【2019】 リトリートスタッフがケアされ、大事にされること

iBmeのティーンリトリートでは、その場を取り持つ(hold the spaceと言われます)大人(スタッフ)がとっても大切にされます。

リトリートを一つの建物と例えるなら、スタッフはその柱の部分にあたります。スタッフの心と身体が安定していなければ、建物全体がぐらぐら揺れてしまい、揺らいだ建物の中で様々な問題が浮上したら、やがて建物は崩壊します。逆に、どっしりと根付いた安定した柱が何本も存在するならば、建物の中でちょっと騒ぎが起こったり、建物の中にいる人たち(=ティーン)が不安定になっても、そう簡単には揺るがない確かな存在感を保っていられるからです。

今回リトリートに参加したティーン30名に対して、関わった大人は以下の通り。
ティーチャー4名
ヘルスコーディネーター1名
メンタルヘルスコーディネーター1名
リトリートマネージャー1名
ボランティアメンター12名
の計19名。

その他にもリトリートセンターの管理人、マインドフルネス系のリトリート専門のケータリングシェフ (毎日とっても美味しかった!!)とそのヘルパーさん達、などなど、たくさんの大人が労力と愛情を存分に費やしました。

スタッフはリトリート会場に前乗りして、ティーンの到着前に丸一日大人だけでトレーニングを行います。ティーンを迎えるにあたっての会場準備や、実務的な打ち合わせはもちろんなのですが、やはりマインドフルネスのリトリートなので、実践が大部分を占め、そこで深まった絆や理解がリトリートの基盤となります。(トレーニングの詳細については別記事に書こうと思います。)

そしてティーンが到着し、リトリートが開始されてからも、スタッフ同士のケアは常に行われます。リトリート中、フタッフは朝食、ランチは毎度ティーンと一緒のテーブルで取りますが、夕食は毎日スタッフのみ、ティーンとは別の部屋に集まってディナーミーティングを行います。

ミーティングでは、ティーンの様子や事務的な連絡事項が話し合われる前に、まずスタッフ同士、小グループに分かれてのチェックインが行われます。チェックインでは3つの項目を使って、スタッフ同士がその日の自分の状態をシェアします。

その項目とは、
1. High  (ハイライト。一番良かったことなど)
2. Low(残念だったこと、落ち込んだこと、傷ついたことなど)
3. Lowに対して周りがどんなサポートができるか

ここで最も重要なのは、3です。"How can we support you (どうサポートしたらいい?" とか、"What do you need right now (今必要なものは何?" といった質問を投げかけられながら、一人で問題を抱えなくていい事、必要な時にすぐにサポートを求めていい事を再認識し合います。

そしてこのチェックインは、マインドフルコミュニケーションの実践でもあるのです。3つの事項を話している人は、authenticに今感じている事をありのまま話します。そして聞く人は、話し手が発する言葉やエネルギーをジャッジしたり、自分の経験と比較したり、そこに自分の価値観を含まずにありのままを聞き、同意やアドバイスなどをしないで、ただ話し手の状態を受け入れます。

リトリート中は、毎日毎日本当に色々なことが起こり、スタッフの心身の強さが試されます。その強さを支えるのがスタッフ同士の絆であり、その絆は弱さを正直に表現すること、そして助けを求めることによって作り上げられていくのです。

弱さが強さを作る。レジリエンスを築いていくのです。

私自身もこのディナーミーティングで、何度も何度も泣いて、笑って、みんなからサポートをもらい、ケアし、ケアされる経験をしました。

そしてこのようなコミュニケーションの実践を重ねていくと、このスタイルがデフォルトになり、ミーティング以外のちょっとした関わりの中でも自然にチェックインが行われるようになります。

セッション後の移動の時などに、他のスタッフと目が合うとすぐに
"how are you? 調子はどう?" と聞かれ、
調子が良くても悪くても、
"What do you need? 何か必要なことがある?” 
"How can I support you on that? 私にどんなサポートが出来る?" などと聞かれるのです。

リトリート中、スタッフには体力的にもかなりの負担がかかります。そのため、しんどくなってきたら、積極的にその旨を他のスタッフに伝えるように、ティーチャー達は何度もメンター達にリマインドします。また自分がセッションを担当していない時などは、休憩を取ることが許されています。自分の部屋で一人でお昼寝をしたり、お散歩をしたり、本を読んだり、家族に電話をしたり、お茶を飲んだり。セルフケアの重要性を何度も刷り込まれるのです。それぞれのニーズが大切にされ、例えお互いのニーズに差があったとしても、それを責められることはありません。

iBmeのリトリートに関わるスタッフは、本当に一人ひとりが素晴らしい人格とパッションの持ち主で、長年マインドフルネスの実践(ほぼ全員が伝統仏教ベースのマインドフルネスです)を積み重ねているからこそ、自分のありのままの状態に気づく力、周りのを状況に気づく力を持っています。私にとっては、そんな人たちと一緒に働けることが幸せすぎて、毎年参加したくなるのです。

去年に引き続き、今年もスタッフ同士のチームワークの素晴らしさに大いに感動しながら過ごした1週間。そして、こんなチームワークが日本の職場や家庭、学校などでも築かれていったら、もっと素敵な世の中になるんじゃないかなと感じています。

スタッフ同士のエピソードはまだまだありますので、これから少しずつ書いていきます。

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今日も良い日でありますように。
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マンドフルネス ティーンリトリート

iBme (Inward Bound Mindfulness Education)のティーンリトリートにメンターとして参加した経験談をレポートします。
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