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【リレー小説企画 2/4】酒飲みアイドルとプロデューサー

  本日は「リレー小説」に参加してみることにしました。もちろん話の中ではいつものところ、つまり「河内長野が登場」します。さてこちらヘイテイさんの話の続き、それでは行きましょう。

 事務所に電話がかかってきた。俺が取ると、あらかじめ準備してていた一計の相手だ。
「はい、あ、わかりました。ではよろしくお願いします」
 俺は電話を切ると、目の前のアイドルにこう告げた。
「あ、仕事入ったよ。明後日ね。場所はえっと長野だって」
「明後日に長野、信州か。じゃあ今から飲みに行きましょう」
「いや、明日の午前中に飛行機で大阪に行くから、今日は飲むのを止めて早く帰ります。明日現地で飲みましょう」
「え! なんで長野に行くのに飛行機で大阪?」
 アイドルはプロデューサーがおかしなことを言っていると思ったが、この日は黙って帰った。

 翌日、予定通り飛行機で大阪に到着。ここから電車を乗り継ぐ。
「あの、どこ行くんですか?」
「長野」「あ、そう」アイドルは大阪市内から私鉄電車に乗り込んで、山の方に向かおうとしているプロデューサーの動きが気になる。
「ねえ、何かたくらんでる?」
「いや、それよりなんで機内でバナナを何本も食べてたの。まるで猿じゃないですか」
「え、だって猿も人も同じ霊長類ですよ!」とアイドルは笑う。俺は黙って車内の窓ガラスから外の風景を見た。


「ついたよ、長野に」「え、あ、河内長野! ちょっと、省略せずに河内を言ってくださいよ」
 俺は、ちょっと不機嫌なアイドルの表情を見て大笑い。
「ア、ハハハハハ。長野は信州のほかにもありますからね」「もう、だまされた気分」「さて、明日のお昼から河内長野のラブリーホール(河内長野市文化会館)というところで、1日だけの公演ですね」
「ラブリーホール、いい名前。まるでラブラブだわ」アイドルが喜んでいる横で、俺は場所を確認。
「え、でも明日、私何歌うんですか」「いつもどおりでいいですよ。お、その前に」「?」
「今から日本酒買いに行きますよ。ホテルで酒盛りね!」

 ふたりは河内長野駅から歩いて5分くらいの所にある日本酒の酒蔵の前に来た。「へえ天野酒だって」到着してアイドルが看板を見る。「そう、この仕事決まってから探したんですよ。おいしそうな日本酒がないかなって」
「わーい、買いましょうよ」アイドルは嬉しそうに中に入る。俺は苦笑いで後に続く。
 日本酒には吟醸とか純米とかいろんな種類があるが、アイドルは、そういう種類はどうでもよかった。ただ見た目。瓶の色とか酒の名前だけで選ぶ。   
 結局4合瓶5本の日本酒を買った。
こうしてそのままホテルへ。時間はちょうど夕方。駅の近くにある河内長野荘という温泉旅館にチェックインすると、俺の部屋に日本酒の瓶を持ったアイドルがすぐに来る。そのまま酒盛りが始まった。


この続きはこちらで。
https://note.com/matsunosuke_wr/

次は鶴城松之介さん。この企画そのものを始めた人です。

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