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コンテンツマーケティング:マーケ用語徹底解説

どの業界にもあるように、マーケティング業界にも数多くの専門用語があります。日常生活では耳にする機会がないこともあり、ふんわりとした理解のまま、その用語を使っていることもあるのではないでしょうか。

今回、解説する「コンテンツマーケティング」とは、ターゲットとなる顧客に対して有益なコンテンツを提供・発信することで、リード(見込み客)を惹きつけ、最終的な購買を促すマーケティング手法のことです。


顧客が能動的に探したい情報をコンテンツとして提供

コンテンツマーケティングの位置付けは、広告と比較すると分かりやすいでしょう。

広告は企業側が伝えたい情報を発信しますが、受け取る側にとってはそれが必ずしも必要な情報とは限りません。もちろん、認知度が低い製品、サービスを広く伝えるテレビCMや、属性や位置情報などに基づいてターゲティングできるオンライン広告など、広告が有益な場面は多々あります。しかし、生活者の嗜好が多様化している現状では、広告だけではアプローチしきれない面もあります。

一方、コンテンツマーケティングの主役はその名の通りコンテンツです。生活者が何かのきっかけで商品やサービスを欲したとき、Webサイトを検索したり、SNS上のクチコミを探したりするのはごく自然の行動です。その際に参考になるようなコンテンツを用意しておき、探したいと思っていた情報へ能動的にアクセスしてもらうことができれば、、生活者の満足度も高まるでしょう。広告とコンテンツマーケティングは、企業の情報を受動的に受け取るか能動的に探し出すかが違い、とも言えます。

ここでいうコンテンツとは、ブログ記事や動画、インフォグラフィック(要旨などをまとめた解説用図版)などが代表的な例ですが、ほかにもSNSや電子書籍、ポッドキャストなど、提供するコンテンツにはさまざまな形態があります。

この連載で取り上げた「オウンドメディア」もコンテンツマーケティングの1つです。コンテンツの規模としては非常に大きく、メディアとして定期的にコンテンツを提供する必要があるため、運営の労力はかかりますが、オウンドメディアの認知が高まればコンテンツマーケティングの効果も大きく向上するでしょう。

コンテンツの定期的な更新や顧客のプロファイルとの紐付けも重要

どんなコンテンツマーケティングを行うかに決まりはありません。部署の規模が小さくて予算が少ない……、という場合でもコンテンツマーケティングはできます。例えば、食品メーカーが「社員だけが知っている、調味料の意外な使い方」をSNSで継続的に発信するのもコンテンツマーケティングです。

一度インターネット上に公開したコンテンツはWeb検索の対象として残るため、長期的にその情報を欲している人に届きやすくなります。企業のWebサイトや公式SNSアカウントで発信する情報を増やすことは、それだけリードの増加にもつながっていくでしょう。

ただし、そこで送り出されるコンテンツが本当に有益でなければ、サイト訪問者が不満に思うかもしれません。

コンテンツマーケティングを始めてみたはいいものの思ったような手応えがなく、コンテンツの更新に息切れしてしまって最終的には運営が止まってしまう……というケースもよく聞きます。その後、情報を探していた生活者がせっかくコンテンツにたどり着いても情報が古くて役に立たなかったり、古い情報を掲載していることに悪印象を与えてたりしてしまう可能性もあるため、継続して情報を発信することが大事。コンテンツマーケティングは長期的な運営も視野に入れる必要があるのです。

コンテンツマーケティングは生活者に適切な情報を提供するだけでなく、コンテンツを見てくれた生活者がどのような属性を持っているのかというプロファイルを把握することも重要です。コンテンツを見た人が値段を見ているのか、それとも機能を調べているのかというプロファイルとコンテンツをうまく結びつけることができれば顧客ニーズが把握でき、コンテンツマーケティングがどのようにビジネス的な効果を生み出したのかを間接的に評価することもできるでしょう。

また、コンテンツマーケティングはSEOのために実施されることが多いのが現状ですが、SEOのために適切なキーワードを作ることが難しく、さらにはSEOを意識するあまりPVだけで評価をしてしまい、肝心のコンテンツ内容を充実させるのに苦労する、といった話も聞きます。

一方で、コンテンツをコンバージョンと紐づけて評価する、コンテンツに紐付くメタ情報から顧客の興味を得てパーソナライズにつなげるといった、コンテンツマーケティングを既存の顧客とのエンゲージメントに活用する使い方もできるようになってきています。

掲載内容を定期的に内容を見直したり、訪問者の傾向を分析してニーズに沿った新しい記事を作成したり等、コンテンツマーケティングでできることは多岐に渡ります。成功のため、なにより顧客のために何が必要か、常に考え続けることが重要です。

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