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薬は身体を治すものではなく…



脱保湿を始めてから
薬を使いたい、と思うことはなくなった


脱保湿を始める前は
湿疹が出てくるとある程度までは見守れるのだから
皮膚が赤く腫れ、割れ始めると
そこから滲出液が出てくるのではないかという恐怖に怯える
中学生の頃はじめてアトピーが出た時
まぶたから溢れる滲出液が目に入り、
結膜炎を起こし、入院になった経緯から
滲出液が出ることに恐怖がある


だから、日に日に悪化していく症状を見ていると
苦しさに耐えられず、
「もう薬を使ってしまいたい。」
そんな心が出てきてしまう。


薬を使うだなんて、逃げだ。
と自分を責めたり
薬を使わないことが全てではない。
と自分に言い聞かせ、自分を守ろうとしたり。
症状が出るたびに
苦しさと、薬の葛藤を抱えて日々を過ごす

そして今回脱保湿をしたことで、ようやくその苦痛や葛藤と一線を引けた


そして思った

薬は症状を一旦抑え込むことはできる
薬で症状は治らない
治すのは自分自身の身体であって
どんなサプリであろうと、自然療法であろうと
自然治癒力を働かせる援護はしてくれていても
結構は自分の身体が治すしかない。 

じゃあなんのために薬やサプリメント、自然療法を使うのか

それは症状を治すためではない、
メンタルを安定させるために使うのだ、と。



前回、首の痒みで夜も寝られず、掻きむしり、服があたり、痒みが起こり寝られないという夜を過ごした
1時間が鬼のように長く感じた
夜に眠ることができないことがメンタルに響く。
その時、限界を感じ薬を使った
すると痒みが落ち着き、眠ることができた
寝れるだけで人のメンタルは大きく変わる

アトピーがひどくて人前に出られない
薬で一時的に症状を抑えると大丈夫になる
治ったわけじゃないけど、やっぱり心を救われる


肌が荒れたというと
たくさんの人がサプリメントはどう?と連絡をくれた。
もしかしたらそのサプリメントを飲めば良くなるかもしれない。
そんな希望が頭の中でささやく。
何度も思った。サプリメントに頼ってみようかな、と。


だけどそれも結局サプリメントは症状を治してくれるわけではないのだ
でも、これを飲めば良くなるかもしれない、という希望が心に与える影響が大きいとわたしは思う。
症状に対して、わたしは何かをしている。
しかも薬ではないものを。


それが心の支えになるのだ
だから、薬は心の支えが欲しいときに使えばいいんだと思った

だからこそ、その心の支えがほんの少しで済むように
身体はすべて完璧であり、症状は自分の身体で治すしかないと信じられること
そして、身体が治してくれるのを待てる精神力を培えるかどうかだと思う


その場所に、すぐに辿り着けるわけじゃない。
わたしだって何度も何度も薬に支えてもらった
これさえあれば、と自然療法にも頼った
何度も何度も経験したからこそ、やっと今回
『もう自分の身体で治すしかないんだ』と心を決められた



薬やサプリメントを使うことは悪いとは思わない。
ただわたしの中でのそれらの立ち位置が、
こころを支えてくれるもの、に変わったのだ。


中学生の時、はじめて顔全体に酷い湿疹が出た時
わたしはステロイドで症状を抑えた
当時はそれしか選択肢を持っていなかったし、
本当にステロイドが神様の薬だと思った

そして今、アトピーのこと、ステロイドのことを学んできたけど
やっぱりあの時はステロイドを使ったことには後悔はない。
なんでステロイド以外をやってくれなかったの?と責める気持ちは1ミリもない。

だってあの時、ステロイドで抑えることなく、
症状は良くなるから、と見守りながら、
湿疹爆発の顔で中学生活は送れなかったから。
心が元気でいられなかったと思うから。
あのとき、薬は助けてもらった、支えてもらった。
それは身体ではなく、こころを、だ。


だから、いい悪いではない。
どう使うか。
わたしの中でまたひとつ整理がついた



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