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西アフリカの優等生、コートジボワール国債への投資(年利5、75%)

アフリカ大陸のGDPのおよそ半分を占めるのは、以前紹介したガーナやナミビア等の英語圏の国なのですが、投資対象として考えると、注目度が低く過小評価されがちなフランス語圏の国・地域の方が、穴場だったりします。

フランス語圏は西アフリカに多く集中しており、日本でも英語圏ほどの多くの情報がありませんが、経済状況はフランス領関係の国の方が全体的に優等生の国が多いのです。と、いうわけで、今回は西アフリカに位置するフランコフォニー、コートジボワール共和国について、紹介していきたいと思います。

コートジボワールといえば、昔は「象牙海岸共和国」と呼ばれていたことはご存知でしょうか。
Côte d'Ivoireがフランス語で「象牙の海岸」という意味なのでこう呼んでいたのですが、政府及び国際機関から国名を意訳しないよう求める要請が各国にあったため、現在ではそのまま「コートジボワール共和国」と呼ばれるようになりました。
気候は基本的に高温多湿で、年間を通して日本の梅雨〜夏が続いているような感じです。
この気候を生かしたカカオ(輸出量世界一)、コーヒー、天然ゴムなどの生産が盛んであり、毎年貿易黒字を稼ぎ出しています。その額は、2019年のもので約2000億円。額そのものとしてはそこまで大きくないですが、コートジボワールの経済規模を考えると、貿易でかなりの利益を得ていると言えるでしょう。


コートジボワール

国債について見ていくと、年利は5.75%。通貨はユーロ建てで年間2回の配当があります。
イシュアー格付けはムーディーズがBa3、フィッチがB+なので、ある程度の投機的リスクはありますが、高配当のアフリカ国債の中では格付けは高い部類に入ります。

コートジボワールは1960年に宗主国・フランスから独立し、1960年代から1970年代にかけて、「象牙の奇跡」と呼ばれる目覚ましい経済発展を遂げたことで有名な国です。
それからは内乱の発生や対外債務の増加などがあって、ずっと好調だったわけではありませんが、ここ10年は、年6〜10%の「第二の象牙の奇跡」とも言える驚異的な経済成長を見せています。
2020年に1兆4944億CFAフラン(約3000億円)にも上る新規国債を発行したことなども考えると、投資先としてはかなり興味深い国だと思います。


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