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ダンス用のウィール(車輪)

 数か月前から、ダンスの中級レッスンに参加するようになった。アーティスティック・ローラースケートには、

フリースケーティング(ジャンプやスピンなどもあるアイススケートのフリーみたいなもの)

フィギュア(図形、アイスに昔あったコンパルソリみたいなもの)

ダンス(ローラーダンスとは別物でアイスダンスみたいなもの)

プリシジョン(団体)

といった4つの競技がある。

 私は、いつも教わっていて一番楽しいのがダンスだった。もともと、ジャズダンスやバレエをやっていたし、ピアノもバイオリンもチェロも下手くそながら弾くのは好きなので、踊りも音楽も両方好きだからかもしれない。だからダンスの中級レッスンに出るようになって、ますますローラースケートが楽しくなってきている♪

 ダンス競技では、動きを音とリズムに合わせて正確にステップを踏むことが大切で、曲の印象を表現することも重要だ。

 レッスンではずっとこのウィール ↓ を使っていたのだが、ある日コーチに「ダンスにはもうちょっと柔らかめのウィールを使った方がいいよ。それは硬めでフィギュア用のウィールだよ」と言われた。

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↑ Komplexのエンジェル。硬さはHD51。

 このウィールを購入した時は、中級レッスンにはフィギュアのクラスしか出ていなかったので、ボスが必然的にこれを選んでくれたのだった。しかもエンジェルは、フィギュアだけでなくフリースタイルにも使える。あの時の私にはこれが一番良い選択だったのだと思う。

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 こちらが、今回買った新しいダンス用ウィール。Komplexのボレロ(Bolero)で、硬さはHD38。38, 40, 43, 45と4種類ある中で、一番柔らかめのウィールだ。

 コーチはHD40を買え、と言っていたのだが、ちょうど在庫がなかったのでボスがHD38を選んでくれた。Komplexはイタリアのアーティスティック・ローラースケート専門のメーカーで、アメリカの代表選手などにも愛用している人が多い。ダンス用のウィールには、このサーモプラスティック・エストラマー製(HD38~HD45)のボレロと、ポリウレタン製(90A~98A)のタンゴ(Tango)というシリーズがある。

 ベアリングは、なるべく良いものが欲しいとボスに相談したら、Komplexのカーボン・グラファイトのABEC5を選んでくれた。

 カーボン素材は耐熱性、放熱性があり、ベアリングの回転数が上がっても摩擦熱で変形せずにスピードが落ちない素材なのだそうだ。ただし、衝撃には若干弱いためジャンプは2回転まで、とのこと。2回転ジャンプなど来世に生まれ変わってもできなさそうな私には、ちょうどいい。

 これで今年に入ってウィールを買うのは3回目(娘のも入れると4回目)。どんどん沼にはまってきているな~と実感する今日この頃なのであった。

 でも、全国大会に出ている選手のお嬢さんたちのスケートバッグの中身をたまに見かけるが、硬度やさまざまな違いのあるウィールが、ずらーっと並んでいることが多い。同じ場所の床でも天候や掃除によってその日のコンディションが変わるし、ましてや違う会場へ試合で出かけるとなると、どんな床が待っているか分からない。フィギュアとフリー、フィギュアとダンスなど数種類の違う競技に出る人は、それぞれに適したウィールの中からさらに硬め、柔らかめなどを用意して出かける。

 ローラースケートをちょっと本格的にやってみよう、となってきたら、ウィールが増えていくのは当たり前、なようだ。

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 そして、使う前にはメソ(メチルアルコール)でウィールの表面を拭いておけ、とボスに言われた。新品のウィールの表面にはワックスがついているため、拭いておかないと、その部分が削れてなくなるまで本来の柔らかさにならないのだそうだ。アセトン(除光液)でも良いが、一番良いのはメソとのこと。旦那の物置をごそごそしたら一瓶あったのだが、なんだかちょっともうこ汚い感じになっていたので、今回は自分用に新しいのを購入してきた。

 だけど、実は1つだけ心配ごとがある。ダンス用のウィールの大きさ(直径)は、基本的に63mmなのだ。ダンス用って58mmのないの?慣れ親しんだ58mmがいいんだけど、とボスに懇願したが「そんなもん売ってないよ。そろそろ63㎜に慣れた方がいい。フィギュアも本来は63㎜だよ」と言われてしまった。

 58㎜よりも63㎜の方が、大きいため1回のプッシュで転がりやすく、距離も伸びるしスピードも出やすくなる。フリースケーティングでは小回りのきく58㎜を使う人もいるそうだが、フィギュアとダンスは一般的に63㎜を使い、メーカーもそれ以外のサイズを製造していないことが多いそうなのだ。

 私は以前、屋外用にMoxiの65㎜を購入したがどうも気持ちよく滑れなかった経験があるので、かなり心配だ。Moxiは幅も広く、アーティスティック用のウィールとは全く違うし、今回のダンス用なら大丈夫だろうか。Moxiよりは2mm小さいし……。だけど、8月の頭に初めてダンスの試合に出ることになっている。1週間前になってウィールのサイズを変更するなんて、かなり怖い。

 今日の午後、新しいウィールに慣れるためにこれでフィギュアのレッスンに参加するつもりなのだが。そこで滑ってみるまで、かなり、かなり、かなり、心配だ。

 すぐに新しいウィールに慣れますように!Fingers crossed!


追記:先ほど滑って参りました。また後日細かくレポしますが、簡潔に言うと「新しいウィール、なにこれめっちゃいい!」でした。やったー

追記その2:というわけで、後日レポ。ウィールのサイズが変わると、慣れるまでかなり時間がかかるかもしれないな……と思っていたのに。あら、びっくり。履いてみたら、すぐに慣れた。

 ウィールの最初の印象は、うわ、全然スリップしない~!だった。これまでのウィールでは、プッシュしきれずスリップしてしまうのをなんとか制御しながら滑っていたんだなぁと気づいた。このウィールでは、逆にスリップしなさすぎるので、プッシュしたあとに足を抜く感覚がちょっと違う。足を抜く時にもっと力を抜いて滑らせないと、抜きたいのに抜けない、というか。

 当然、この柔らかいウィールの方が、今までのものよりしっかりとプッシュできる。だからフィギュア(図形)用にはもっと硬いウィールが向いているとは言われているものの、今回フィギュアで使ってみたら、スタート時とテイクオフ時に力強くプッシュできるので、今までのフィギュア用ウィールよりもかなり滑りやすくなった。さらに、ウィールが大きいのと良いベアリングのコンビで、ワンプッシュでもっと転がっていくような、伸びのある滑りになった感覚がある。

 ウォームアップ時にスピードを出してエッジにも乗ってみたが、スリップしにくい分かなり安定して深いエッジにも乗りやすくなったと思う。ただし、まだ試していないが、スピンだけは回りながら「滑る」技術がもっと必要になりそう。これまでのように、ウィールが勝手にその場でつるっとスピンしてくれないだろうと思う。

 でも新しいウィール、かなりいい感じ♪



ウィールについてはこちらの過去記事も参照。


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