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「Ribet townsと淡路アトリと」ー酔おてて覚えてへんVol.5

本日7月11日(水)京都の12人組バンドRibet townsが初の全国流通盤『ショーケース』をリリースしました。祝!

発売に際しましてメディア記事も公開になっております。

我々ki-ftではミヤチアサヨさん(Vo)とアサイゲンさん(Dr)のインタビューを公開。こちらはマーガレット安井さんに担当をお願いしました。今回のリリースにおいては独占となるインタビューです。

そして私はOTOTOYでレビューを書きました。

”男女12人夢物語”なんてちとクサめのキャッチフレーズなんかつけてしまいました。さんましのぶのトレンディ感は彼らにないですがあのワシャっとステージに揃った時のワイワイした感じを表現したかった。1200字ほどですが彼らの魅力を詰め込んだ渾身のレビューです。今回OTOTOYではハイレゾ配信も行っておりますので、合わせて楽しんでいただけると幸い。

彼らの今回のメディア露出はこの2本のみです。バンドの中で1回しかない、せっかくのめでたい初全国流通盤。このご時世、いくらでもメディア露出は出来るし、もっと大きいサイトもあるやろし、パーッと大宣伝すりゃええのに。狙い絞って俺らに全部記事を託してくれた。ほんまに嬉しい。

ちとだらだら喋ります。                       Ribet townsの存在を始めて知ったのはギター、マンドリンの辻広人からでした。確か2015年のボロフェスタで久々に会った時。なのでまだ結成前ですね。

それまで辻はThe Foglandsというモダン・ガレージ・ロックバンドのギタリストとして活動。2013年~14年ごろはHAPPYやThe fin.と肩を並べてて全国流通盤もリリースするほどやった。せやけど2015年に全員立命館大学卒業して、いつの間にか活動休止になってた。ええバンドやった。

その年のボロフェスタであった時、多分辻はFoglandsの元ベース籠島が当時やっていたNoise and Milkを見に来てたんやと思う。

それでKBSホールから一緒に帰ってる時に次バンドやんの?って聴いた。その時に”今自分マンドリン弾いてて、大人数でめっちゃポップなやつやろうとしてるんです”って言ってた記憶がある。でも多分俺”へーおもろいやん。それなに?就職した社内の音楽サークル?”みたいな薄い反応した気がする。ごめん。思ったらあの時の話がリベタンにつながったんやね。また別の話やったんならごめん。

ちなみに元Foglandsのドラム大橋は上京、昨年東京のバンド路地に加入し、こちらも来月アルバムリリースですよ。8月4日開催の本作の東京レコ発ではRibet towns、路地が共演ですよ。感慨深い。

リベタンはそこから2017年2月に最初のEP『ショートショート』をリリース。あぁこれがやりたかったことか、おもろいバンドやなぁ思ってki-ftにいち早くレビュー書いたのでした。

それからは東京でライヴあるタイミングで数度見に行きました。そしてこの度の本作『ショーケース』リリースにいたります。

正式に記事作成の依頼をもらったのは4月13日。私は仕事で実家の大阪に帰っていました。ちょうどその日は、淡路のカフェ&バー・アトリで店主山中ジョンジョン尚之(ダイバーキリン)と4人小編成でのRibet townsのライヴがあったのです。

出演者の他に店にいたのは杉分良之さんと、私とは旧知の仲で最近銭湯好きとしてトークイベントまで出るようになった月舘、そして吉田・マーガレット安井というki-ftメンバー。そしてこの日は4人編成のためお客さんとして来ていたベースの鈴木真司さんでした。

小さい店ですし、この日はこんな雰囲気でわいわい0時近くまで飲めや歌えやでした。

真司さんとはこの日約10年ぶりに話をしました。            私の高校時代の1年上の先輩バンドlittle beansのメンバーだった方なのです。

little beansは2007年~09年頃まで北摂のライヴハウスを中心に活躍し、2008年の第1回閃光ライオットの決勝にも出演を果たしました。真司さん以外のメンバー3人は私の通っていた大阪の春日丘高校の軽音楽部の1つ上の先輩でしたので、本当に憧れのバンドでした。

しかし彼らも大学進学後に休止されましたし、以降は音楽活動を続けられているかすら存じておりませんでしたので、真司さんがRibet townsのベーシストとして一致するのは少し時間がかかりました。

またリベタンのドラムのアサイさんも北摂出身のようでこの日は高槻ラズベリー、茨木ジャックライオン、関大前THホール、寝屋川VINTAGEといった当時の高校生バンドが出入りしていたライヴハウスの話や、熱血甲子園・ダイヤの原石・COOLKIDSといった当時の高校生バンドのコンテスト大会の話をしました。

little beansもドラムのはちねんさんはJYOCHOのメンバーとして大活躍ですし、ラックライフ、FouFou、アフターアワーズ、SPARK!!SOUND!!SHOW!!、ザ・モアイズユー、ヤバイTシャツ屋さん、yonige、DIALUCK、Hump Back、HEADLAMP、SHE'S…と今ホンマに数限りないですが、なかなか北摂に縁のあるミュージシャン、豊作じゃないでしょうか。夜の本気ダンスのベース、マイケルさんも2つ上の軽音楽部の先輩、自分の1つ下には路地の大橋がいて、2つ下にはズカイのマンクモと加藤がいます。春日丘も豊作やん。

そんなわけでこの日音楽と酒で持って急激に距離を縮めたRibet townsとki-ft。メディア記事のフルサポートを承るのでした。

その後の動き方も実に痛快。インタビューは関西にいる安井さんにお願いし、私は東京に戻って、記事の数は絞る中でも間口は広げようとOTOTOYに連絡。記事作成を取り付けることが出来ました。ライターとミュージシャンの方で先に話をつけてから、本来契約される側であるライターがメディアに掛け合うという通常とは違うであろうフローを社内に通していただいたOTOTOYの鈴木さんにはいつも頭が上がりません。もう味を占めちゃいました。ありがとうございます。

こんな感じで詳細に顛末を書いてしまうと、身内の馴れ合い話とも思われるかもしれませんが、この”関西”というローカルから”音楽”という文化を届けるという私のライターとしての個性・役割において、本件は理想的な繋がりと広がりでもって動けた心地がします。そもそも今の関西の音楽を語ることにおいてシーンとして全貌を捉えるには曖昧模糊としていてあまりにトピックスが同時多発テロ状態の花盛り。書き手としては1つの場所や時期を設定し、どうにか時代と登場人物と並走しながら、折り合いをつけて線引きし、ムードを嗅ぎ取り、時に語り合い、文脈を繋ぎ合わせて書いていかねばなりません。

そういう意味でこの日の夜を作ってくれた淡路アトリも関西の音楽の震源地として強力に機能しています。アトリがあったから今回の2本のリベタンの記事が生まれました。

今年の2月に出来たばかりのバー、淡路発で初の音楽スポット。気概持って切り盛りしているダイバーキリンの山中とモリヤンヌに最上級のリスペクトを。アトリが出来てからは大阪に帰ることがもっと好きになりました。

長々と書きましたがRibet towns『ショーケース』は自分の中で強烈に記憶に残る作品になりました。

本作が多くの人に聴かれ、広がっていきますように。そのきっかけが我々の作った記事であればこれほど幸せなことはありません。

まだまだ頑張らな。


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