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クラシックなお豆腐屋さん


家の中で窓を開けて過ごしていると、様々な音が入ってくる。通学途中の子供の声であるとか、犬の散歩のひとびとの気配だとか、そのようなものは日々のことであって、だいたいが決まった時間に耳に入ってくる。ここ数日の間に、懐かしい音を聞いた。ひとつは、焼き芋屋さんのアナウンス音。11月に入り、美味しそうなサツマイモを見かける季節になった。焼き芋といえばホコホコと温まるイメージで、サツマイモの名産地の焼き芋を食べられたらと思う。そのような年齢になった。

そして、もうひとつの懐かしい音は、お豆腐屋さんである。ラッパの音を鳴らしながら家の前を通ったことに気づいた時には、まだ昭和レトロな雰囲気のお豆腐屋さんが存在しているのだと、ちょっぴり驚いた。子供の頃には度々ボールを持ってお使いに出たことのある、まさか、あのお豆腐屋さんの音をまだ聞くことができるとは。

もしも、ここが都心の一等地だとして、お豆腐屋さんや焼き芋屋さんが通るとしたら、どのような車なのだろう。もしも、クラシックをかけながら、お豆腐屋さんが来るのなら、どのような豆腐なのだろう。高級な湯葉だとか、湯豆腐をまるごと買えるとしたら、とても楽しみで、助かると思う。

ということを想像しながら、それでは、そのような場所に住んでいるのなら、どのような格好で買いに出たら良いのだろうなどと、あったらいいな、楽しいなを考える時。



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