれがどんな味?

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説明もなにも書いてないので、みんな口々に聞いてきますが、まあまあ、まずは自分の舌で味わってみてよ。

正解なんてなくって、その日の体調によっても感じ方は変わるから。どんな味がするのか、味見して自分でこれが好きって、判断してみて。

ざっくり分けると、甘口の白みそ、中辛味の薄茶色、濃い茶色はこくのあるどっしりお味噌。色が濃くなるほどしょっぱ味が増す感じ、と思ってね。

うちで普段飲んでるお味噌汁は、最低でも3種類は混ぜてます。関西では一般的な白みそをベースに、中辛を足していって、仕上げに濃いめのお味噌をちょいと効かせて。

みんな自分ちのお味噌がどんなの使ってるか、ちゃんと知ってるかな。おかあさんに聞いてみよう!

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おかあさんは「うちのお味噌汁が一番美味しい!」って言われたらそりゃ嬉しいもんだけど、意外と家で飲むお味噌汁って、なんにも考えずごはんやおかずと流しこんじゃってませんか?

いちまいごはんでは、そうやってスルーされがちなお味噌汁、をあえて主役にしてみました。

お出汁の違い、お味噌の違いをちょっとずつ組み合わせて味わってみて、食べたことがない具材にもチャレンジしてみて。

そうやって、自分なりの好みの味が見つかって、おうちでもおかあさんに聞いてみよう!一緒にやってみよう!ってなったら、嬉しいな。

おだしのはなし

おうちのおだしはどんなの使ってる?

ほんだし?だしパック?そもそもだし入りのお味噌?

「昆布やかつおでちゃんと出汁をとるのって、大事やと思うけどめんどくさくって…」

うんうん、わかる。すごい面倒で、お金もかかるってイメージ、あるんよね。 

でもね、家庭で使うおだしって、そんなに難しく考えなくても大丈夫。

昆布は細かくはさみで切って、一晩水につけておくだけで煮出さなくてもいいんです。

大きなビニール袋の中でチョキチョキ切るのはこどものお仕事、お願いねーってしちゃえば、おかあさんは楽ちん。取り出した昆布はネバネバどうし、納豆に混ぜてあげればこどもも喜んで食べるかも。

かつお出汁も、本枯節だのなんだのとこだわりだしたらキリがないけど、面倒なひとは最後の仕上げに削り節パックからバサッと入れて、具として一緒に食べちゃえばOK!

いいおだしは、それだけでこくや味の深みが出るので、お味噌をたくさん使わなくても美味しく感じられる。お汁が美味しければそんなにたくさんおかずもいらなくって、一汁一菜でも充分贅沢な食卓になる気がします。

いちまいごはんをきっかけに、みんなの身近な食卓で、お味噌汁を見直すきっかけになればいいなぁ。

まかないランチに来て、きょうのおだしはなに使ってるのかな?とお鍋をのぞいて、気になったらどんどん聞いてみてくださいね。

いちまいごはんのこれから

お試しランチで好評だった、カスタム味噌汁をメインにしばらく続けてみようと思います。

お米はその日の気分で白米や玄米を土鍋炊きで、おだしも昆布やかつお、いりこなど、毎回2種は用意していろいろ知ってもらいたい。これからはできるだけお味噌のパッケージも持っていって、手にとって見てもらえるようにしたいと思います。

おかずはストーブで火にかけてあっためられるようなものを。

ゆくゆくは近所のお肉屋さんや魚屋さんと顔なじみになって、おっちゃんやおばちゃんのその日のおすすめのものを買って、美味しいおかずをお出しできるようになりたいな。

ここでまかないランチを定期的にやることで、はっぴーの家のある六間道や、近くの丸五市場に本町筋、大正筋など、新長田の商店街でがんばっているお店の応援につながるといいなと思っています。

そうやって街のなかで、少しずつみんなが知り合ってつながって。できていく小さなわっかが広がって、いくつも重なりあって。こどももおとなもいつのまにか自然に知り合いになって、お互いを支えあう。

下町ならではのあったかさが残る新長田なら、そんな夢みたいなことも叶うような気がしています。

よばれや、のおもい

ごはんとあったかいお汁、それさえあればあとはなんとでもなる。それはいくつもの炊き出しでわたしが学んだこと。

なにもなくても、持ち寄って、分け合って、みんなで囲む食卓は、気持ちを豊かにしてくれる。

そして、おせっかいの環は廻り廻って、またどこかで誰かの力になる、きっと。

まさか1ヶ月でこんなことができるようになるなんて、あのときは思ってもみなかった。

けど、見えない力に背中を押されるようにただ流れに身を任せていたらこんなところにたどり着いて。

これから、新長田の街でたくさんのご縁がつながって、また面白いことがたくさん生まれたらいいな。

そのために、アイデアをすぐかたちにできるようにいつもフットワークは軽くいたいなって思っています。


さあ、次のいちまいごはんは、なににしようかな。

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この日、ほとんど写真を撮る暇がなくって、来てくれた人からもらった画像。

ね、給食みたいでしょ。


それでは毎週木曜日、新長田の街でお待ちしています!


サポートというかたちの愛が嬉しいです。素直に受け取って、大切なひとや届けたい気持ちのために、循環させてもらいますね。読んでくださったあなたに、幸ありますよう。