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ただそれだけで嬉しかったけど。

何気なくしている呼吸。

息を吸って吐いての繰り返し。誰もが何気なくしているその行為。

先日、呼吸をしていることにとても感謝できました。


祖母の病状がよくなく、お見舞いに行ったのですが
息が時折くるしくなり、あまり会話ができませんでした。

元気な頃は、ペラペラとノンストップで喋り続けていた祖母。

一緒に住んでいた頃はうるさいな〜くらいには思っていたのですが、いざそれができないとなると、やけに懐かしく、寂しくなるものです。


病院で、声に出すのは「痛い」「水飲みたい」がほとんど。

どこかが痛くなったら痛み止めの薬をうって、すこし眠って。その繰り返しをひたすら見守ってきました。

痛み止めの薬が効いて眠っている時は穏やかで、安心しているような祖母。

病室には、か細いながらもリズムの整った呼吸音が響きます。


聞いているだけで涙が出ました。

でも、悲しいという気持ちだけじゃなく、安堵からくる涙でもありました。

今は痛くない。そして何より生きている。


呼吸をしている、それだけで感謝ができる日が来るとは思わなかった。

本人は苦しいし痛いし、早く終わりたいって何度も弱音を吐いていたけれど

とっても頑張ってくれて、安心させてくれて本当、「ありがとう」しか出てこない。

最後まで読んでくださりありがとうございます!