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人生おやすみ期間中に得られたもの

2021年から私の人生は歪んだまま、2021年3月会社を続けることができなくなってから、今の今まで私は人生をお休みしている。

幼馴染との関係が壊れ、実家もなくなり、父親に捨てられ、会社にも見捨てられて、先週には恋人とお別れした。

私にはもう何も残っていない。
人生のうちこれだけ一気に大切なものを失う人っているんだなぁと、どこか他人事のように思う。

最後の恋人とお別れした時は、(死ぬほど泣いたけど)もう失うことに慣れている自分がいて、もう怖いものなんてない、と強気になっている自分が怖い。

本当に苦しい、人生のどん底を見た気分だったけど、この2年間があったから、私は丸裸になって、奥の奥で固まってしまっていた本当の自分の心の声が聞こえるようになってきた。

誰かに非難されることを恐れて、顔色を伺って、友達がいいといったものがいいものなんだと思い込んで、この人はこう言えば嬉しいんだろうとか、自分は一体誰にジャッジされると思いながら生きていたのか。

自分が今までどれだけ他人軸で生きていたか、思い知った2年間。

自分の心の声に従えるようになってからは、自分の内から出てくる言葉で自分のことを話すようになった。

好きなものを人におすすめできるようになってきた。

心の底から美味しいと思えるようになった。

自分の機嫌を取れるようになった。

無職になった3ヶ月、自分生きてていいのかな、と世間の目が怖くなった日もあったけれど、実はその時の感性が一番鋭くて、自分らしくて、自分でも好きと言える感性だった。

どん底にいる時こそ、いいものが出てくる、残酷な話だなと思う。

私はこの一件がなければ、人生をお休みすることはできなかった。本当の自分の心の声に耳を傾けることはなかった。人の目を気にしながら死んだように生きていただろうな。

他人に、じゃあいい経験になったねよかったね、って言われるのは、他人事すぎてムカつくから言われたくないけど、自分では必要な経験だったと今は思える。

失った分だけ、一緒にいたいと思える人との出会いがあった。いろんな人がいると知れる場所に巡り会えた。

人生でこれ以上辛いことなんてない、なんてことはない。きっともっと辛いことはこれからも起きるんだと思い知った。

ただただ粛々と、謹んで、たおやかに淡々と生きていたい。



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