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レポート第6回レタスマインドフルネスワークショップ1

2019年3月16日に第6回のレタスマインドフルネスワークショップを開催しました。
今回は都合により講師は坂井洋介氏のみ。
なぜか大友氏が提示したテーマ「何を信じて生きるのか」を坂井氏が話すという流れになりました。

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その方が思う『正しい』の土台を理解したいと思います。
その方が何を正しいと信じているのか、それが分からないとちぐはぐな説明になってしまう気がします。

例えば、「○○に書かれていることは正しい」と言われると「ではその根拠は何でしょうか」と確認したくなる。
多くの人にとっての「正しい」の根拠は、そう信じているからだと思います。

心理療法に関して私が意見を述べるとときには、正しさの根拠は「効果があること」です。
ストレスが解消されたり、心のバランスが整ったりすることです。

ところで、上座仏教では「検証された実体験以外を信じない」というコンセプトがあります。
先生が言ったからといって、親が言ったからといって、皆が言っているからといって……信じてはいけない、というような内容がありますね。こうしたコンセプトを持つ宗教は本当にレアだと言えるんじゃないでしょうか。実体験と検証からきたもの以外信じないという態度です。
科学的という言葉はこういう態度なのではないだろうかと思います。

ただ、そうは言っても人が練習をする、新しいことを学ぶときには、あるコンセプトを信じないとできないということは多々あります。
「信(サッダー)」が重要だという考えもあります。
完全に実体験しか信用しないというなら、悟った人にしか仏教はできないということになってしまいます。
とりあえず経典を信じてやっていくことも大切です。

この「実証」と「信じる」、両方とも大切であるということだと思います。

実証ではない部分の「信じる」というところですが、私は自分が信じていることを「信じている」と知っていることが大事だと思っています。
「信じている」ことを実証されたものだと思いこんでいたり、何かの法則のように当たり前だと思っていることにはある種の問題が発生する場合があります。
盲目的に信じることには危険性があるということです。

だから、信じていることは信じている、と知ること。そうすればその内容を客観視することも可能です。

(続きます)