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ユニクロより優れた商品は確実に存在する

 高品質・低価格というのがユニクロのイメージですが、世の中には知られていないだけでユニクロよりも高品質で同等かそれ以下の価格という、コストパフォーマンスに優れた商品がたくさんあります。

その中の一つとして、グンゼの「グンゼYGカットオフ」がユニクロの「エアリズムシームレス」よりも優れたクオリティでありながら、定価は同じ1500円(税抜き)であることを以前にブログで書きました。

グンゼYGカットオフはエアリズムシームレスより圧倒的に優れた商品http://minamimitsuhiro.info/archives/4803571.html

同じ「切りっぱなし(カットオフ)」でありながら、グンゼYGカットオフは年間定番品の半袖では綿55%混と綿が高混率です。一方のユニクロのエアリズムシームレスはナイロン84%・ポリウレタン16%と合繊オンリーでの組成となっています。過剰なコットン信者ではありませんが、合繊100%の肌着と綿混の肌着のどちらを選ぶかと問われると、間違いなく綿混を選びます。世の中の50代以上の中高年男性なら特にその「コットン信仰」は根深く、合繊オンリーの肌着に対して強い抵抗感を見せます。

しかもユニクロは「シームレス(縫い目なし)」を謳いながら、グンゼYGカットオフよりも縫い目が多いのです。グンゼYGカットオフの縫い目は4か所です。首元の横から肩のラインと、袖と身頃を取り付ける部分だけです。一方、エアリズムシームレスの縫い目は7か所あります。YGカットオフと同じ場所と、あとは身頃の両脇と裾です。YGカットオフには身頃の両脇は一体成型ですし、裾は切りっぱなしで縫い目がありません。

なら、エアリズムシームレスは「シームレス」じゃなくて「カットオフ」程度じゃね?と疑問を持ったのですが、「カットオフ」という言葉はグンゼが商標登録しているため、ユニクロは使用できなかったのです。もしかしたらユニクロも不本意ながら「シームレス」と名付けたのかもしれません。

季節商品のドライや保温では綿配合率がもう少しさがりますが、年間定番品では55%綿混というのは、切りっぱなし肌着ジャンルではグンゼYGくらいしかありません。最近ではトリンプが切りっぱなし肌着で綿35%混を発売しましたが、この2社しかありません。ユニクロをはじめとして他社の切りっぱなし肌着には綿が全く入っていないか、入っていてもごく微量なのです。では、グンゼとユニクロの切りっぱなし肌着の素材はどのように違うのかを組成以外で見てみましょう。

まず、グンゼのYGカットオフは、丸編みという製法で編まれています。要するに筒状に生地を編んでいくという製法です。そのため、身頃の両脇には縫い目がなく、ボディが一体成型で出来上がります。

一方、ユニクロのエアリズムシームレスは経編(たてあみ)という編み方で編まれた生地です。縦方向に編んでいく編地ですが、これは反物状態で編まれます。そのため、製品にするときには身頃の両脇には縫い目ができてしまうのです。それは布から各部のパーツを裁断して縫い合わせるからです。

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