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怖いという感情

怖いという感情はどこから来るのか。その感情をどう扱い行動に移していくのか。

私の体験からの自論は、

自分の内側で反応が出る順番を観察すると分かりやすいということです。

先ず身体が反応するのであれば、その声に耳を傾けてあげる。先に思考が出てきて、その後に身体の反応が出る場合は、思考の捉え方を変えていけば身体も変化するのだと思います。

そこで身体の声を無視したり、思考パターンに囚われたりすると、不本意な行動に繋がってしまう事が多く、そこで私たちは苦しんだり悩んだり。さらに状況がエスカレートするとその苦しみから逃れようと自分自身や周りを責めたり、傷つけたりしてしまうのだと思います。

逆に身体がストレートに発するメッセージに忠実になる事で、心も自由になっていく。

この実践をする為に1番手っ取り早いのはヨガで怖いポーズをやる事じゃないかな? 私は地から脚が離れたり、自分の身体が目線よりも上に来るポーズが怖いですが、みんなそれぞれ怖いポーズは違うはずです。是非身体のことを熟知した先生のもとで安全にお試しいただくことをお勧めします。

そして、思考そのものや思考パターンに気づくための実践としては瞑想が良いと思います。そもそも思考と身体感覚を切り離して捉えられないと、怖さがどちらから来ているのか判断できないからです。

去年の夏、アメリカでスタッフとして携わったマインドフルネス ティーンリトリートで、元お坊さんで今はセラピストの方と一緒にメンターをしました。その時の私は一昨年の12月に患った左上腕の骨折のリハビリ中で、日常生活は支障なく送れるものの、4ヶ月間腕を固定していた後遺症から肩の可動域が元に戻らずの状態でした。怪我をする前まではできていたヨガやスポーツを中止せざるを得なくなってから半年以上が経ち、そろそろ動き始めないと身体も鈍ってしまいマズイぞという焦りと、思うように動かない左腕との間で葛藤していた矢先でした。その方はトラウマ治療法として注目されているSomatic Experiencing*も勉強されていて、私の腕に触れて少し動かしただけで、「まだ身体が内側に入りたがってるから無理やり大きく動かすと治りづらくなるよ。」と何も話していないのに即座に私の身体の声と内側の葛藤を読んで教えてくれました。

これは私にとってはかなり衝撃のメッセージで、彼に指摘されてから、自分の身体が直接発信しているメッセージと、思考が作り出すシグナルによる身体の感覚(思い込みの感覚)の違いに注意を向けるようになりました。ただし、これはかなり微細な違いなので、瞑想の実践をサボるとすぐに分からなくなってしまいます。なので、もし識別ができなくなってきたら、自分の身体と向き合う時間が足りていないというサインなのだということもわかりました。

先日、地元群馬県吉井町にある朱音ヨガにエアシルクヨガの練習に行きました。天井からぶら下がっているシルクの布を使って身体を整えるヨガで、とても画期的なボディーワークなのですが、両腕を使ってシルクを掴み、身体を持ち上げる動きが出てくる為、左右の腕の反応の違いを見るにはもってこいでした。

レッスン中何度か「怖い」と感じることがありましたが、そのほとんどが思考からの怖さだったことに気づきました。そしてその思考が浮かび上がるプロセスを観察すると、①「怖いから躊躇する」と、②「そのままただ身体の感覚と共にいる」という選択肢が生まれてきました。ここで最も重要なのがどちらの選択肢を取るのかということはなく、②の選択肢を持てるということです。なぜならそこには①に囚われなくて良いという「自由」が生まれるからだと思います。

私的にはマインドフルネスは即効性もなく、見た目も地味だし暗そうだし笑、かなりカッコ悪いです。それでもなぜひたすら瞑想の実践を続けるのか。そこには「自由」というキーワードが一つ大きく関わっている気がします。

*Somatic Experiencing®は米国のPeter Levine博士が開発した、身体と神経系の統合をベースにしたトラウマ療法

#マインドフルネス #ヨガ

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